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著者 | キャス・R・サンスティン / マーサ・C・ヌスバウム 編 |
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出版社 | 尚学社 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784860310950 |
登録日 | 2024/07/14 |
リクエストNo. | 76446 |
リクエスト内容
人間と人間以外の動物との関係における現在の問題を,動物の権利論を軸として多角的に検討するべく編まれた論文集を, 日本での議論の足掛かりとするべく翻訳。原著者は法学(法哲学,憲法,財産法,動物法),哲学,倫理学を中心に, 女性学さらには神経科学の専門家や動物保護運動に関わる弁護士などで,いずれもそれぞれの分野で長年活躍を続けている人物である。
動物に対する法的保護のあり方はことあるごとに日本でも取り沙汰されてきたが,アメリカでの議論においてここ30年ホットイシューであり続けた 動物の権利論も少しずつ広がりを見せている。人間の作った法で保護されただけの「動物の福祉」を超えて, さらに人権のようなものが動物にあるとすれば,いったいどういったもので,何が含まれているのか? また,人間に所有される「財産」という今の地位が引き起こす様々な問題とは,そして,それを克服できる新たな地位を作ることは可能なのか? 権利を持つ動物がいるとして,どの動物に権利が認められ,認められない動物との境界線はどこに引かれるのか? ――第Ⅰ部では議論の現状を考察し,第Ⅱ部では法や政策の実務と理論の新たな方向性を示し,議論を進める論考が収録されている。
投票コメント
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私は動物倫理について学ぶうちに、倫理学の視点から動物(の権利)を議論することに、一種の行き詰まりを感じていました。しかしこの書籍では、多角的な視点から、つまり倫理学はもちろん、政治哲学者であるサンスティンやヌスバウムなど、著名な執筆者たちによる、難解ではあるものの刺激的で示唆に富む論文が記載されており、それは私の動物の権利論への熱を取り戻すのに十分な内容でした(コーラ・ダイアモンドの『肉食と人食』など)。GOOD!1
しかしながら、専門書ということもあり、大学図書館ならまだしも、民間の図書館にはほとんど所蔵されておりません。また、発行部数がよほど少なかったのか、古本屋やフリマアプリなど、中古市場にさえほとんど出回っていない状況です。
この本が出版されたとき(2013)とは異なり、近年では日本人作者による動物倫理に関する本が次々出版されるようになりました。ようやく日本において、動物権理論への関心や議論の土壌が整ってきている、と言えるのではないでしょうか。このタイミングで、この本を復刊していただくことは、私一人の願いにとどまらず、とても意義深いことではないかと考えます。 (2024/07/14)
読後レビュー
NEWS
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2024/07/14
『動物の権利』(キャス・R・サンスティン / マーサ・C・ヌスバウム 編)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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