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覚の宗教

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著者 久松真一/八木誠一
出版社 春秋社
ジャンル 専門書
ISBNコード 9784393281031
登録日 2002/10/25
リクエストNo. 12993

リクエスト内容

この本の内容の興味深さについては、著者でありキリスト教神学者の八木誠一氏(以下八木)が何故久松真一氏(以下久松)との対話を試みることになったのか、その経緯を大まかに辿ることにつきるのではないか。

八木誠一氏は、1972年、神学者のU.Luzと共に一冊の本を編もうとしていた。日本の作家や神学者、哲学者の書いた短編や論文を、ドイツ語に翻訳し編集する意向だったのらしい。そこに八木はどうしても久松の論文を入れたいと思った。当時、久松に面識のない八木は手紙でその旨を記した。

すると久松の快諾があった。講座『禅』(鈴木大拙監修・西谷啓治編集 筑摩書房)第一巻所収の「悟り」がよかろう、久松はそう書いてきたのらしい。

「ところが」と八木は言う。

「ところが下さったお返事の中に、無はdas Nhits(無なるもの) ではなくder Nichts(無なる《者》)と訳したらどうかと書いてあったのだ。久松先生は人も知る『無神論者』なのに、創造的無がder Nichtsとは!是非一度、真意を確かめてみなくてはならない。」(『ほんとうの生き方を求めて』講談社現代新書 八木誠一 p114)

この驚きが本書の原点なのだ。「信仰の宗教」であるキリスト教にとって神は永遠の人格者である。しかしそういった超越者を対象的に立てない禅的「無神論者」が「者」でいいとは何事なのであろうか!

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  • 2002/10/25
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