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Asylumさんの公開ページ 復刊投票コメント一覧

復刊リクエスト投票

  • 教会・公法学・国家 -初期カール=シュミットの公法学-

    【著者】和仁陽

    カール・シュミットが、アガンベンのホモサケルでの引用などもあり、再び関心を集めている。凡庸なシュミット輸入学問がはびこる日本で、数少ない評価の高い、他を圧倒する独創的なシュミット論であり、シュミットをこれから読む人、再読する人にとってなくてはならない手引きとなる本です。古書市場でなかなか入手できず、またもやここでも、古書店という名の転売屋が「法外(例外状況?)」な価格をつけいて、入手できません。復刊を強く希望します。(2021/05/02)
  • エロスと神と収容所―エティの日記

    【著者】エティ・ヒレスム

    知る人ぞ知る、ナチスの強制収容所で命を絶たれたユダヤ系女性の神と信仰についての深い考察と示唆に満ちた書。キリスト教だけでなく、幅広く、信仰を持つ人たち、あるいは神について考える人たちから厚い支持を受けている本。 
      リスク社会論で有名な社会学の泰斗、ウルリヒ・ベックが「私自身の神」で引用・紹介していることでも有名。フランクルやプルモ・レーヴィたち生存者の手記とともに、強制収容所についての体験という意味でも、海外で高い評価を受けている。
      人気が高く、需要が高いにもかかわらず、再版されないため、古本市場で法外な価格で売られている。(良識派を気取る?)朝日新聞社には、このような本こそ、ぜひ復刊していただきたい。(2021/04/08)
  • ミシェル・フーコー講義集成 全13巻

    【著者】ミシェル・フーコー

    私はまだ在庫があるときに購入したので持っていますが、あまりにひどすぎるので、一票を投じます。同じフーコーの必読文献である「安全・領土・人口」も、古本屋という名の転売屋があくどい高値をつけていますが、なんと89万8789円という信じられない価格をつけている業者もいます。
     フーコーは幅広い読者層をもち、私たちが今の社会で起きている何らかの問題事象を考え、それを深く思索しようとするときになくてはならない、永遠に古びることのない理論家です。
     高値の古書を買える高収入の大学教員や、高学歴の大企業正社員のような一握りの特権的な人たちだけが独占できる本ではあってはなりません。筑摩書房も良心のある出版社なら、これだけの需要があることを認識して、復刊・再版への努力を怠らないでほしいです。
     翻訳者のあなたに言いたい。あなたが気取ったフーコー論を書く一方で、これだけ多くの、フーコーがあなたにではなく、本当に読んでほしいと思う読者たちが、あなたが得意気に引用するフーコーの原著の復刊を待ち望んでいます。あなたにわずかでもそういう人達を思いやる気持ちが残っているのなら、復刊に向けて動いてください。(2021/03/29)
  • 社会運動の力:集合行為の比較社会学

    【著者】シドニー・タロー

    社会運動論の基本文献で読みたいが、品切れのままで復刊されていないため、転売屋による法外な価格で売られている。(2021/03/27)
  • かなしみのクリスチアーネ-ある非行少女の告白

    【著者】クリスチアーネ・F

    薬物依存の問題といったテーマよりも、70年代の西ドイツ・ベルリンのある少女の体験と彼女が出会った人たちをめぐる一つの社会史的な記録として興味深い内容になっている。底辺に追いやられたあまりにもむごい労働者の人生や、ハウプトシューレ(とそこに通う「人生」をあきらめてしまったような少女たち)とギムナジウムとを隔てる運動場の境界線が象徴するドイツの露骨な階層社会のありようといったことが、鮮明に記憶に残っている。今なおこの国の社会が、お手本のようにもてはやすドイツの社会の残酷な「裏面」をこれほどまでにはっきりと突きつけている邦語の本は、バルラフの「最底辺」(岩波書店)以外には、ほとんどないのではないかと思う。
     たとえば、ドイツの労働時間短縮がかつてもてはやされたが、いったい誰がそのツケを支払わされたか私たちは知っているだろうか? この本を読めば、それが誰たちであり、今は誰たちであるのか、感じ取ることができるだろう。 
     70年代とはいえ、この本が映し出すドイツの社会の実相は、今も色あせていない。
     再読したいが、需要が多いようで、高値がついている。復刊していただきたい。(2021/03/26)
  • ひとりぼっちの政一

    【著者】橋本ときお 作 / 北島新平 絵

    子どものころ、読書嫌いだった私が、自然と読み入ってしまった本です。政一が置かれていた社会環境といったものよりも、主人公の政一に対する共感や思い入れのようなものを強く感じていました。後になり、彼と彼のクラスメートたちが、現在は「特別支援学級」と呼ばれている、当時の名称であった「特殊学級」のもつ意味やそこに置かれた子どもたちの人生や将来といったことに思いをはせるようになりました。勉強のできなかった私も「特殊学級」への編入を担任の先生が親にほのめかしていたことを後で知り、ますますこの本を思い出すようになりました。著者は、この「特殊学級」で過ごす子どもたち、彼らを取り巻く教員、親たち、地域、社会を、即物的に(しかしどこかで温かいまなざしも感じさせつつ)描写、記述し、政一の想いを語ります。この本を再読したくても、古書が法外な価格で売られています。復刊を(できれば文庫で)待ち望みます。(2021/03/18)
  • 高等仏文和訳演習

    【著者】川本茂雄

    フランス語ではないが、語学教育の場にもかかわる立場から、この教科書の復刊を望むことはよく理解できる。(2021/03/03)
  • ヨーロッパ覇権以前 もうひとつの世界システム 上・下

    【著者】J.L.アブー=ルゴド

    面白そうな本で自分も読んでみたいので。すくなくとも、ヨーロッパをフィールドにする人なら、必読の本だと思います。(2021/03/03)
  • 在日韓国・朝鮮人の国籍と人権

    【著者】大沼保昭

    入管法改正が論議され、国会提出差ている今、また在日コリアンと呼ばれる出自をもつ人達に対するヘイトクライムが問題になっている今、過去の植民地支配の歴史から学術的に丁寧に掘り起こした本書は必読文献である。古書市場ではめったに出てこないうえ、出てきても、3万などという法外な価格で転売屋によって売られている。国際人権法に関わる方たちにも、この大沼保昭氏の著書は必読文献だろう。版元の東信堂には復刊を強く望む。(2021/02/24)
  • 近代国家の覚醒:新ストア主義・身分制・ポリツァイ

    【著者】ゲルハルト・エストライヒ

    フーコーの読者や警察研究に関心のある読者、社会史や法制史、政治史、政治思想史にとって貴重な名著であるにもかかわらず、古書市場にはほどんと出てこないうえ、出てきても高額な価格で、学生や読者、研究者も手が出せない。(2021/02/21)
  • 文化の解釈学 1・2

    【著者】クリフォード・ギアツ 著 / 吉田禎吾 訳

    社会学ですが、自分もぜひ読みたいので。(2021/02/21)
  • 国家を歌うのは誰か?―グローバル・ステイトにおける言語・政治・帰属

    【著者】ジュディス・バトラー、 ガヤトリ・スピヴァク

    ナショナリズムを超える政治共同体への帰属を模索している。この本のタイトルの由来となった次のようなエピソードが語られている。

     2006年、アメリカ西海岸の都市での「不法」滞在者の街頭デモで、米国歌がメキシコ国歌であるかのようにスペイン語で歌われ」た。バトラーによれば、「ヌエストロ・ヒムノ」(我らの歌)の出現は、国民の複数性つまり「わたしたち」や「わたしたちの」という興味深い問題を提起した」「非ナショナリズム的あるいは対抗ナショナリズム的な帰属形態に寄与するのは何かという問いを立てるときには、グローバル化について語る必要があ」り、このデモで主張されている「国歌を歌う権利、つまり所有の権利だけではなく、多様な帰属形態」がまさにそれにあたるとしている。 こうした言語の複数性、帰属の複数性から、「この国歌の唱和のなかに、「ソモス•エクアレス」(わたしたちは平等だ)という言葉を聞くことができ」ると、平等のテーマへとつなげる。

     「多様性(diversity)」「複数性」を考察するうえで、欠かすことのできない思考やバックボーンを十二分に提供してくれる一書である。(2021/02/10)
  • 触発する言葉―言語・権力・行為体

    【著者】ジュディス・バトラー

    バトラーーの代表作にして、人文科学だけでなく、政治学、人類学、社会学、差別論、権力論、移民研究、ジェンダー/セクシュアリティ/クイア・スタディーズなど多様な社会科学の領域で、たびたび引用され、理論的枠組みとして使われる重要文献である。
     しかも、まさにポスト・トランプ、バイデン政権下のアメリカの社会と政治を考える上でも(バトラーがこの本の中で紹介している事例は、ちまたの「分断」などという安易な言葉では語れないアメリカの政治と社会を深く考察するうえでタイムリーかつ必須のものである)、また近年BLM運動とともに、活発に議論されるようにになった「制度的差別主義(institutional racism)」を幅広く深く考察するうえでも、「多様性(divresity)理解のうえでも、欠かすことのできない著作である。つまり、私たちの現在地点を考える上で、多方面で生かすことのできる思考が凝縮されている。(2021/02/10)

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