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  • 収容所群島

    【著者】ソルジェニーツィン

    ソルジェニーツィンの名を聞くと、私が卒業した年に定年を迎えた高校の世界史教師の顔を思い出します。教科書にソルジェニーツィンが出てきたとき、基本無気力なその教師が妙に熱っぽく「大学に入ったらソルジェニーツィンを読んでな」と言っていたことが印象に残っていた私は大学に入ってすぐの頃に新潮文庫で「イワン・デニーソヴィチ」を読んだのですが少々物足りなく思いました。なるほどラーゲルの過酷を極める労働環境が即物的な描写によってそれだけ一層生々しく描き出されたこの小品は黒いユーモアに満ちていて私のようなニワカ読者を戦慄させるには十分なものでしたがやはり中篇ということもあって、また当時のソ連の検閲に配慮したこともあってかやや穏当な作品になっていることは否めないと思います。
    それ以来ソルジェニーツィンにはすっかりご無沙汰していたのですがとある作家の講義で熱くこの収容所群島の魅力を語っているのを聞き遅まきながらようやくあの高校教師がこの作家に惚れ込んだというのはどうもこの作品のおかげらしいと思い当たりました。
    それから古書店で探してみたりはしたんですがどうも端本ばかりで揃いでは見つかりません。(2020/02/19)
  • エイゼンシュテイン解読

    【著者】エイゼンシュテイン

    昔、図書館で手に取り、エイゼンシュテインがいかに理論家肌の人物であったかをしみじみと実感した良書。中のデザインも、ロシア・アヴァンギャルドを意識したものなのか、古い本にしては随分と洒落ている。是非、新品で入手したい。(2019/03/18)
  • 授業/犀(ベスト・オブ・イヨネスコ)

    【著者】ウージェーヌ・イヨネスコ 著 / 安堂信也 木村光一 ほか 訳

    ベケットは最近、白水社から全集が刊行されつつあるのに比べて、どうもイヨネスコの影は薄いと言う気がする。代表作であるはずの「犀」も今では容易には手に入らない稀覯本になっていると言ってもいいだろう。名前を聞いたことがある人は多いだろうし、潜在的な需要はあるかと思う。(2019/01/06)
  • S/Z

    【著者】ロラン・バルト 著 / 沢崎浩平 訳

    岩波のサラジーヌの解説で言及があって興味がある...(2018/10/10)
  • 音楽への憎しみ

    【著者】パスカル・キニャール 著 / 高橋啓 訳

    最近、伽鹿社から復刊された「世界の全ての朝は」を読み、感銘を受け、ほかのキニャールの本にもいくつか当たってみました。キニャール独特の、静謐ながら人間のエロスを浮き彫りにする筆致は唯一無二であるように思います。本書はキニャールの代表作と見なされているにもかかわらず、中古市場でも容易に手が出ないほど価格が高騰しており、是非とも復刊していただきたいと思う次第です。(2018/10/09)

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