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occam's razorさんの公開ページ 復刊投票コメント一覧 2ページ

復刊リクエスト投票

  • 青い鳥の虐殺―フランスSF傑作選

    【著者】窪田般彌、他編

    これはいま読んでみたいと思う一冊です。昔は古本屋でも時おり見かけたのでいつか買おうなんて思っていましたが、最近では全くと言っていいほど見かけなくなっています。どうせ出てきても、トンデモない値段になっているはずなので、ここは復刊を待つしかない。
    読者の求めが多い場合、そうした“民意”にわりとすぐ応えてくれるのが白水社という出版社のいいところでしょう。もし得票が多くなれば、自ずと結果がついてくると思います。(2004/03/17)
  • 伝授者

    【著者】クリストファー・プリースト

    もうそろそろ『奇術師』 “ The Prestige ” の翻訳が出ますし、本書を含めプリーストの再評価が進んで欲しいと思います。
    プリーストが良いのは、文章が時間をかけて醸成されているところです。その香りやニュアンスは時間をかけて堪能するに値します。この作品はデビュー長編ということで、後の作品に比べ地味さは否めませんが、入手しづらい状態は解消したいところです。出世作 “ Fugue For A Darkening Island ” やシリーズのドリーム・アーキペラゴ(短編集および長編 “ The Affirmation ” )といったあたりも、紹介が進むことを祈りたい。わざわざSFと銘打たなくても出版できると思います。(2004/03/03)
  • 爆発した切符

    【著者】ウィリアム・S・バロウズ

    おっと、投票し忘れていました。バロウズはけっこう読みました(『ノヴァ急報』と『爆発した切符』が良かった)。しかし図書館で借りたものばかり。一冊も手元にない。手に入れようにも財力・気力が足りない。それはさびしい。(2004/03/02)
  • 火山を運ぶ男

    【著者】ジュール・シュペルヴィエル

    「内容」欄を見て、話の設定が面白そうだなと思い、1票。 “火山をカバンに入れてパリに旅立つ” っていうのを、どんな感じのものに仕上げているのか興味があります。おしゃれっぽいモダニスム作品になっているのか、昨今のマジック・リアリズムに繋がるものになっているのか。ともあれ、是非読んでみたいです。火山というモチーフじたいにも興味があるので。(2004/02/26)
  • ノアの方舟

    【著者】ジュール・シュペルヴィエル

    奇遇です。このリクエストが登録されたのと同じ日に(2/25)、神田神保町の古本屋で偶然本書を見つけたからです。二百頁あまりの本ですが、『ノアの方舟』『沖に住む少女』という2つの短編集の合本になっています(ともに全訳)。表題作は旧約聖書に材を採ったファンタジーで、以前アンソロジーで読んだ時そのいっぷう変わった語り口が印象に残ったものでした。安部公房がカフカ以前に影響を受けた作家としてシュペルヴィエルの名を挙げていたことで興味を持ったわけですが、どうやら他の諸篇も不思議な話のようです。(2004/02/26)
  • ハープと影

    【著者】アレッホ・カルペンティエール

    ある方の文章によると、カルペンティエールのなかではいちばん読みやすく面白いということです。カルペンティエールの本の解説では必ずといっていいほど本書に触れるのですが、詳しい内容が分からず、結局買わず、いまだにこの本だけ持っていません。ほかのカルペンティエール本と同じように難解なのだろうと思い込んだのがいけなかった。古書価は現在高騰しており、手がでません。(2004/01/24)
  • 月世界最初の人間

    【著者】H.G.ウェルズ

    ウェルズは創造的で知的でありながら野性的で、そういった面は著作の内容より筆そのものにあらわれている気がします。まるで子供の脳のように柔軟で自由な発想ができ、気儘に疑いもなしにそれを拡げていく。
    ケイヴァーリット、月牛、 … イメージや恐怖の確かさ、“感覚”の解り易さ、素直過ぎる欲望の表明などは、稚拙かというとそうではなくむしろ爽快です。我々から失われたもの。思い出すべきもの。そのために、再読、三読の価値があります。
    刊行から100年が経って、この物語がいまやSFというよりは、ルキアノスやシラノのようにファンタジーのように見えるとしても、“味”としてはSFです。月のクレーターの説明など、あまりのことに笑ってしまった部分も多々ありますが、いちいちについて当時の科学知識の根拠を示そうとしている点が…。 子供向けの本で読んだときも、後にこの完訳版で読んだときも(20世紀最後の日に読んだ!)本書は自分にとって「特別」なものでした。このハヤカワ版は恐らく唯一の完訳で、入手困難と聞きます。復刊を強く望みます。(2004/01/03)
  • 現代北欧文学18人集

    【著者】谷口幸男編

    北欧文学の翻訳は、昔も今も、散発的で系統立っていないため、イメージがつかみにくい気がします。その意味でも本書の復刊が望まれます。エーワ・キルピの「レポート」、ダーゲルマンの「子供を死なせる」は他のアンソロジーに入ってもおかしくないぐらいの傑作ではないでしょうか。更に、ヨーハン・ボイエルの「漁師たち」は、遠く“サガ”の英雄譚にまで遡ることができる、現代によみがえった神話とも言えると思います。コールリッジの「老水夫行」の影さえ感じられます。是非みんなに読んでもらいたい一冊。(2003/12/05)
  • 大地への下降

    【著者】ロバート・シルヴァーバーグ

    もう手許になく細部の記憶が曖昧なのですが、非常に面白かったのは覚えています。話の設定が、読み始めにおいてはなんだか馬鹿らしいように思える…のだけれど、大団円に至って大きな感動があるのです。その感動は、そこまでの疑問・矛盾・伏線・そして作家の責任をアトラスのごとくすべて背負った上でもたらされた力業によります。シルヴァーバーグのシリアスな作品を「ポーズに過ぎない」と貶す評論家もいますが、そういう人はこの作品をちゃんと読んでいないに決まっています。 「ヴァレンタイン卿」 よりよっぽど面白いし、似たような趣向のM・ビショップ 『樹海伝説』 より数等良く出来ていますしね。終盤、ボルヘスに近いイメージにまで近づく、と言えば興味が湧くでしょうか?
    この本に、ここまで3票しか投票がないのは寂しいです。(2003/11/18)
  • 都市への回路

    【著者】安部公房

    エッセイ集というよりは、対談集ですね。  (1980年刊行 )
    小説 『箱男』 に続いて 『密会』 が鳴物入りで出版された頃なので、当然 『密会』 の詳しい創作過程について触れています。ちょうど、小説 『方舟さくら丸』 が対談/エッセイ集 『死に急ぐ鯨たち』 と密接な関係を持っているのに似ています。それが本書の第1部。    (第1部 「都市への回路」)
    第2部では、中南米文学を基点に世界文学を語っています。安部がジュール・シュペルヴィエルを好んでいたなどという話は初耳でした。第3部は留学生向けの講演で、これは短い。分量的には二部構成と言えます。    (第2部 「内的亡命の文学」、第3部 講演「変貌する社会の人間関係」)
    さすがにいちばん油がのった時期の対談です。小説や評論の場合、各社 “文芸文庫” や “学芸文庫” のたぐいに収録される道がありますが、対談集の受け皿がないような気がします。時事的な話題は宿命的に古びるわけで仕方ない。でも、それをもって絶版のままにしておくのはもったいないでしょう。どうでもいい対談集ならそれでも結構ですが、これはそうではないので。(2003/11/12)
  • 鳥人大戦争

    【著者】ポール・アンダースン

    ポール・アンダースンはSFレベルの底上げのため “一流のB級SF” を意識的に大量に書いた人で、その典型が何種類かの 「宇宙/未来史シリーズ」 として残されていますが、大部分は未訳のままです。
    その例外の一冊であるこの 『鳥人大戦争』 は、宇宙の豪商ニコラス・ヴァン・ラインを主人公とする典型的な娯楽SF。同じ主人公の長編に 『マークハイム』、 『悪魔の世界』 などがあり(いずれも未訳)、大量の短編も存在します(これも未訳で、 『ストームゲイトの地球書』 他にまとめられています)。
    さらに遠未来に飛ぶと、ドミニック・フランドリー・シリーズの宇宙へと続きます。
    けっこう気楽に楽しめるシリーズなので、まとめて出ないかな、といつも思っているのですが…。アンダースンの宇宙SFは、実はほとんど訳されていないのです。晩年の宇宙SF “Harvest” シリーズも長さではデューンに迫ろうかという大作ですが、出る気配はないし…。(2003/11/11)
  • 憑かれた女

    【著者】デイヴィッド・リンゼイ

    入手出来なくなることを見越して数冊買った、とは賢明でしたね。わたしのほうは、知り合いの古本屋に薦められたけれどウン千円という値段に諦めざるを得なかったクチです。
    そのウン千円でさえ払っておけば良かったかと今にして思います。コリン・ウィルソンのエッセイで本書のことを読み、読んでみたい気持ちはつのるばかりだからです。 『アルクトゥールス』 がらみで、国書刊行会さんあたりが拾いあげてくれないかな。(2003/10/28)
  • 盲目の梟

    【著者】サーデク・ヘダーヤト

    短編集 『生埋め 』 (国書刊行会 “文学の冒険シリーズ”) はすばらしかった。中でも 「S.G.L.L.」という作品は、イランの作家からは思いもよらない ―といったら失礼?― 正真正銘のSFだった。
    『盲目の梟 』 はヘダーヤトの最高傑作とのことなので、是非復刊を。(2003/10/28)
  • 筑摩世界文学大系83

    【著者】ローザ ドノーソ

    ふだんイスパノ・アメリカの文学にばかり目が向いてブラジルをつい忘れがちになっているのですが、ローザの 『 大いなる奥地 』 も寡聞にして知りませんでした。バルガス=リョサの 『 若い小説家に宛てた手紙 』 (新潮社) によると、登場人物の性が(男性から女性に)変わるという内容らしいですね。ヴァージニア・ウルフ 『 オーランドー 』 と比較されていました。とても興味がわいてきます。
    ホセ・ドノーソ 『 この日曜日 』 も併録されているのでお買い得ですかね。(2003/10/27)
  • 犬の年

    【著者】ギュンター・グラス(中野孝次 翻訳)

    “ダンツィヒ三部作”のうち、『ブリキの太鼓』 『猫と鼠』 はあるのですが、これだけ持っていません。作者であるグラス自身も、それぞれは独立した作品だが、三つまとめて読むことを希望する、と言っているので、是非とも。(2003/10/10)
  • センテニアル-遙かなる西部-

    【著者】ジェームズ・A・ミッチェナー

    映画「将軍」で有名なリチャード・チェンバレンの主演で、長大なTVドラマにもなっていましたよね。原作が売られていたのも覚えていますが、残念ながら読んでいません。
    白人だけでないアメリカ先住民の視点も活かされた非常に面白いドラマで、そこはおそらくミッチェナーの視点が強く反映されていたのでしょう。それだけに、いっそう読んでみたいのです。
    アメリカ建国200周年(1976年)を記念して作られたドラマだったと記憶しています。本のほうは確か数巻にわたる大作でしたね。マキーグとかマルセルとか、登場人物も懐かしいので。(2003/10/10)
  • 日本SF古典集成(全3巻)

    【著者】横田順彌編

    その昔、本屋にありましたねー。売れずにホコリをかぶって。
    かくいうわたしも、これら収録作の内容紹介をしている“こてん古典”の方は読んで楽しんだにも拘らず、実物まで読もうとは思わなかったのです。
    このリクエストを見るまで、長い間忘れ去っておりましたが、よく見るとスゴイですね。日本SFの歴史を単行本にして置かねばわが社の恥、とばかりに、商売度外視の感じですもん。早川書房もそんな気概に溢れていたのですね。これを復刊したらすごいな。(2003/10/09)
  • 全宇宙誌

    【著者】松岡正剛

    よくは覚えていないのですが、本屋で手に取ったのは覚えています。
    (なにせ小学生のころの記憶なので…)
    内容の古さが問題であれば、 「改訂・新版」 を出せばいい。
    あるいは増補版を ― 。 それこそ読者の希望に沿うものだと思います。
    なんにしろ、セイゴオさんの著作はなるべく読みたい。(2003/10/06)
  • バロック協奏曲

    【著者】カルペンティエル

    大長編 『春の祭典』 や 『光の世紀』 は恐れをなして未だ手を出せず、といった状態ですが、
    本書 『バロック協奏曲』、 『時との戦い』、 『失われた足跡』 といったところは薄っぺらいし
    内容も軽そう…と思ったのがまちがい。濃厚すぎるほどの空気、入り組んだ構造、ペダンティズム、
    迷宮のなかから見えてくるもの等々、自分の見当違いも甚だしい作品でした。
    当時学校のクラスのサンリオ仲間とは 「本文125頁の文庫で280円は高いよな~」 などと言って
    ましたが、そういう軽口がいま高くついてしまっているようです。(2003/10/01)
  • 重力の虹

    【著者】ピンチョン

    ここ10年ばかりの海外翻訳文学の隆盛の中心にいるのが、
    本書を含む国書刊行会の “文学の冒険” シリーズかと思います。
    そのシリーズのなかにも、ちらほら品切れ書目が混じりはじめました。
    シリーズ名の代名詞のような本書もその一冊(上下巻ですが)。
    必ずしも万人に薦められないけれども、やっと出たものをまた“幻の一冊”
    にするのはいやなので投票します。(2003/10/01)

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