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著者 | ビンヤミン・ヴィルコミルスキー、小西悟 |
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出版社 | 大月書店 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784272530304 |
登録日 | 2004/01/27 |
リクエストNo. | 21918 |
リクエスト内容
幼くして両親、兄弟すべてを失ったぼくには、自分の名前も生年月日もない。残るのは、フラッシュライトの点滅に一瞬浮き上がるような記憶の断片だけだ。それを秩序だてることも、いまとなっては、できない。3歳か4歳だったぼくの目の前で殺された男性は、どうやら父さんらしい。収容所でカチンカチンになったパンのかけらを手渡してくれた女性が母さんだったのかもしれない。自分のアイデンティティは何なのか。収容所での苛烈な日々の記憶だけが、ぼくの幼少期のすべてだ…。この世の地獄をピュアな心で見つめ、詩的に浄化された文章で描いたホロコースト文学の傑作。1996年度全米最優秀自叙伝賞受賞。1997年度ブック・オブ・ザ・イヤー賞(ワシントン・ホロコースト博物館)受賞
(BOOKデータベースより)
投票コメント
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子供たちの断片を全て集めても世界を形づくらないだろう 一つ一つのパーツは鋭利で歪である。それは戦争やホロコーストがというのではなく現代にも通じる。柔らかなちいさい器を手のひらで拵えていく幸せを願わずにはいられない。 (2004/02/07)GOOD!1
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どうしても読みたくて、私自身はなんとか古本を探して読んだのですが、絶版になってしまうのは惜しい名著。ホロコースト文学にも様々なものがありますが、著者が強制収容所に送られたときわずか3-4歳であったという点が中でも特異であり、ネガティブな環境をそのまま「世界」として受け入れなければならなかった子供が、生還した後もどのような意識を持ち続けて生きねばならなかったのか、そんな記述が苦しいほど生々しく迫って来ます。「愛」や「保護」を受けられなかった子供の心の書としては、ホロコーストの一面という主題を越えて現代にも通じるものがあると思いました。時代を超えて読み継がれて欲しい本です。 (2004/01/27)GOOD!1
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今、脚光を浴びてもよい本 (2005/03/24)GOOD!0
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ネットのレビューでみつけて、とても読みたくなりました (2004/10/29)GOOD!0
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絶版になったのが悔やまれる非常に良い作品と聞きましたので、是非読んでみたいと思います。 (2004/10/28)GOOD!0
読後レビュー
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戦後生まれのスイス人が捏造したフィクションです
この本は戦後生まれのスイス人が捏造したフィクションです。マイダネクにはガス室があって、労働力にならない子供ならばガス室に送られてしまうのを作者は気がつかなかったようです。「母親に会わせる」と主人公を連れて行った時のSSの女性看守の服装については事細かに描いているから、SS隊員の制服についての参考文献は読んでいるのに。主人公が自動ドアが開くように強制収容所から「解放」される描写は噴飯物です。死の行進でドイツに連行されなかったのか?こういう本がズーアカンプのようなドイツの大手出版社から刊行されたり、ダニエル・ゴールドハーゲンのような「第三帝国時代の『普通のドイツ人』は全てナチ」というお粗末な「学説」を唱えた「大専門家」が評価したり、ワシントンのホロコースト博物館から「表彰」されたりしたのだから、どうなっているのだろう? (2021/06/19)
NEWS
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2004/01/27
『断片 幼少期の記憶から・1939-1948』(ビンヤミン・ヴィルコミルスキー、小西悟)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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