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occam's razorさんの公開ページ 復刊投票コメント一覧 6ページ

復刊リクエスト投票

  • 人類創世

    【著者】J.H.ロニー兄(長島良三訳)

    映画は、現在の自然人類学および古生物学のほぼ正確な知識が反映されていました。ハリウッド映画のような大袈裟な描き方ではなく、淡々と、「ほんとはこんなふうだったんだろうなぁ」と思わせる描き方で、好感が持てたのを覚えています。
    後記: 運良く読むことができたのでコメントしておきます。良かったですね。ジャック・ロンドンの『アダム以前』やW・ゴールディングの『後継者たち』といった初期人類ものの傑作にひけを取らないと思います。映画の場面では曖昧にしか解らなかった意味合いなど、本書を読んでみて初めて、あぁそういうことだったのかと、そんなこともしばしば。長島良三さんの翻訳もステキだ。このまま即、豪華本で復刊してもいけるでしょう。(2002/10/29)
  • 人獣裁判

    【著者】ヴェルコール

    新訳で刊行されるのがベストですが、旧訳のままでもいいです。とりあえずどういった本なのかを知りたい。(2002/10/29)
  • 奇妙な触合い

    【著者】シオドア スタージョン

    スタージョンの読後感って言うと、時に軟体動物に触れたあとの感触と似ていることがあります。『一角獣、多角獣』よりも『奇妙な触合い』のほうが、そういう「ぐにゃぐにゃ感」は強い気がします。貴重な宝石を集めたような『一角獣~』と併せてスタージョンの両面でしょうね。『一角獣~』にも投票したのでこちらにも一票入れます。
    尚、この本、“早川文庫”からじゃなく、早川SFシリーズ(いわゆる「銀背」。ポケット・ミステリと同じサイズ)で出たものです。(2002/10/25)
  • 三枚つづきの絵

    【著者】クロード・シモン

    わたしの持っている『三枚つづきの絵』は十何年も前に近所の古本屋で買ったもので(確か500円でした)、カバーがついていません。持っているだけ良いのかもしれませんが、カバー付きのが欲しいです(だいぶ汚れましたし)。本が壊れる前に復刊して欲しいです…。(2002/10/24)
  • 短編集『待っていたのは』

    【著者】ディーノ・ブッツァーティ

    最初の4編はたいしたことないなと思って読んでいたら、「バリヴェルナ荘の崩壊」から終わりまで傑作ばかり。
    「世界の終わり」は何て良く出来た作品なのだろう…。「待っていたのは」も同様。「時を止めた機械」や「水素爆弾」は、冷戦時代・機械文明へのブッツァーティの感受性の高さを物語っていますね。
    個人的には、抱腹絶倒の循環小説「人間の偉大さ」も捨てがたいです。(2002/10/23)
  • 短編集『七人の使者』

    【著者】ディーノ・ブッツァーティ

    「なにかが起こった」「円盤が舞い下りた」「七階」「水滴」「神を見た犬」には正直感心しました。ブッツァーティの短編て、読み始めのときにもう終着駅がわかっている場合が多いのですが、絶対に途中でやめることができません。それほど筆力があるのです。短編小説を自分で書いている人は、おそらく技術的に参考になる要素をたくさんこの中に見つけるのだろうなあ、と想像しています。たしか、コルターサルも一群の短編の名手の一人にブッツァーティの名を挙げていたと記憶しています。
    関係ないですが、「神を見た犬」のガレオーネがかわいかった。特に犬好きというわけじゃないのですが、気に入りました。(2002/10/23)
  • 宿命の交わる城

    【著者】イタロ・カルヴィーノ

    わたしもまだ読んだことがないのですが、聞くところによれば、数人の語り手たちがタロットカードを並べていって、それらの絵模様の組合わせによって話が進むとか。(間違っていたらすみません)
    『マルコ・ポーロの見えない都市』で始まっていたパズル化の傾向をかなり押し進めた作品なのではないかなあ、と想像しているのですが。(2002/10/22)
  • 南十字星共和国

    【著者】ワレリィ・ブリューソフ

    SF/ファンタジーの境界作品のなかで、『犬の心臓』(ブルガーコフ)や『裏面』(アルフレート・クビーン)と並んで入手困難ですね。
    ユートピア文学は、書かれた時代背景と政治的状況が直接に反映してしまうゆえに読者が限られているのでしょう。とはいえ、数多くのユートピア文学を読むことは、数多くの作家の究極の思想に触れることでもある。(2002/10/21)
  • 死亡した宇宙飛行士

    【著者】J・G・バラード

    収録作のひとつ 「ウェーク島へ飛ぶわが夢」 を読みたいのです。古書でまったく見つからないというわけでもないのですが、たとえあったとしても相場は7,000円以上。とても手が出ない。(2002/10/21)
  • 22世紀のコロンブス

    【著者】J.G.バラード

    以前は古本屋でもたまに見かけたんですがねー。買わないでいたら、もう手に入らなくなっていた。
    文庫での復刊を希望します。(2002/10/20)
  • 子供たちの午後

    【著者】R・A・ラファティ

    長編の邦訳も増えてきたラファティですが、まず最初は短編集でしょう。
    翻訳された短編集4冊のうちの1冊が読めないというだけでも、わたし
    たちにとって「短編作家ラファティ」の4分の1が欠落してしまう。これは
    由々しき事態です。

    ※ 最近本書を手に入れて読みましたが、粒ぞろいもいいとこ。
    『九百人のお祖母さん』にもひけを取らない出来です。至福
    と笑いの数時間を満喫しました。
    どれもいいが、「彼岸の影」「究極の被造物」「マクグルダ
    ーの奇蹟」「アダムには三人の兄弟がいた」なんか特にすば
    らしい。自分に復刊命令を下す権限があったらなあと思う。
    1冊の短編集といえどもラファティ・ファン(及びその予備軍)
    の財産を埋もれさせてはいけない。(2002/10/19)
  • 浴槽で発見された手記

    【著者】スタニスワフ・レム

    カフカを強く連想させる内容で、ゴンブローヴィッチとの共通性を云々する人も多いようです。しかし私には、ディーノ・ブッツァーティの不条理性や安部公房の自己掘削作業に通じるものもあるような気がしました。私が読んだのは集英社版(『浴槽で発見された日記』深見弾訳)でしたが、サンリオ版でも集英社版でもいいです、まずは復刊して下さい。ともかく謎だらけの小説で、どこをどう面白がるかはその人の思索力・集中力によるのですが、それはレムによって仕組まれ、レムさえも無意識のうちに提出したように思えるいわば別のソラリスです。汲めども尽きせぬ深さを持つ重要作です。(2002/10/19)
  • ディオ

    【著者】デーモン・ナイト

    SF作家デーモン・ナイト、日本で唯一の短編集。収録作は全て初訳です。
    あちこちの雑誌に掲載された短編も含め思うのは、知的成熟とアイディアの多様さと切れ味において1950年代で最高の作家ではないだろうかということです。
    本書では「ディオ」がシュールな後年の長篇群を思わせて良いですね。でも桁違いに良かったのは「四身一体」です。
    共生とはいかなるプロセスか、進化とはいかなる結果であるか。「四身一体」を読むと、発生学と意志力という昔からの論題が“体験”として残り、他のあらゆる文章はこれをイマジネーションでしか提示できていなかったと思わせるのです。事故的に異星のアメーバ状生物の中に落ち込んでしまった数人の男女の変化(へんげ)を通じて、愛の問題まで含んだ葛藤の過程が、ほとんど科学的発見と言い得るほどに明らかになります。生物学SFのジャンルでオールタイムベストに近いですね。復刊してください。(2002/10/19)
  • 衝撃波を乗り切れ

    【著者】ジョン・ブラナー

    ほんと、ブラナーって、目立たないんだけど秀作をたくさん残してるんだよね。この本、手に入れ損ねて後悔しています。古本屋でも見ないんだよな~ぁ! 復刊お願いします!(2002/10/19)
  • 一角獣・多角獣

    【著者】シオドア・スタージョン

    今、この本を手に入れようとすれば、大枚をはたく覚悟をしなければなりませんが(わたしの場合いま考えると安く入手したほうですが)、そうまでしてもこれは買って良かった本だと思いました。読んだ感触はSF作家のそれでしたが、広くアメリカ文学全体における秀作です。現行の異色作家短編集に入れて何ら不都合などないと思いますよ。 たくさんの方々に読んで欲しいので一票を投じます。(2002/10/08)
  • エンパイア・スター

    【著者】サミュエル・R・ディレーニ

    いつまでも古本コレクターの愛玩物にしておいてはいけないですね。
    “幻の名作”は、復刊されたとたん“幻”ではなくなりますが、“名作”でなくなることも多い。
    しかし『エンパイア・スター』は違う。
    私にとっては、T・S・エリオットの『四つの四重奏』を映像化した奇跡的な離れ業でした。広く
    たくさんの人々に読まれるべきだと思う。(2002/10/07)
  • 樹海伝説

    【著者】マイクル・ビショップ

    人類学SFを書くのは難しいものだと思います。
    そもそも宇宙で出会う(と仮定される)生命に地球の生物に関する学問、
    いわんや人類や霊長類に関する学問が、いったい何の役に立つのか…。
    本書もまたその疑問に十分答えきれない一冊ではあるのですが、
    若書きの中篇「アサディ族の死と指名」(本書第2部に組み込まれている)
    をどう拡大したかが見ものです。
    ジェイムズ・ブリッシュの往年の名作『悪魔の星』からアメリカSFが
    どう発展したかを本書から読み取ることができます。(2002/10/07)
  • アカシア

    【著者】クロード・シモン

    いつまでたっても復刊されないので古本屋で手に入れてしまいましたが、作品が長い分(?)シモンにしては比較的読みやすいほうだと思いました。いきなり『フランドルへの道』や『歴史』から読むと、シモンを敬遠する人も出てくると思います。その点、『アカシア』はシモンの入口として最適かもしれません。(2002/10/06)
  • レ・コスミコミケ

    【著者】イタロ・カルヴィーノ

    まさにSFの理想を体現したような一冊。他のSF50冊読む位ならこれを読む、というような傑作なので。
    SFマガジンの連載版(1975年頃)を探して渇きを癒す手もありますが、復刊された暁には最低5冊は買いましょう(お知り合いの方に差し上げる分として)。
    本来、書店・図書館で常備されていなければならない本なんですけどね。(2002/10/06)
  • 柔かい月

    【著者】イタロ・カルヴィーノ

    自分としては、『レ・コスミコミケ』(カルヴィーノ)や『フランドルへの道』(クロード・シモン)とともに20世紀後半世界文学の3大傑作と信じている作品です。それが簡単に入手できないという状況にはため息が漏れます。第3部「ティ・ゼロ」以降が圧巻で、背筋がゾクゾクしたことを覚えています。時間・空間・永遠についての天才の手になる作品ですので、読みたいと思った人すべてが手に取れる状況を早く作って欲しいと思います。(2002/10/06)

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