牡猫ムルさんの公開ページ 復刊投票コメント一覧
復刊リクエスト投票
ドイツ文学といえばゲーテの独壇場の印象が強いけど、それに匹敵する作家としてノーヴァーリスも捨てがたいから。昔、ユーロロックのグループにノヴァーリスというグループがあったけど、一部、カルト的な読者もいたのだろう。全集という形態は作品をまとまって読むには、いい機会を提供してくれる。特にノヴァーリスのようなややマイナー的な作家には。
2024/06/29
手ごろな哲学史が意外と見当たらない。とりわけ西洋哲学を概観した歴史書になると、古代のプラトンから中世ラテン哲学、そして近代哲学となるので、日本では当然、分担執筆になる。西洋哲学という世界でも特異な知的営為を、一人の哲学者が概観しただけでも興味をそそられる。フランス哲学者が軽視しそうなイギリス経験論にも言及しているから、ヴィンデルバントのバランス感覚が秀でた哲学史だと思う。新訳で復活を。
2024/02/10
みすず版が出てるが、こういう本は訳が複数あってもいいと思うので。伝記は概ね文学的な価値より、描かれた人の人生から何が学べるかという教訓的な読み方をされるが、ツヴァイクも例外ではないだろう。ただツヴァイクの場合、老練な語り口ゆえに教訓的な押し付けがましさはなく、描かれた人物の足跡を追っていけば、自然に感動に身をゆだねることになる。人が天啓に恵まれるか否かは、それまで送ってきた人生による…個人的には「序」とヘンデルの章が好き。「ビザンティンの都を奪い取る」の章は塩野某のネタ本とみた。これはツヴァイク文学のアルファにしてオメガである。
2023/06/30
ハルトマン哲学に興味があるため。ハルトマン自身は世紀末のエデュアルト・ハルトマンと混同され、どちらかというと後者のほうが有名だろう。そのため二流の講壇哲学者とみなされがちだが、明快な記述には定評があるようだ。例えばコンラート・ローレンツなどは著書にハルトマンを何度も引用している。こういう哲学者の書物こそ格闘してみたい気にさせられる。
2023/06/19
人間の死と生、そして尊厳という現代にも通じるテーマを扱っている作家だから。文学を医学とのかかわりから見つめる議論はすでになされているものの、英米圏の一部の作家、研究者に留まっているようだ。そうしているうちに、テーマ自体、古くなってしまったような気がするが、広くヨーロッパの文学を視野に置くとき、ベンのような未だ手付かずの作家もいる。その意味で復刊の理由は大いにあると思う(同じ意味で手付かずなのはカロッサ)。
2023/06/10
姉妹編『増補版 図説哲学入門』同様に哲学を学ぶ上では欠かせない本。哲学は言葉・専門用語の迷路、隘路に潜り込む前に、こうして視覚化してイメージしたほうが、断然わかりやすい。それを最初に行ったのが、姉妹版のところで書いたけどニコライ・ハルトマン。哲学をわかりやすくするということは、何も哲学を卑俗化することではない。本多修郎氏は、それがよくわかっていたということ。科学系の人は柔軟な思考の人が多い気がする。
2023/03/17
本多修郎のこの本は、確かニコライ・ハルトマンに触発されて書かれたはずである。哲学を視覚化すれば、言葉のジャーゴンにとらわれることなく、イメージとして思想を理解することがある程度可能になる。こうした試みは、大切だが、案外、なされていない。明晰な頭脳の持ち主でないと不可能だからだろう。それに成功しているのは、すでに挙げたニコライ・ハルトマンとこの本多修郎くらいかもしれない。
2023/03/17