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著者 | 冨田昌宏 |
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出版社 | 筑摩書房 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784480056757 |
登録日 | 2006/01/11 |
リクエストNo. | 32168 |
リクエスト内容
素材価値のない紙幣が通貨として安定して流通するためには、強大な権力、絶大な信用、それを支える確固とした法制がなければならず、戦乱のない平和な社会であることが必要とされてきた。
そして紙幣の歴史は宗教、言語を含む民族の文化、国の経済、法律などを反映する人類の生活史の縮図でもある。
このような視点から現代世界の紙幣を語る。
ちくま新書として1996年出版。
登録者の評価★★★★★★★☆☆☆
【目次】
序章 お札の強さ
第1章 お札にみる民俗と宗教
(1)新大陸の先住民とお札-先住民に対する認識を示すお札のデザイン
(2)宗教を物語るお札-宗教の表現と歴史文化の表現
(3)インド・ルピーとアラブ諸国-イスラム教徒のメッカ巡礼と通貨
第2章 お札にみる言語
(1)お札の漢字表記-漢字表記が廃止された南北朝鮮とベトナム
(2)民族の言語とお札-変遷するお札の文字の書き方
(3)通貨単位名の語源探求-相互に関連するペソ、ドル、ポンド、リラの語源
第3章 お札にみる旧ソ連諸国
(1)中央アジア-伝統と個性の豊かなお札
(2)コーカサス-民族の興亡の中で守られてきた伝統
(3)モルドヴァ-ルーマニアの兄弟国
(4)スラヴ諸国-ロシア、ウクライナ、ベラルーシ
第4章 お札にみる経済と法律
(1)超インフレと「超高額紙幣」-空前の5000億ディナール券
(2)現代の偽札造りと刑罰-偽札の脅威が深刻化した中国
(3)「マネーロンダリング」-米国であった本当の意味の「通貨洗浄」
終章 幻のお札、薄命のお札
投票コメント
全1件
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物質的価値としては脆弱な素材の紙が貨幣価値を得るまでの経緯が語られたユニークな書。 (2006/01/11)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2006/01/11
『紙幣の博物誌』(冨田昌宏)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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箱崎 津郎