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十六歳の少女シェバは、父とカメラマンのジョニーに同行し、未知の部族を求めてアマゾンの奥地へ分け入る。シェバは木彫りのジャガーを買うが、数日後、求める部族の少年マヤクの手の甲にジャガーについていた矢の印と同じ入れ墨を発見する。ジャガーはマヤクの守護霊で、マヤクはシェバたちを部族のもとへ案内することになる。シェバは月の狩人の夢を見る。月の狩人はマヤクで、しかもその姿はルソーの絵にそっくりだった。幻想的雰囲気は、アヤママ鳥の声が聞こえて増々強まっていく。アヤママ鳥が鳴くのは、今度の新月までに一行の誰かが死ぬという予言なのだ。月は日日とかけていく。
一行はマヤクの部落に着く。部族は秘密のべールに包まれていた。マヤクは次第にシェバに心を開き部族の秘密を少しずつ話してくれる。いつしかシェバの心にマヤクへの淡い恋が芽生える。しかし一方で怪しい黒い影や森の魔物を思わせるほえ声など不気味な緊張が高まり、新月の夜、月追いの祭りでアヤママ鳥の予言は真となる。本書はドイツの優れた冒険小説に与えられるフリードリッヒ、ゲルステッカー賞を受賞している。
ベネッセコーポレーションに関するQ&A
ラストのシーンがさわやかで印象に残っている。海辺の崖の上の草原らしい場所で中3の男女二人が遠い海に叫んでいるシーン。