ラッセリアンさんのページ
レビュー
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バートランド・ラッセル 情熱の懐疑家
夭折した哲学者によるすぐれた伝記
本書は1957年の出版(ウッドは翌年の1958年に43才の若さで死亡)ですので,当然のことですが1970年に亡くなったラッセルの晩年の人生,特に核兵器撤廃闘争について扱っていません。ウッドのラッセル伝が出されたあと,もっと詳細なラッセルの伝記もいろいろ出されています。しかし,このラッセル伝は,哲学者のウッドがラッセル本人に数年に渡って綿密に取材した上で書いており,とても読みやすく,興味ふかい内容を含んでいます。
邦訳書は,木鐸社から,今年の7月に亡くなられた碧海純一東大法学部名誉教授(日本バートランド・ラッセル協会常任理事)の訳で出されていますが,残念ながら長い間絶版状態となっています。現在でも読む価値のあるものですので,復刊を希望します。
http://russell-j.com/cool/BRPS-1.HTM ← 第1章の冒頭部分です。
http://russell-j.com/cool/BRPS-PST.HTM ← 訳者(碧海純一氏)あとがきです。
http://russell-j.com/AOMI2-01.HTM ← 碧海純一氏のエッセイです。
http://russell-j.com/beginner/AB32-100.HTM ← 『ラッセル自伝』で触れている部分です。
http://russell-j.com/beginner/DBR4-04.HTM ← 『拝啓バートランド・ラッセル様-市民との往復書簡』に収録された関係記事です。(2013/11/15)
復刊リクエスト投票
中国の問題
【著者】バートランド・ラッセル著 牧野力訳
古代より戦乱にあけくれた中国を見れば,昔も今も変わらないと思う人もいると思われます。
いずれにしても,現代の中国を理解するためには,西洋列強によって植民地化されていた時代のことも
よく知る必要があります。
ラッセルは1920年10月から1921年春まで,北京大学客員講師として中国に招かれ,中国各地で講演し,
中国の当時の有望な青年たちに大きな影響を与えました。そのことについては,本書(『中国の問題』)
の巻末に収められた新島淳良氏(故人)の詳細な解説を読むとよくわかります。
毛沢東もラッセルの長沙における講演を聴講しましたが,漸進的改革を解くラッセルの考えを生ぬるく
思い,暴力革命の考えを捨てませんでした。
1920年に出版した『ロシア共産主義』(みすず書房刊/原著:The Practice and Theory of Bolshevism)
をあわせて読むことをお薦めします。(2013/10/04)
数理哲学序説
【著者】バートランド・ラッセル 著 / 平野智治 訳
バートランド・ラッセル著作集
【著者】バートランド・ラッセル
ただし、文庫本のほうがより多数の読書が入手しやすいと思います。
みすず書房が復刊するつもりがないのなら、筑摩書房などに身売りすればどうでしょうか?(2010/11/22)
ライプニッツの哲学
【著者】バートランド・ラッセル
年刊SF傑作選(全7巻)
【著者】ジュディス・メリル編
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