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著者 | 曇無讖(どんむしん)訳 |
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出版社 | 大東出版社 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784500000654 9784804395036 |
登録日 | 2020/06/16 |
リクエストNo. | 69773 |
リクエスト内容
一〇巻。悲蓮華経、大悲分陀利経、悲分陀利経ともいう。北涼の曇無讖訳と訳者不詳の『大乗悲分陀利経』八巻が現存する。(中略)本経の趣旨は、阿弥陀仏などが浄土成仏を願った仏であるのに対して、あえて煩悩多き衆生の救済を願って穢土成仏した釈尊の大悲を讃歎することにある。そして浄土成仏者の慈悲は余華に喩えられるのに対して、釈尊の慈悲は白蓮華に喩えられる。(中略)さらに阿弥陀仏の誓願については、そのほとんどを『無量寿経』に依っているが、一部の改変も見られ、阿弥陀仏の四十八願の発展形態として注目される。(以上、新纂浄土宗大辞典より引用)
浄土教において浄土三部経が根本教典とされていますが、本作もそれらに劣らず仏者の大悲心が描かれており、法然の『無量寿経釈』や親鸞の『教行信証』『三経往生文類』に引用されています。
宗祖たちに影響を与えた経典ではありますが、大東出版社『国訳一切経』など全集にあたらなければ読めない状況です。出家・在家信者の便宜の意味でも文庫化を望みます。
なおISBNコードは「悲華経」が収録されている大東出版社刊『国訳一切経 経集部5』のものです。
要望などありましたらコメント欄にお寄せください。
投票コメント
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岩波文庫の『浄土三部経』を読み浄土教に興味を持ちました。本作は穢土成仏に焦点を当てていますが、それは浄土成仏を否定するのではなくそれを補強するものです。これ以上は実際に経典を読み感じていただければと思います。ソフトカバーできれば文庫に収録していただきたいです。あと岩波文庫の仏典のように真文(漢文)・訓読(訓み下し)・現代語訳と構成していただけると助かります。 (2020/06/16)GOOD!1
読後レビュー
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もう一つの白蓮華
“白蓮華”と名がついたお経といえば『妙法蓮華経(白蓮華のような正しい教え)』が有名です。そしてもう一つの白蓮華の名がついたお経といえば本経『悲華経(白蓮華ような大悲の教え)』でしょう。
本経は浄土三部経とは逆に“穢土成仏”を説いています。それは浄土に産まれることが可能なのにあえて穢土を選んだ釈尊の大いなる慈悲が賛嘆されています。その様は壮絶の一言で優しい方は気分が悪くなるかもしれません。
とはいえ浄土の素晴らしさを知るためには穢土の悲惨さを知る必要があります。法然や親鸞が著書で再三引用したのもそのためです。
『妙法蓮華経』と並ぶ白蓮華(正法)『悲華経』を一度は読んでみましょう。 (2025/02/23)
NEWS
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2020/06/16
『『悲華経』文庫化リクエスト』(曇無讖(どんむしん)訳)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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大絶画