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著者 | 伊藤明彦 |
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出版社 | 青木書店 |
ジャンル | 専門書 |
登録日 | 2005/01/01 |
リクエストNo. | 27463 |
リクエスト内容
雑誌「ダ・ヴィンチ」2005年1月号、
コラム「呉智英のマンガ狂につける薬」で、
こうの史代「夕凪の街 桜の国」と並べ、
高く評価されたルポルタージュ。
呉智英先生の紹介のしかたが何だか奇妙だったので、
気になって図書館で借りて読んでみたら、そりゃもう愕然としました。
そうか、そういうことだったのかと。さすが呉智英先生だよと。
だまされたと思って一度読んでほしい、そう言うしかない一冊です。
筆者・伊藤明彦氏は、長崎放送で被爆者の体験聞き取る番組を担当。
その後、退職して不定期労働を続けながら全国をめぐり、約1000人もの
被爆者の証言をテープに収録した人物。この生き方もすさまじいが、しかし
この本で主に紹介されるのは、その仕事に関してではない。
彼が1971年に出会い、深い感銘を受け、心の支えとしてきた、
ひとりの「被爆者」・吉野さん(仮名)の語った「体験」についての物語だ。
その「体験」について知るうちに、筆者の伊藤氏は、
吉野さんに隠された、ある驚くべき秘密に突き当たることになる。
なぜ、吉野さんは「体験」を語ったのか?
彼の「体験」の持つ意味とは何だったのか?
「被爆体験を伝える」という行為は、それを聞くもの、それを語るものにとって
どのような意味を持つのか?そもそもそれは、どこまで可能なことなのか?
この本は、目的地の決まった旅のようなものではありません。
心をグルグルさせるために読んでください。
ちなみに著者近影
http://www.pcjf.net/home/kikinsyo7_prof.htm
投票コメント
全33件
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とても入手しにくい貴重な本です。GOOD!1
知人から聞いてどうしても読みたくなってしまいましたが、さらに調べていたら、本当に価値のある本だと言うことがわかってきました。
是非こういう大切な未来に伝えるべき貴重な情報は残していただければと思います。
是非よろしくお願いします。 (2010/07/09) -
呉智英著「マンガ狂につける薬 下学上達篇」の書評でこの本のことを知り、図書館で読みました。被爆体験を綴った類書は数多くあれど、本書ほど被爆と人間の悲しさを巧まずして描き出したものに出合ったことはありません。復刊を強く望みます。 (2007/07/13)GOOD!1
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呉智英先生の本で知りました。図書館で借りて読み、驚きました。読みながら上原専禄著「死者・生者」と鶴田浩二さんの事が思い浮かびました。この本はもっと多くの人に読まれるべきだと思います。是非復刊をお願い致します。 (2006/12/27)GOOD!1
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10年以上にわたって(ひ・ろ・し・ま)といゆうテーマでGOOD!1
ある講談師と創作活動をしてきました。
伊藤さんの「ヒロシマ ナガサキ 私たちは忘れない」CD
に接し、言葉では言い表せない衝撃をうけております。そして
この本も是非読みたいと思い、探しましたが果たせず一刻も早
く復刊して頂きたくお願いする次第です。 (2006/07/26) -
偶然、伊藤さんの紹介記事を見て、ぜひ読みたいと思いました。 (2023/01/24)GOOD!0
読後レビュー
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