11 票
著者 | 松本則子 |
---|---|
出版社 | 立風書房 |
ジャンル | 文芸書 |
登録日 | 2004/08/11 |
リクエストNo. | 25385 |
リクエスト内容
ハンチントン舞踏病という難病に冒され、1970年に21歳で世を去った少女、松本則子さんが病床で綴った日記、詩、手紙などをまとめた書籍。蒸気機関士のお父さんや画家志望の青年との心の交流が明るく瑞々しい文章で綴られており、読むたびに感動を新たにさせられます。
登録者の評価★★★★★★★★★★
則子さんが亡くなった翌年に本書が出版され、同時期に東宝で映画化。出演は吉沢京子、小林桂樹、司葉子、吉行和子、佐々木勝彦、藤岡琢也ほか
ポー
汽笛がこだまする
空に小さく消えていく
午後4時45分ちょうど
父だ
父の引いている列車が高山線を走っているのだ
ポー
胸の奥でひそかに
則子も声ない汽笛をあげる
涙が頬をこぼれ落ちた
(昭和40年4月9日の日記から)
外野のむこうに真白い
北アルプスが一望
私は 山が好き
好きなのは ずいぶんあるけど 雲の剣が一番いい
父が愛し登ったように
姉が愛し登ったように
私もまた愛している
だけど私は登れないから
山は一生恋人でいてくれる
愛して愛して
愛しっぱなしの
恋人でいてくれる
(昭和40年5月12日の日記から)
投票コメント
全11件
-
小学生のとき映画を見て感動しました。(典子さんと同郷のためよけいに親近感がありました。)母に買ってもらった本を何度も何度も読んで今でも中の写真などうっすら思い出せます。大切にしていたのに、家の立替時にどこかにまぎれてしまいました。探しても見つからず、先日も、友達とこの本の話題になりました。ぜひぜひ復刊お願いします。子供にも読ませたいです。 (2011/01/13)GOOD!1
-
昭和47年頃でしたが父ちゃんのポーが聞こえるを見て男泣きをしたことがあります。詩集小説が発行されてること知り買い求めましたが行方不明となりました。LDも廃盤になっています。東京のあるレンタル店の従業員からVHSにダビングしたものは家のどっかにあります。探します。お貸しします。映画と詩集小説の内容は表現が違っているところもあります。小説詩集の方が心に響き訴えるものが多かったような気がします。もう一度是非とも読みたいです。 (2007/04/07)GOOD!1
-
映画のシナリオを読みました。残された日々を大切に生きていこうとする主人公、それを支える父親に感動しました。GOOD!1
映画のビデオも探してますが、未だ手に入っておりません。
シナリオには則子さんの率直な気持ちを現した詩が何編か載っております。ぜひ、全ての詩を読みたいと思います。 (2005/08/06) -
中学時代に観た、吉沢京子主演の映画版(DVD化切望)は感動的でしたが、やや悲劇的な側面を強調した内容でした。しかし、この本はさらに感動的です。読み返すたびに生きることの意味を考えされられます。GOOD!1
なお、文中に登場する画家志望の青年(映画では佐々木勝彦氏が演じている)は古川通泰さんという方で、現在、洋画家として国際的に活動されています。 (2004/08/11) -
東宝の映画がテレビで再放送。何度もみたが、なかなか原作も見当たらない。 (2024/05/11)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
-
2022/05/22
『父ちゃんのポーが聞える〈則子・その愛と死〉』が10票に到達しました。 -
2004/08/11
『父ちゃんのポーが聞える〈則子・その愛と死〉』(松本則子)の復刊リクエスト受付を開始しました。
復刊実現の投票はあなたの投票から。
復刊リクエスト投票であなたの思いを形にしましょう!
あいちゃん