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  • 最終戦 Der Endkampf um Deutschland:1945.1945年ドイツ

    【著者】ヴォルフガング・パウル

    ネーリングは「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」にあるようにチュニジアのユダヤ人を強制労働に駆り立てた将軍だが、著者は彼に謝辞を述べているので「指導部は兵たちにかくれて大量殺戮をなし、ユダヤ人を根絶し、かずかずの戦争犯罪を犯したのだ」と偽りを書いている。ヒトラーの誕生日にロードス島でパレードを実施したロードス突撃師団がロードス島のユダヤ人をアウシュヴィッツに送ったのを触れていないのと同じ。
     それでもドイツで言うところの「零時」に向かう直前の戦いをドイツ人が書いて、まとまった量の本は類書は少ないかもしれない。(2021/06/17)
  • 幻影 ヒトラーの側で戦った赤軍兵たちの物語

    【著者】ユルゲン・トールヴァルト

    独ソ戦(大祖国戦争)を書く際にはソ連に亡命したドイツ共産党員(「ホテル・ルックス」の著者のルート・フォン・マイエンブルクのようなオーストリア社会民主党員を含む)と赤軍の捕虜になったドイツ軍人の「統一戦線」である「自由ドイツ」国民委員会とドイツ将校同盟と同じくらいに重要なドイツ軍に協力した人々の歴史について、まとまって書かれた本は他にないと思うから。トールヴァルトの医術ものの本は新訳が出ているので、この本も出てほしい。(2021/06/17)
  • 収容所群島

    【著者】ソルジェニーツィン

    どうせなら以前出た版みたいに男性の姓が性転換するような誤植が目につく新組みにするより最終版で訳し直してほしい。またネフスキーのような日本女性を妻とした日本学者でもある人やシチェルバツキーのような邦訳がある仏教学者といった人についてなど人名紹介は細かくつけてほしい。
    本としての価値は言うまでもないが、アプルボームの「グラーグ」のように未だにボリシェヴィキの強制収容所の歴史を書くと彼女を「右派」だと見なす向きがいるには呆れた。(2021/06/17)
  • ハディース イスラーム伝承集成 全6巻

    【著者】牧野信也

    「サヒーフ・ムスリム」を出している日本ムスリム協会に版権を譲渡して再版してほしい。クルアーンの翻訳は中公クラッシクスで出しているのに、ブハーリー版ハディースが絶版になって久しいのは如何なものだろうか?(2019/03/06)
  • ドクトル・ジバゴ 上・下

    【著者】ボリス・パステルナーク

    帝政末期から、おそらくレーニン死亡前後までを書いた同時代史という面のある作品だが、単行本では読んだ事があるが、文庫版は読んでいないので、一度新本で読んでみたい。(2018/07/12)

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レビュー

  • 断片 幼少期の記憶から・1939-1948

    ビンヤミン・ヴィルコミルスキー、小西悟

    戦後生まれのスイス人が捏造したフィクションです

    この本は戦後生まれのスイス人が捏造したフィクションです。マイダネクにはガス室があって、労働力にならない子供ならばガス室に送られてしまうのを作者は気がつかなかったようです。「母親に会わせる」と主人公を連れて行った時のSSの女性看守の服装については事細かに描いているから、SS隊員の制服についての参考文献は読んでいるのに。主人公が自動ドアが開くように強制収容所から「解放」される描写は噴飯物です。死の行進でドイツに連行されなかったのか?こういう本がズーアカンプのようなドイツの大手出版社から刊行されたり、ダニエル・ゴールドハーゲンのような「第三帝国時代の『普通のドイツ人』は全てナチ」というお粗末な「学説」を唱えた「大専門家」が評価したり、ワシントンのホロコースト博物館から「表彰」されたりしたのだから、どうなっているのだろう?(2021/06/19)

  • 三代の天皇と私

    梨本伊都子

    本の読み方

    張赫宙の「秘苑の花」を御徒町の上野書店で購入した時に「三代の天皇と私」に書かれている内容とそっくりな記述があるので「秘苑の花」で書かれている事は事実なのだな、と思った。今から思うと伊都子妃が「秘苑の花」を持っていたのか、それとも版元の講談社は同じ昭和50年に張赫宙(野口赫宙)の自伝的小説「嵐の詩」を出していて、彼と昵懇だった編集者がいたので張赫宙から「秘苑の花」を借りたのか、あるいは講談社の蔵書に「秘苑の花」があったかして「三代の天皇と私」を刊行する際に参照にしたか、手っ取り早く言えば下敷きにしたように思えてくる。
     王女の方子女王の「流れのままに」(旧題「動乱の中の王妃」、「すぎた歳月」)と「歳月よ王朝よ」も「秘苑の花」を読んでおかないと分からない面がある。
     「近代皇族妃のファッション」に伊都子妃が取り上げていて、写真と「三代の天皇と私」の引用が一緒に掲載されているが、訪欧時に実際に佩用していたのは勲二等宝冠章なのに「三代の天皇と私」には勲一等宝冠章と書いているので記憶違いに基づく記述がある。
     「三代の天皇と私」には王女の規子女王と山階宮武彦王との間の婚約と破談に至る記述があるが、「山階宮三代」と矛盾する個所がある。もっとも、どちらも何か隠しているような感じがするが。(2021/06/15)

  • ケストナーの終戦日記

    E.ケストナー

    グデーリアンの回想録では書けない事

    グデーリアンの回想録では宣伝省に依頼されてラジオで演説した事が書かれているが、「そしてドイツ軍がロシアを進軍している間、『悪魔の人焼きかまど、ガス室、その他類似の病的な空想の産物など』を自分は全然みとめたこそはない、というのだ」とケストナーが引用している事は書けない。推薦文を寄せているリデル-ハートは知らないのだろうか?グデーリアンについて書いている文章で、このおぞましい発言を触れているものを見た事がない。グデーリアン将軍は「零時」の後に知ったかのように書いているが「悪魔の人焼きかまど、ガス室」という言葉を言及しているから、少なくとも連合国軍側の宣伝くらいは当然、知っている。ヴラーソフの部隊がアメリカ軍に派遣した軍使も出て来る。どこの部隊だろう?(2019/01/13)

  • 最終戦 Der Endkampf um Deutschland:1945.1945年ドイツ

    ヴォルフガング・パウル

    パウル・カレルのように注意して読むべき

    デーニッツ提督が「零時」の後、「SS関係者の多数が海軍編入を望んでいるということが問題とされ、デーニッツはそれを承認した。国防軍最高司令部は三軍を同じ条件下におくべきなのである」(393頁)という個所はグイド・クノップの「ヒトラーの共犯者」上巻363頁の「戦闘は終わった。いまや重要なのは痕跡を消すことだった。多くの親衛隊将校が海軍のなかにもぐりこんだ。前アウシュヴィッツ強制収容所所長のルードルフ・ヘースもまたかくまわれた」という個所と一致するので、実際はこの本もパウル・カレルのように注意して読むべき本なのだと思う。
    「指導部は兵たちにかくれて大量殺戮をなし、ユダヤ人を根絶し、かずかずの戦争犯罪を犯したのだ」(307頁)と書かれている。しかし「退役装甲兵将軍ヴァルター・K・ネーリングは積極的な忠告を惜しまず」とあるが、「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」上巻490~491頁に書かれているようにチュニジアのユダヤ人を強制労働に駆り出す命令を発した人物であり、「総統誕生日のパレードは東エーゲ海ロードス島の守備隊がやった」(302頁)が、この部隊は同書下巻23~24頁に書かれているように1944年にロードス島のユダヤ人をアウシュヴィッツに送っている。(2017/08/18)

  • 幻影 ヒトラーの側で戦った赤軍兵たちの物語

    ユルゲン・トールヴァウト 松谷健二

    ロシア語も出来る人が改訳してほしい

    今でも「ロシア解放運動」をまとまって日本語で読める本は、これしかない。しかし登場人物の写真がないのが不親切だ。ヴラーソフ将軍の写真なら割と見かけるが、主要な登場人物兼情報源のヘレ大佐の写真はゲーレン将軍の回想録で、第2師団の連絡将校だった騎士十字章受章者のジークフリート・カイリング少佐は騎士十字章の佩用者を紹介した「鉄十字の騎士」(この本では彼の階級は「大尉」になっている。「二つの独裁の犠牲者」では「少佐」)に写真が掲載されているように、復刊するなら主要な登場人物の写真を掲載して、ロシア語が出来る人に改訳してほしい。
    「ベルリン陥落1945」はヴラーソフが赤軍に逮捕された時の状況が途中まで「幻影」と一致するが、ジューコフ元帥の回想録に書かれているように彼は車の中で病人のふりをしていたのが正しいようだ。この個所が、いやに小説的な記述なのは、みっともないからだろう。
    ヴラーソフの勧誘を拒絶したポネジェーリン将軍は「勝利と悲劇」に書かれているようにソ連当局からヴラーソフの一味として非難された挙げ句、1950年に銃殺された人物だと知ったので、彼の方が真に悲劇的な人物だと思う。(2017/08/18)

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