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牡猫ムルさんの公開ページ 復刊投票コメント一覧 2ページ

復刊リクエスト投票

  • 十九世紀文学主潮 全10巻

    【著者】ブランデス

    発行年代は1880年代と19世紀だが、初めて世界文学を扱った試みとして、注目すべき書だから。ブランデスの批評眼は鋭く、文体もこぎみよい。とにかく、このころは文学が元気だったのだろう。文学の楽しさを教えてくれること必定。(2016/02/21)
  • Historical Outline of English Syntax (シンタックス概論)

    【著者】Leon Kellner

    興味を持ったのは、本書が英語の歴史を概観するのにうってつけの本であること。そして、著者のケルナーがかの有名なベンヤミンの義父である事。おそらく、ベンヤミンの豊富な英文学の知識は、彼に負うところもあるのだろう。(2013/12/31)
  • 人間性の破産と超克(筑摩叢書126)

    【著者】グートキント 著 / 深瀬基寛 訳

    何と表現していいかわからないけど、ともかく印象に残る本だから。この時代の哲学者は、ハイデッガーはもとより、ローゼンクランツ、ルカーチ、エrンスト・ブロッホ、みな特異な風貌と文体を併せ持つことで有名だ。グートキントも歴史に残るような哲学者ではないにせよ、この本を読むと、その特異な文体はある程度、その時代の哲学者に共有されていたことが分かる。(2013/12/31)
  • 完訳 風俗の歴史 全九巻

    【著者】フックス(安田徳太郎訳)

    ベンヤミンを持ちまだすまでもなく、ヨーロッパ文化史の裏面を知るには欠かせない文献。時代への切り込みも鋭く、ベンヤミンが評価するのもよくわかる。フックスと対比されているマックス・フォン・ベーンがあれだけ訳されているから、フックスの本も絶えず参照できるように手許に置きたいもの。フックスの他の本(『女の歴史』、『エロティック美術の歴史』等)も復刊の対象にして欲しい。(2013/08/23)
  • 西洋科学史(全5巻)

    【著者】シュテーリヒ著 菅井準一、長野敬、佐藤満彦訳

    表題の科学史とは単に自然科学のみならず、社会科学、人文科学など人間の知的な営為全般を含むという意味では、幅広く教養全般を網羅した名著というのにふさわしい内容。ハウザーの『芸術と文学の社会史』と併読されるべきだろう。筑摩学芸文庫か講談社学術文庫辺りで是非、復刊を。(2013/03/12)
  • 美学

    【著者】ニコライ・ハルトマン著 福田敬訳

    アングロサクソン系の美学・芸術論が芸術の起源とか社会の文脈において、その役割を考察することが多いのに比べ、大陸のフランス、ドイツの美学論は著者の芸術体験が主になっていることが多い。そのせいか、悪く言えば著者の情緒的、感傷的な側面が多少目につくきらいはあるものの、芸術(音楽、絵画)を目の当たりにした著者の感動に立ち会うこともあり、ヨーロッパ人における芸術体験の大きさがよくわかるような気がする(イギリスは藝術不毛の地ですから)。ハルトマンの『美学論』はヘーゲルほどの規模はないものの、芸術作品の大切さを教えてくれる良さがある。復刊の提案には賛同させてもらいます。(2011/09/27)
  • メレシコフスキー選集全7巻

    【著者】メレシコフスキー

    同じ出版社から出ている『シェストフ選集』に比べ格段に入手しづらいため。当然、内容的にも今読んでも少しも古めかしいところはないと思う。特にⅠからⅤ巻までのトルストイとドストエフスキーの比較論は示唆に富む(残りは読んでいないけど)。十分復刊に値する内容だと思う。(2011/08/31)
  • わかりやすいドイツ語の構文と解釈

    【著者】青木 一郎

    中級・上級のドイツ語向けの語学書が、本当に入手しずらくなった。音声や会話ばかりを問題にした本ばかりでなく、重厚な文法書や構文の解説書などが揃ってこそ、語学の勉強に理想的な環境といえると思う。特に、英語以外の言語はこの弊がひどい。語学の勉強は何も英語ばかりではないだろう。非英語以外の言語をもっと大切にせい!と言いたい。こう書けば賛同してくれる人も多いでしょう。(2011/07/28)
  • 中級ドイツ語の研究

    【著者】信岡資生・藤井啓行

    最近の語学書は、実用、資格試験対策一辺倒のためか音声、発音を重視したものが殆どで、こうした硬派の文法書は全く見かけなくなった。英語でもこの傾向は顕著なので、ドイツ語などの所謂、大学での第二言語は特に惨憺たるものだろう。90年代かろうじて見かけた重厚な語学書はほとんど見る影もない。会話も大切だろうが、こうした中・上級レヴェルの語学参考書も復刊の対象にしてほしい。学びなおしがブームになっている。それだけにいい機会だと思う。(2011/07/23)
  • 学習基本古語辞典

    【著者】小西甚一

    個人執筆の辞書は著者の個性がにじみ出ていて面白い。小西甚一のなら手に取ってみたいと思う。(2011/02/08)
  • イギリス教養小説の系譜

    【著者】川本静子

    教養小説をピカレスク小説から芸術家小説の流れの中で検討している。その是非はともかく、個々のテクストの分析では,類書に比べ歴史認識の点では格段に優れている。この本は無理解な批判により残念ながら埋没してしまった感があるが、総じて川本氏の著作は外国文学研究のオーソドックスなあり方を示すものとして、もっと評価されるべきである。(2010/04/24)
  • 世界文学三十六講(世界教養全集13)

    【著者】クラブント

    復刊を希望する理由は二つ。まず、世界文学を概観した手頃な本が無いこと。二つ目は作者の批評眼の確かさ。ワーヅワースとシュティフターの同質性を指摘したり、ヴォルテールの哲学論文をオットー・フラーケのそれに見立てたり、『嵐が丘』の雰囲気をハムスンの『飢餓』になぞらえたり。ヤコブセンの箇所では、結核から見た文学史の必要性を説いたり。鋭い指摘に思わず膝を打ちたくなる。(2009/12/22)
  • ザルテン動物文学全集全7巻

    【著者】フェリックス・ザルテン

    ザルテンは有名な『バンビ』の作者だが、単なる児童文学者ではない。多才なジャーナリストであり、ユダヤ人ゆえに熱烈なシオニストでもあった。有名なポルノ『ペピの体験』の作者とも目される。シュニッツラー、ホフマンスタールとも親交があり、近年、世紀末ウィーンを代表する文化人として注目を浴びつつある。晩年はオーストリアのペンクラブ会長を務めたという。(2009/12/22)
  • 憂愁夫人(フラウ・ゾルゲ)

    【著者】ヘルマン・ズーダーマン

    朝日新聞(2009,9,20、日曜)で筒井康隆が褒めていたのを読み俄然、興味がわきました。ズーダーマンは既に忘れられているが、ハウプトマン(これも忘れられている)と並んで劇作家として紹介されたのが間違いで、本来はフォンターネの系譜に連なる小説家と見るべきでしょう。それにしても筒井は面白いところに目をつける。(2009/09/21)
  • シェストフ選書 全13巻

    【著者】レフ・シェストフ著 植野修司・天野和男訳

    学生時代、古本屋を回ると、必ずと言っていいほどシェストフの選集を目にした。爾来、興味を持ってこつこつ集めたが、同じくシェストフに関心のあった友人にしつこく頼まれ、一冊も読まずに売ってしまうという、なつかしくも苦い思い出がある。もったいないことをした。若かりし頃の罪過を償うのに、復刊の提案は願ってもない機会。賛同します。(2009/03/31)
  • ワーグナー全集5巻

    【著者】リヒャルト・ワーグナー

    2002年に名著普及刊行会(だと思う)より、復刻版が出たが、如何せん高価過ぎて一般読者の手元には届かず、「普及」どころではない。元来、ワグナーの劇は音楽分野にのみならず、美術、文学をも含めた総合芸術であり、英米流のシェイクスピアを中心としたドラマツルギーとは元々、相容れないところがあった。それが、今日では文学的な観点から劇として見直す機運が高まっている。ワグナー作品をオペラの台本として受容するだけでなく、19世紀ドイツ「文学」の代表作品としても鑑賞する時期に来ているのだ。そのためにも、信頼できる纏まった全集が欲しい。ワグナーを「文学」としても楽しむために是非、復刊を!(2008/08/17)
  • シラー選集 全6巻

    【著者】シラー (シルレル)

    盟友ゲーテの著作集が戦前、戦後を含め何度も企画され、今なお潮版で入手できるのとは対照的に、シラーは全くと言っていいほど冷遇されている。後にも先にもシラーの纏まった選集はこれだけだと思う。ベートヴェンの『第九』の詩のせいか、シラーと言えば古臭い理想主義を彷彿させるが、実際はもっと陰影に富んだ作家だ。特に戯曲の巻は欠かせない。是非、復刊を。(2008/08/10)
  • ハイネ全詩集 全5巻

    【著者】ハイネ著 井上正蔵訳

    木場宏氏の努力によりハイネの散文が殆ど紹介されたので(わずか美術論を残すのみだが)、今度はこの詩集を復刊する番。訳業としても、これだけ纏まったものは価値があると思う。それになんと言っても、造本が素晴らしい。装丁は赤の布地に黒と鬚文字のドイツ語が金色で刺繍されており、豪華で、堅固な造りである。こういう贅沢な本は、手元に置いておきたい。(2008/08/09)
  • スピリ少年少女文学全集(全12巻)

    【著者】ヨハンナ・スピリ(シュピーリ)

    復刊がシュピーリの文筆活動の幅広さを再認識する、よすがとなるため。実際、日本でかってシュピーリの全集(実際は選集だろう)が出ていたことは、ヨーロッパの人には驚きで、最近訳されたミッシェル・ヴィスメールの『ハイジ神話』にも、その驚きようが率直に記されている。ハイジに関しては、他にもこれが剽窃だと告発した研究書が訳されたり、日本人の手になる文献もちらほら目につくようになった。翻訳を復刊しても、いいころだろう。(2008/08/02)
  • 石灰工場

    【著者】トーマス・ベルンハルト

    昔、持っていたけど、部屋が手狭になったため、止む無く売ってしまったという苦い経験がある。ベルンハルトは他の作品が続々と紹介されているので、これを機会に復刊して欲しい。池澤夏樹の個人編集の世界文学全集が話題になっているが、『石灰工場』は選ばれてもおかしくないくらい、個性的な作品。紹介が早すぎたのかも知れない。(2008/06/25)

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