復刊ドットコム

新規会員登録

新規会員登録

V-POINT 貯まる!使える!

2

投票する

司法的同一性の誕生:市民社会における個体識別と登録

司法的同一性の誕生:市民社会における個体識別と登録

復刊活動にご賛同の方は
リクエスト投票をお願いします。

投票する

得票数 2

著者 渡辺公三
出版社 言叢社
ジャンル 専門書
ISBNコード 9784905913863
登録日 2021/12/27
リクエストNo. 72244

リクエスト内容

指紋やDNAなどによる「司法的同一性」の技術が識別し、追跡し、告発し、拘束する「個人」とは、「私さがしゲーム」におけるアイデンティティーや個人主義の「個人」と、どのように重なりどのように異なるのか。いま世界中で急速に進められている個人情報のデジタル化は、「司法的同一性」の究極の姿ではないか。個人のアイデンティティー幻想が、近代システムとしての市民管理技術と表裏一体の相補性をもつことを明らかにした問題提起の本。


【目次】
序 章 西欧における同一性の系譜
《第一部 人類学と行刑学のあいだ》
 第一章 ベルティヨンと司法的同一性の誕生①~不肖の息子
 第二章 ベルティヨンと司法的同一性の誕生②~公僕の務め
 第三章 ベルティヨンと司法的同一性の誕生③~地下室からの眺め
  断章一 「自己」という未知の世界~「免疫の意味論」から読み取れること
  断章二 布に織りこまれた精神と歴史~「衣服の精神分析」、「悪魔の布」、「マドラス物語」を読む
  断章三 いつまでも他者に触れることをあきらめないために~「考える皮膚」書評
  断章四 ド・クレランボー~布と熱情と死
《第二部 個体―市民社会の光学》
 第四章 近代システムへの〈インドからの道〉~あるいは「指紋」の発見
 第五章 顔を照らす光・顔に差す影~写真と同一性
 第六章 スフィンクスへの問い~コンプレックス以前のエディプス、エディプス以前の フロイト
 補章一 ポール・ブロカ『頭蓋学の手引き』~死を見失わせる実証主義の「死者の書」
《第三部 群集・兵士・原住民~市民社会の暗闇の斜面》
 第七章 帝国と人種~植民地支配のなかの人類学的知
 第八章 人種あるいは差異としての身体
 第九章 一九世紀末フランスにおける市民=兵士の同一性の変容
 補章二 人類学と徴兵制
  断章五 旅する狂気
《第四部 日本への刻印》
 第一〇章 戸籍・鑑札・旅券~明治初期の同一性の制度化と川路利良の「内国旅券規則」案
 第一一章 「個人識別法の新紀元」~日本における指紋法導入の文脈
 第一二章 指紋と国家~管理と差別の交差する場所
終 章 西欧的同一性は解体するか~技術とその限界

関連キーワード

キーワードの編集

投票コメント

全2件

  • 個人が個人の尺度でもって互いを批評・批判し合う今日において、「個人」という観念そのものが社会的に形成されたことを考える上で、他に類書のない必読書と思います.古書では3万円以上の高値がついており、実質的にほとんど入手困難です.なんとか復刊をよろしくお願いいたします. (2022/09/10)
    GOOD!1
  • 「個人」といういかにも普遍のような概念が、実は国家権力による補足の対象であるという事実。歴史をさかのぼって、この問題を考えたいとき、必読書なのに絶版はいただけない。できれば廉価版にして再版して欲しい。 (2021/12/27)
    GOOD!1

読後レビュー

レビュー投稿はこちら

NEWS

  • 2021/12/27
    『司法的同一性の誕生:市民社会における個体識別と登録』(渡辺公三)の復刊リクエスト受付を開始しました。

この本に関する情報を提供する

この本の情報を復刊ドットコムまでお寄せください

詳しくはこちら

復刊実現の投票はあなたの投票から。
復刊リクエスト投票であなたの思いを形にしましょう!

復刊リクエストTOPへ

V-POINT 貯まる!使える!