2 票
著者 | 小林責 |
---|---|
出版社 | 平凡社 |
ジャンル | エンタメ |
ISBNコード | 9784582810332 |
登録日 | 2006/07/28 |
リクエストNo. | 34735 |
リクエスト内容
古人は狂言を、「よき人のよき笑い」といった。おおらかな笑い、子供の白紙の心が生み出したような無邪気な笑い。そして斬新・奇抜な着想。それらは古典芸能というより、現代喜劇と呼びたい新鮮さだ。大名、太郎冠者、女、座頭、そしてアウトローの博奕打や異形の鬼へも、温かい眼差しを注いでいる。狂言は乱世群像を通じての人間讃歌である。
狂言研究家の小林責(こばやし せき)氏による狂言案内。単なる解説書の枠を超え、狂言が現代人の生活に共通する側面などについても考察された、優れた書籍です。名家、茂山千五郎家についても頁を割かれ、現在の同家と比較できるのも興味深く、資料としても貴重なものです。写真は佐藤明、増田正造、今駒清則、秋山忠右、佐藤晴雄、美谷島醇、金子桂三、吉越立雄、清水啓二氏が担当。平凡社カラー新書33として1976年出版。152頁、定価は550円。
登録者の評価★★★★★★★★★★
【目次】
◇カラー版8頁:“をかし”の表情
■六百年の冷遇に耐えて
狂言は兄、能は弟 戦後一時に花開く
■幽玄の上類の“をかし”
性の笑いを洗い落とす 風刺の牙を抜かれる 割り切れた爽快さ
◇カラー版24頁:乱世群像
下克上する成出者 棒縛 わわしい女 したたかに生きる 心直ぐにない人びと 賣僧のなりわい 異形のもの
■動乱の社会に、生き、笑い、泣く
召し使う者はただ一人 女三界に家あり 鬼神に横道なし 法華も弥陀も隔てはあらじ わが世の中は真っ黒に 博奕のはては盗みになる
◇カラー版24頁:面と肩衣
■このあたりに住まい致す者
某日、某所、ある男が 存ずる仔細あって
■孤立無援の芸
無限の舞台装置 声に驚く
◇カラー版8頁:狂言四代
■猿に始まって狐に終わる
初舞台は猿 孤独の舞台に耐える 三番叟百日稽古 卒業論文・狐
■現行曲のすべて
投票コメント
全2件
読後レビュー
NEWS
-
2006/07/28
『狂言をたのしむ』(小林責)の復刊リクエスト受付を開始しました。
復刊実現の投票はあなたの投票から。
復刊リクエスト投票であなたの思いを形にしましょう!
ネミサマ