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renqingさんの公開ページ 復刊投票コメント一覧

復刊リクエスト投票

  • 近代の正統性

    【著者】ハンス・ブルーメンベルク

    ハンス・ブルーメンベルクが残した、膨大で浩瀚な著作群は、「西欧人は《世界》をどう語ってきたのか」という問いへの西欧人自身による最高の回答 or 西欧人の「自己了解」の最良のものの一つです。私は還暦過ぎの爺さんですが、2025年の1月まで著者を全く知りませんでした。私には三千冊近く和洋の蔵書がありますが、本著者の名に心当たりがありませんでした。偶然、大貫隆『グノーシスの神話』2014年(講談社版)の参考文献評で見、最終章の「結び」を確認して、その尋常ならざる業績に一驚しました。慌てて蔵書をチェックしたところ、Marquard と Koselleck の著書(人名索引)に、過去の大思想家と同じ頻度で索引されていることを確認できました。
     21世紀の現代世界を支える学知が、今なお西欧起源の知的資源にその多くを負っていることを認めるなら、ハンス・ブルーメンベルクの主著へのアクセスの有無が、21世紀の「昏迷せる生活世界」に直面している日本人にとり、大切、かつ重要な意味を持つことは明らかです。翻訳書の復刊を衷心から願います。(2025/02/01)
  • デュルケム「自殺論」を読む(岩波セミナーブックス29)

    【著者】宮島喬

    令和5年度の日本の自殺者22,000人(男15,000/女7,000)。一方、令和5年度の交通事故死は、2,700人。不運にも交通事故で亡くなられる方の8倍も、自ら死を選ぶ方がいます。こういう現代日本社会において自殺は他人事ではありません。

    本書は訳者自らによる一般市民向け公開講座の解説です。受講者は大学、大学院生が多かったようなので、レベルは落とさず、わかりやすく解説されています。いま、日本人がデュルケーム『自殺論』を読む意義は高いと思います。そのためにも、この名著は復刊されて欲しいと思います。(2024/09/09)
  • 合理主義 東と西のロジック

    【著者】中村元

    西欧合理主義に対する評価について、末木剛博『東洋の合理思想』法蔵館文庫2021年と、中村元氏の所論を比較したいから。(2023/01/11)
  • きみはサヨナラ族か

    【著者】森忠明 作 / かみやしん 画

    NHK少年ドラマシリーズの原作だったこと。この作家の初期の作品だったこと。私の信頼する知友が、森忠明を知られざる「天才」だ、と評したこと。

    ひとつ、復刊ドットコム様にお願い。この本に、別のリクエストが建てられています。せっかく同じ本なのに投票が分散されている事態は不合理です。統合していただけませんでしょうか。少しでも復刊の可能性が増えてほしいので。よろしくご検討ください。(2022/12/14)
  • フッサール現象学の直観理論

    【著者】E.レヴィナス 著 / 佐藤真理人 桑野耕三 訳

    ハイデッガーがその『存在と時間』(1927)、p.218脚註(独語版)において、「現象学研究の主流の外で《現象学的真理論》の研究を肯定的に引き継いでいる唯一の者はラスクである。」とラスクに触れ、その『法哲学』『判断論』を挙げている。レヴィナスは新カント派の再評価をしていた、と何かの機会に読んだことがあるので、フッサールとハイデッガーとラスクを結びつける記述があるかどうか、是非知りたい。(2022/04/13)
  • 相互扶助の経済 無尽講・報徳の民衆思想史

    【著者】テツオ・ナジタ 著 / 五十嵐暁郎 監訳 / 福井昌子 訳

    徳川(=初期近代)日本は、その実態はあまりよくわかっていない。とりわけ「金融」(finance)はその一つ。徳川期の百姓(common people)が一年の三分の一も、家をあけてお伊勢参りツアーに物見遊山できたのも、庶民金融である「無尽」システムがあったればこそ。テツオ・ナジタにこんな本があったとは知らなかったので、是非読みたい。(2022/04/13)
  • 満場一致と多数決 ―ものの決め方の歴史ー

    【著者】利光三津夫・森征一・曽根泰教

    デモクラシーを再考したい方の必読書です。(2021/10/10)
  • 火器の誕生とヨーロッパの戦争

    【著者】バート・S・ホール 著 / 市場泰男 訳

    軍事史の傑作であるとともに、武器の進化と戦略・戦術の進化の選択的親和性(Max Weber)を描き、複雑系歴史学の傑作でもあります。名著なので原書は今でも売られています。それを読んでもいいのですが、deep な歴史であるため、英語で完読するのは正直辛いものがあります。是非、この優れた訳書の復刊を希望します。(2021/10/07)
  • 黄金の樹

    【著者】黒井千次

    『黄金の樹』を読むことで『春の道標』は完結するので、是非。(2010/07/31)
  • 純粋理性批判

    【著者】カント   高峯一愚訳

    純粋理性批判をなんとかして読みたいから。(2008/05/21)
  • 日本は自らの来歴を語りうるか

    【著者】坂本多加雄

    とにかく、坂本多加雄の知的最盛期の本。是非、復刊して欲しい。そして一人でも多くに人の眼に触れてもらいたい。(2007/05/13)
  • 湯葉・隅田川・丸の内八号館

    【著者】芝木好子

    「湯葉」を最初に眼にしたのは、進学塾の中1国語テキストにそのさわりの部分が問題文として掲載されていたからだ。何かよい例文はないか探してパラパラめくっていたら、一瞬眼に留まり、釘付けになった。中1の子たちにこの文のよさがわかるのか首を傾げたが、感受性の強い子なら、この居住まいを正した文に、何か「感じる」ことができるだろうと、思い直したものだ。「感じる」かどうかは、年齢や経験とあまり関係がないからである。この作品は読み手を選ぶ。(2007/01/25)
  • ルワンダ中央銀行総裁日記

    【著者】服部正也

    著者の人間としての誠実さが印象的。その誠実さが、途上国と向き合うとき、抽象的な分析や、先進国人からの思い込み、などに囚われない、的確な現状分析と判断を生むのだろう。その根拠の上に、誠実に、そこの人々に向き合い、話し合い、理を尽くし、説得し、同意してもらい、己の政策プランを一歩一歩現実化していく。
    ヒューマンドラマの傑作であり、開発問題に関する日本を代表する古典である。英訳版が出ても、充分セールス的にも成功するだけの面白さを持つと思う。(2006/05/30)
  • 巣立つ日まで

    【著者】菅生 浩

    私はNHK「少年ドラマシリーズ」が好きだった。中でもこの同名ドラマ(1976)が特に印象に残っていた。菅生浩のこの本はその原作となったものだ。ある日、郊外のうらぶれた古書店でたまたま見かけた背表紙に『巣立つ日まで』とあり、ハッと手に取った。当然、すぐ購入し(100円!)、一気に読み通した。登場人物はテレビドラマと重なってはいたが、ストーリーは全く別物だった。しかし、この少年小説が、ドラマ以上に優れた傑作であることを発見した。素晴らしかった。菅生浩はこれ以降何冊か書いているようだが、あまりパッとしなかったようだ。この『巣立つ日まで』以上のものを書けなかったのは間違いない。この作家の運命だったのだろう。
    昭和20年代後半の福島県郡山市。三人の仲良し腕白小僧が小学校から中学校に上がる頃から始まり、その卒業で幕を閉じる3年間の物語である。この時代の、貧しさが常に身近だった《戦後》を背景として、まだ自然が野放図にある地方都市での、少年三人の友情、腕白行状記を描写する前半部が楽しい。でも、それ以上に、少年それぞれの、特に主人公、靖の淡い恋を描く後半が素晴らしい。(2006/05/24)
  • 春の道標

    【著者】黒井千次

    青春のまばゆいばかりの光と翳。だれの人生にも一瞬訪れるだろう輝ける日々。それを思い出として持つ人も、その予感を感じる人にも、一度手にして欲しい作品です。(2006/05/24)
  • 赤根武人の冤罪

    【著者】村上磐太郎

    山県有朋との関係を知りたいから。(2006/04/30)

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