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著者 | ラスキ、コール、トーニー |
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出版社 | 河出書房 |
ジャンル | 専門書 |
登録日 | 2008/02/27 |
リクエストNo. | 41348 |
リクエスト内容
本書はかって河出書房からでていた『世界教養思想全集』の一冊で、イギリス社会主義思想を扱った巻であり、ラスキの『共産主義論』、『政治学入門』、コールの『社会理論』、トーニーの『獲得社会』などここ以外ではお目にかかれない論文を含む。とりわけトーニーの『獲得社会』は同じ著書の『キリスト教と資本主義の興隆』とともに資本主義を史的に考察しようとする時、欠かせない基本文献である。産業社会のあり方と個人の権利の主張との関係を、財産と労働の結びつきから説明し、それをもとにあるべき社会の姿が主張される。社会主義者トーニーの面目躍如たるところがあるが、冨の獲得を社会の特徴と認めるその姿勢が、今日の格差社会(イギリスでは階級社会)を招き、それが一向に解消されないという事態をどう見るか興味をそそられる。個人間の競争を基本的に是とする社会が、グローバリゼーションという市場万能主義を生み出す原因になった事を、これら著者の考えの中に似たようなものを見る事もできる気がする。
投票コメント
全1件
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ラスキにせよ、コール、トーニーにせよ、こうした「社会主義者」達は既に耐用年数が過ぎたように言われるが、イギリス社会をみる時、今なお新鮮な考察を含むと思う。その意味では、まだ立派な基本文献である。コール、トーニーに関しては、基本文献という認識すらないので、復刊を機会に彼らの業績を再検討してもらいたい。 (2008/02/27)GOOD!1
読後レビュー
NEWS
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2008/02/27
『『世界教養全集 イギリスの社会主義思想17』』(ラスキ、コール、トーニー)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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牡猫ムル