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著者 | クラブント |
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出版社 | 平凡社 |
ジャンル | 文芸書 |
登録日 | 2009/12/22 |
リクエストNo. | 49053 |
リクエスト内容
クラブントは20世紀前半のドイツの詩人で、活躍時期は表現主義の少し前に当たる。戦前、『ボルジア家』が訳され、これは近年復刻された。本書はエジプト、ユダヤ、中国、日本の文学からギリシャ、ローマを経て近代のヨーロッパ文学に至るという内容で、それを36回に亘って概観している。ヘッセの『世界文学』よりも目配りがきいている。ヨーロッパの文学の中堅(失礼)に甘んじるドイツ人ゆえの公平性のなせるわざか、アングロ・サクソン系のモーム、プリーストリーの自国中心主義、フランスに対する過大なコンプレックスとその裏返しとしての他のヨーロッパ諸国に対する尊大さ、無理解と偏見・・・とは無縁である。
投票コメント
全1件
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復刊を希望する理由は二つ。まず、世界文学を概観した手頃な本が無いこと。二つ目は作者の批評眼の確かさ。ワーヅワースとシュティフターの同質性を指摘したり、ヴォルテールの哲学論文をオットー・フラーケのそれに見立てたり、『嵐が丘』の雰囲気をハムスンの『飢餓』になぞらえたり。ヤコブセンの箇所では、結核から見た文学史の必要性を説いたり。鋭い指摘に思わず膝を打ちたくなる。 (2009/12/22)GOOD!1
読後レビュー
NEWS
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2009/12/22
『世界文学三十六講(世界教養全集13)』(クラブント)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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牡猫ムル