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occam's razorさんの公開ページ 復刊投票コメント一覧 5ページ

復刊リクエスト投票

  • SF戦争10のスタイル

    【著者】ジョー・ホールドマン・編

    「バシリスク」はエリスンの短編の中でも屈指の成功作です。
    ここには「星ぼしへの脱出」と同じ“二重苦”のストーリーが
    あり、国家と暴力の関係について納得の行く考察がなされています。
    ヴェトナム戦争を題材にしたすべての小説のなかでも、トップクラス
    の作品だと思います。
    デーモン・ナイトのショート・ノベル「黄金律」も思い出深い。
    あくまで推測ですが、原書刊行時の1977年、恐らくS・スピ
    ルバーグはこのアンソロジーでこの作品を読んだだろう、と私は
    睨んでいます。(つまり「未知との遭遇」のことね)
    他の収録作も読み応えがあります。もちろん現在復刊する意義も
    十分あるはずです。講談社文庫が出したSFアンソロジーのなか
    で一番良かった一冊と(個人的には)思っています。(2003/04/29)
  • 土の惠み

    【著者】クヌート・ハムスン

    ハムスンは 『飢え』 『ヴィクトリア』 『神秘』 の3冊を読ん
    で以来のファンです。これらも入手に大変時間がかかりまし
    たが(『神秘』は英訳“ Mysteries ”で入手)、『土の惠み』は
    見たことすらありません。
    ハムスンの作風を思い浮かべるとき、上記3作などはその典
    型的なものという気がしますが、『土の惠み』はまたそれら
    と異なる壮大な結構を持つ大作と聞いています。
    “放浪癖をやめて堅気の暮らしを選ぶ”ハムスンというのは
    どうもイメージしにくいところですが、恐らく単なる農民小説
    にはなっていないだろうと思います。それを考えると是非読み
    たいです。
    (そういえばヘンリー・ミラーは『わが読書』のなかで、ハム
    スンをベタホメでしたね。同じノルウェーの画家ムンクなどと
    似た精神性から発しているハムスンの作風は、日本も受け入れ
    る土壌を持っていると思いますし、もっと光を当てていいんじゃ
    ないかという気がします)(2003/04/24)
  • 淫獣の幻影

    【著者】フィリップ・ホセ・ファーマー

    ファーマーの'60年代の異色作「けもののイメージ」(原題“The Image of Beast”)として
    以前から知っていたものの、『淫獣の幻影』という邦題のために全くそれと気付かずにいて
    そうしたらいつの間にかないわけです。続編(?)の“Blown”も『淫獣の妖宴』として刊行
    されたそうですね。ファーマーというのは最高に面白い作家のひとりです。
    色んなものに手を出しています。真面目で不真面目で、物語やアイディアもすばらしい。
    そんなファーマーがエロティック・ホラーSFでどういうふうにはじけたか見てみたいです。(2003/04/17)
  • 闇の世界

    【著者】フリッツ・ライバー

    読みたいと思いつつも、入手出来ないでいる一冊です。
    ライバーのもうひとつの短編集『バケツ一杯の空気』
    とはまた趣向の違った好短編集と聞いています。
    (日本独自編集だが、作品選択・翻訳とも申し分ない
    出来とか)
    仮に古本屋などに出ていても値段が高過ぎるので、買
    うとなるとつい二の足を踏んでしまいます。(2003/03/31)
  • ロボット宇宙船

    【著者】ヴァン・ヴォークト

    『スラン』『ビーグル号』『非A』といった代表作と較べると多少見劣りのする内容ですが、ヴァン・ヴォークトのファンとしては是非復刊して欲しい本のひとつです。
    丘の上に立つ古い邸宅、プレ・アステカ文明グループの暗躍、めくるめく陰謀と秘密に、若き弁護士スティーヴンスは否応なく巻き込まれていく…。
    といった典型的ヴォークト調のSFであり、加えて“ウィアード・テイルズ”風の趣きもあります。久保書店のSF叢書の多くは今まで「在庫アリ」の状態が続いていましたが、『ロボット宇宙船』だけは入手出来なかったのでこの際ぜひ(いちおう原書では読んだのですが)。
    原題の「静止した家」を活かした訳題に改めるなどして、出し直して欲しいです。壮大で荘重なファンタジー“The Book of Ptath”の訳しおろしなんかと併せて、ヴォークトのシリーズまとめて出してくれないかなあ。(2003/02/21)
  • 百万年の船

    【著者】ポール アンダースン

    アンダースンの紹介のされ方が系統立っていないからなのか、すぐこういうことに。
    絶版になるような小説じゃないのに…。
    ところで「謝辞」で触れられている“故ヨハネス・V・ジェンセン(イェンセン)”はデンマークの作家で、長大な6部から成る連作≪長い旅路≫で知られており、これを主な対象としてノーベル文学賞も受けています(1944年)。この連作では、石器時代からコロンブスのアメリカ到着までの人類の雄々しい道のりが叙事詩的に描かれており、不死のノアネ・ゲストが連作を通じて出てくるようです(なにせ未訳なので詳しいことはわかりません)。
    昔、アンダースンの短編に「長い旅路」というのがありましたが、イェンセンからの影響は早い時期からのものなのでしょう。アンダースンが、自分なりの叙事詩≪長い旅路≫を、と長く胸に秘めて来て晩年にとうとう著したのがこの『百万年の船』であると思います。それまで傑作歴史SFを数多く書いてきた著者ですが、これがライフワークのつもりだったのではと今思うのです。
    絶版というのは納得できないです。(2003/02/04)
  • ふしぎの国のレストラン

    【著者】浅倉久志編(キャロル・エムシュウィラー他)

    持っていないのですが、雑誌のバックナンバー
    を探してまで読もうとも思わないのです。
    だけど、絶版はもったいない。
    本屋の片隅でひょっこり見つけたい。(2003/01/31)
  • ノヴァ急報

    【著者】ウィリアム・S・バロウズ

    サンリオ版で買い逃し、ペヨトル工房で出たときは
    「あーこれでいつでも買える」と安心したものです。
    そのペヨトルがまさかつぶれるとは思わなんだ。
    図書館の本で一度読んだことはありますが、再読も
    してみたいので。(2003/01/30)
  • ペール・ギュント

    【著者】ヘンリク・イプセン

    わたしもイプセンに興味を持っている者ですが、
    これ、手に入らなくて困ってます。
    イプセンの愛好者なら誰でも読みたい作品のはずです。(2003/01/25)
  • 継母礼讃

    【著者】リョサ

    これほどまでに、身体感覚からの神話構築に成功した作品が他にあったでしょうか? ワンセンテンスごとに新しい発見があり、バルガス=リョサの文体自体が官能的に感じられます。
    ベネッセが出版をやめてしまったので一時的に絶版になっているのはやむを得ませんが、早くどこかの出版社にフォローしていただきたいです。翻訳も読みやすく、埋もれさせるには惜しい。(2003/01/25)
  • 心変わり

    【著者】ミシェル・ビュトール

    確かにそう簡単には見つからない本ですね。
    それだけでなく、常時入手可能であってほしい本です。
    ロブ=グリエはようやく何とかなっていますが、ビュトールは壊滅状態ですので、
    『時間割』、『段階』、『心変わり』の少なくとも3冊は、復活を望む!
    それにしても河出さん、せっかくあり余るほどの豊かな海外文学の遺産を
    持っているのだから、いいかげん文庫で整備し直してくださいよ。(2003/01/12)
  • プリズマティカ

    【著者】サミュエル・R・ディレイニー

    収録作の多くを持っていたせいで当時買わず、いまだに持っていないので。
    だが考えてみると「エンパイアスター」も入っていて、サンリオ版とは訳者が違う。これはぜったい復刊希望。(サンリオ版の米村訳もすばらしい。名誉のために言っておきます!)
    わたしはハードカバーでの復刊を希望します。これはもともと当時はやりの illustrated book の翻訳で、中に繊細なイラストがふんだんに入っており、文庫サイズには似つかわしくないのです。
    幸運にも原書 “Distant Stars”('81年版)を入手したのですが、大判の本が適していること間違いなしです。マイケル・ウィーランのカバーイラスト(表紙から裏表紙にかけて男女の宇宙飛行士が描かれている)、これがまた現代的でとても1981年の絵とは思えず、最初手に取ったときは最近のリプリント本と勘違いをしたほどです。このカバー画は日本版になかったものなので、復刊時には是非使用して欲しいですね。
    恐らくオールタイムベストのノヴェラであろう「エンパイア・スター」を読む環境としてこれ以上は望むべくもないといった1冊です。(2003/01/05)
  • どこからなりとも月にひとつの卵

    【著者】マーガレット・セントクレア

    表題作「どこからなりとも月にひとつの卵」をジュディス・メリルの“Human ?”というアンソロジーで読み、興味を持ったときにはもう後の祭りで、むかし本屋で見たとき買っときゃ良かったなあと後悔しきりです。
    というので復刊希望です。(2002/12/28)
  • 悪魔は死んだ

    【著者】R・A・ラファティ

    そのへんに転がっているラファティを「ふと手に取り」、「拾い読みし始めたら止まらなくなり」、「結局初めから読み直したら」、「一冊丸ごと読んでしまって」、「狂ったようにラファティの他の本を探し始める」
    そのためには復刊して、そのへんに転がさなきゃ。
    この小説(物語?)は無数のエピソードや無数の光る部分から成っており、ほとんどそれは毎ページという感じです。一気に書かれたものとは思えず、蒸留され何年も熟成された、繰りかえし味わうに値する書物という気がします。SFではないと思います。シュルレアリスムに近い。あるいはある種の世界文学、それは諸外国語に親しんだラファティの広い文学的、思想的教養やアメリカ先住民に関する知識などが活かされたものかも知れない。それにしても驚くのは、無数の断片をつなぐ接着剤と潤滑油がほぼすべてユーモアによるということですね。(2002/12/25)
  • イースターワインに到着

    【著者】R.A.ラファティ

    ラファティの長編の真髄だと思う。(2002/12/25)
  • フランドルへの道

    【著者】クロード・シモン

    ノーベル文学賞受賞時の朝日新聞(1985/10/18)に載った談話
    ―文芸評論家・篠田一士氏―
    2,3年前から名前の出ている人で、日本ではほとんど翻訳されています。シモンは、ビュトールやロブ・グリエ、サロートなどヌーボー・ロマン派の作家の中では私はダントツだと思う。フランス農民の強さが軸になっていて、作品が骨太なものになっている。つまり前衛的だけれども空回りはしてない。こういう作家を選んだスウェーデンのノーベル文学賞に、私はひさびさに敬意を表します。
    ―東大教授・菅野昭正氏―
    クロード・シモンは人間の記憶の問題を大切にした作家で、他のヌーボー・ロマンの作家たちとはちがってスケールの大きい小説家です。若いころ絵かきになりたかったというだけあって、子供のころ、スペイン市民戦争、第二次大戦などの記憶を鮮明なイメージで描いており、どんな場合にも共通する人間の問題をかかえています。そんなところがヌーボー・ロマンの他の人たちとは別格に評価されたのだと思い、うれしいです。何年か前に、来日したおり対談などもしたが、とてもまじめな人で、食事もとらず話し続けていたのを思い出します。(2002/12/06)
  • 【著者】アンナ・カヴァン

    きわめてヨーロッパ的な小説でしたね。すばらしい幻想文学は現在でも本屋の棚にたくさんあるけれど、『 氷 』 ぐらい完全にイッてしまっているものはあまりない。本人は素面のつもりだったかもしれないが、ヘロイン中毒の死の予感が、迫り来る氷河という形で現実化されている。カヴァン本人が投影されているはずのアルビノの少女は、解体されたヨーロッパの中でどこかへ連れ去られる。それを追うカヴァンの視点は、少女へのオブセッションに憑かれた「私」という第三者(しかも男)にある。少女を「所有」する長官も個性が凍りついている。3者の図式はカヴァンにとってもともと性的で流動的な意味があったのでしょうが、もうこの時点では冷えきった現実というか圧倒的な大氷塊に押しつぶされそうになっている。この小説が作者個人の妄想以上のものになっている理由、汎ヨーロッパ的な不安を表現できた理由はそこにあると思います。カヴァンは偽りのカーペットを剥ぎ取り、すべての秩序や価値観や自信が瓦解し押し潰されてしまった欧州の現実を晒したのです。それはまた非常に美しかった。怖いぐらいに。どこかで早く復刊を。(2002/11/20)
  • 自殺志願

    【著者】シルヴィア・プラス

    シルヴィア・プラスは、20世紀後半では最大のアメリカ詩人でした。壮絶な自殺をする直前の、ほんの短い期間に吐き出された一群の詩によって。
    でもこの小説も、アメリカ文学に何がしかをつけ加えた作品でしたね。とても感動したことを覚えています。
    感傷・感情吐露のみに終わらず、冷静な視線もあわせ持っていました。
    邦題のスゴサに、図書館の貸し出しカウンターに持っていくのをためらったことも思い出しました。(2002/11/20)
  • アシモフ自伝 1・2 (上下各2巻)

    【著者】アイザック・アシモフ

    4冊中、最初の2冊は、アシモフの個人史としてばかりか、1920~40年代のブルックリンの人々の生活活写としても面白いと思います。
    その地でアシモフが成長する過程の貴重な実録でもあり、かつSFの発展過程を記した部分では、読中いま自分がSFの第1次黄金期の中にいるかのように錯覚してしまうほどです。
    そして後半の巻では、戦争、結婚、大学人としての生活、フルタイム・ライターとして「大物」になっていく過程…。そんなふうに、この4冊は、ほとんど “もういちどアシモフを生きる” ような本です。
    後年、もっと赤裸々な心情を披露した“ I . Asimov ”(未訳)という回想録も出ましたが、まず基本はこの自伝です。(2002/11/14)
  • すばらしきレムの世界 全2巻

    【著者】スタニスワフ・レム

    第一巻だけ持ってます。そんなことのないように、復刊時は1,2巻を合本で。(2002/11/14)

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