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みなとかずあきさんの公開ページ レビュー一覧

レビュー

  • 幻魔大戦 《オリジナル完全版》 2

    平井和正 原作 / 石ノ森章太郎 作画

    今も語り継がれている、これぞ名作

    第1巻に続き、すでに何度も読み返したことのあるものだけれど、雑誌連載時の復刻で、雑誌サイズで読めるというのが最大の魅力でしょう。
    加えて、巻末には単行本との異同について解説されているのは復刊ドットコムだからこそ。そしてさらに、平井和正の筆になる企画書や石森章太郎の製作メモに、最終回についてのメモや平井和正の最終回原稿まで収められていて、最後の最後まで読みどころ満載という、これぞ《完全版》でしょう。
    内容は今さら言うまでもないですが、さあこれから幻魔軍団と地球エスパーたちの総力戦が始まるぞというところで、でもきっとこれは地球は滅びてしまうんだろうなあという予感をもたせながら終わるというもので、一応未完とされているし、今回収められた資料からも少なくとも第一部の終りであって続きはあるのだぞと思わせられるのですが、でもやっぱりこれはこの終わり方だからこそ私達にインパクトを与え続けるのだと思えてなりません。
    結果的に、その後『新』が作られ、小説版があり、石ノ森マンガ版があり、今尚描かれ続けているという、なんとも壮大な物語になっているというのをみても、これを名作と言わずして何と言おうという感じです。(2020/07/12)

  • 幻魔大戦 《オリジナル完全版》 1

    平井和正 原作 / 石ノ森章太郎 作画

    個人的には名作と言えるマンガの1つ

    私の人格形成に多大な影響を与えたマンガの1つ。
    なんていうのは言い過ぎかもしれないけれど、50年経ってもどうしても見過ごすことが出来ない。しかも、雑誌掲載時のオリジナルだというのだから、読まないわけにはいかないでしょう。
    もちろん何度もよんだことがあるので、ストーリーは分かっているのだけれど、最初から読み出すと止められなくなってしまうのだから、やっぱりすごい。
    今回のこの第1巻は、プロローグと言えるところから主要キャラクターの登場が続き、ある意味ドキドキワクワクするストーリーになっていて、第2巻が早く読みたくなってしまう(いや、ストーリーはわかっているんだけれど)。
    このオリジナル版は判型もB5サイズになっており、雑誌掲載時の雰囲気が出ているのも良かった。
    ただし、原作者のクレジットにいずみ・あすかが載っていないのは何故なんだ?『幻魔大戦』は平井和正が原作者で、石森章太郎が単なる作画者であったわけでなく、その構想の段階から石森がかなり関わっていたというので、いずみ・あすか名義が原作者に入れられていたのではなかったっけ。
    細かいところかもしれないけれど、「オリジナル」と銘打つならそこまできちんとしておいて欲しかったと思う。巻末のギャラリーにある雑誌掲載時の扉ページにはちゃんといずみ・あすかの名前が入っているのだから。
    あと、巻末の平井和正の生原稿は見物でした。でも、ここから、後に小説版となった時にどうしてあんな話になったのか、今更ながら興味深く思えてしまう。(2020/07/12)

  • 悟空の大冒険 [コミック版]

    出﨑統

    アニメ『悟空の大冒険」のコミック版は、いろいろ子どもの頃のことを思い出させてくれる

    手塚治虫の初期の頃の作品『ぼくの孫悟空』を原作としているらしい、テレビアニメ『悟空の大冒険』のコミカライズ。著者は、アニメでも何話か演出をしている出崎統。初出は、あの雑誌『COM』。ただし、このコミック版は単行本化されたのは今回が初めてらしい。
    手塚治虫の原作自体が『西遊記』を換骨奪胎した、極めて手塚らしい話になっていたと思うが、この『悟空の大冒険』はそれをさらに換骨奪胎して、とても『西遊記』とは思えない話になっている。アニメがもとになっているけれど、それをうまくコミックにしているし、今読んでも面白い。
    ただし、もと原稿がなかったのか、印刷物から復刻しているらしいページがかなりあり、せっかくの絵の細かいところが潰れていたりするのが残念だ。
    アニメ、コミックともに1967年に発表されているので、当時はアニメでしか観たことがなかったが、実はとても好きなアニメだったのを思い出す。あまり手塚ものっぽくない、でもそのはじけぶりが子ども心にとても響くものがあったのだろう。
    これを手塚アニメの代表作というには少しつらいところがあるかもしれないが、当時けっこう人気があったのではなかったか。それを思い出させてくれたのは、版元から初回購入特典としてついていた、アニメのシーンの写真の数々だ。当時、駄菓子屋とか雑貨屋で小金で買うことができたものの復刻だろう。ビデオも何もなかった時代に、この写真を集めたりしてたのを思い出す。
    そんなこんなを含めて、とても懐かしいマンガだ。(2020/07/12)

  • 火の鳥2772 愛のコスモゾーン [カラー完全版]

    手塚治虫 原作 / 御厨さと美 作画

    『火の鳥』のアニメーション映画のコミカライズという、ちょっと特殊なマンガとその成立事情を教えてくれる復刻版

    『火の鳥』で唯一のアニメーション映画が、手塚治虫自身が陣頭指揮をとって創った『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』である。その映画をコミカライズしたものが、発表から40年を経て復刊されたのが本書である。しかも、発表当時のカラーページまで復刻された完全版である。
    原作はもちろん手塚治虫だが、作画は手塚自身でなく、映画のスタッフでもあった御厨さと美というのが、他の『火の鳥』特にオリジナルのマンガとはかなり趣を異にしている。ストーリーは映画を踏襲しているが、細かなところは異なっている。そのあたりの事情は本書に収められている作者のインタビューで語られている。
    映画自体が、手塚自身が陣頭指揮をとっていたにも関わらずいわゆる手塚マンガらしいタッチではなく、火の鳥の描かれ方もとてもオリジナルのようには見えなかったので、結局公開当時には観に行かなかった覚えがあるが、このコミカライズはそのタッチともまた異なる御厨マンガそのままになっているのが、今になればとても斬新に見えて面白かった。
    作者の御厨さと美は、1970年代にアメコミ風のタッチのマンガをいくつか手がけた人だが、私はそれよりも小学館の学年雑誌『小学六年生』で読者コーナーのようなページを担当していたみくちゃんとしての覚えの方が強いので、その時とこのマンガとのギャップに驚きつつ楽しめた。映画ではメカニカルなどの設定を担当した御厨だということだが、そんな人にコミカライズを任せた手塚治虫は、どこまでいっても劇画と名づけられるようなマンガにコンプレックスというか対抗心を持っていたということではなかったのかと想像してしまう。手塚マンガでおなじみのロックや猿田、ブラックジャックが御厨タッチで登場するのは、なんだか妙な感じだったけれど。
    まあ、ともかくこんな『火の鳥』もあったのだ。という資料的価値としてもこの1冊はいろいろと面白い。なんだかんだで楽しめたし、「火の鳥』にこだわらずに見れば御厨さと美の作品としても十分に楽しめたように思う。(2020/07/12)

  • サイボーグ009グラフィクス/トレジャーBOX

    石ノ森章太郎

    カラーの009がいっぱい詰っている画集とお宝のセットBOX

    ファンの哀しい性で、009と付いていればともかく手に入れてしまわなくてはならない気持ちにさせられてしまう。それが、特に「初回完全限定」だとか、「特別出版」とか「豪華」とか言われると、どうしてもコレクションの1つに加えたくなってしまう。
    と言うわけで、連載開始55周年記念の豪華画集なのだが、これはホントに009の画集だった。009は長い年月の間にいくつもの雑誌に掲載されたので、その時代ごとにカラーで描かれた扉絵やその他アイテムを年代順に並べてあるので、すぐに、「これはミュトス・サイボーグ編」「これは地底帝国ヨミ編」「これは天使編」などなどとわかってしまうし、並べて見ているとその時代によってけっこう009の顔つきやスタイルが変わっていたのも改めて確認してしまった。長年009には親しんできたはずだけれど、こうしてみるとやはり時代の違いを感じさせられる。
    そして、この「初回完全限定」の肝は、画集とセットになっているトレジャーBOXなるもの。ここには複製原画を初め、昔よくあったマンガのキャラクターをモチーフにした子供向けノートの幻の復刻版に、ポストカードが収められている。これはこれで良いのだけれど、トレジャーと名づけるくらいだったらもう少しお宝感があるものでも良かったように思う。しかも、画集とセットになって函入りになっているが、これももっとBOXっぽい装丁になっていても良かったようにも思う。
    それでも、何でも良いんだけどね。何だかんだ言ったって、ここにはいっぱい009が詰っているのだから。(2020/07/12)

  • 石ノ森章太郎クロニクル 魂 仮面ライダー キカイダー サイボーグ009 and more.

    仮面ライダー、キカイダー、009、嵐にKなどなど、懐かしくも古びることのないヒーロー達を楽しむ

    石ノ森章太郎生誕80周年記念の本の1冊。
    タイトルにあるように仮面ライダーを初めとした石ノ森章太郎が産み出したヒーロー、特に特撮テレビ番組としても知られている主人公を取り上げたもの。
    出版社が出版社だからなのか、途中にはフィギュアの紹介があったりするが、それよりも目を惹くのは石ノ森の生原稿が見られることか。
    収められている生原稿は、『仮面ライダー』『仮面ライダーBlack』『仮面ライダー絵コンテ漫画』『人造人間キカイダー』『イナズマン』『ロボット刑事』『変身忍者嵐』『サイボーグ009』と、子どもの頃によく読んだマンガばかりで、懐かしくなる。
    生原稿以外にも、それぞれのマンガの実写化にあたって描かれたスケッチ等も収められていて、眺めているとそれぞれのマンガやテレビ番組についていろいろと思い出したことを誰かに話したくなってしまう。
    もっとも、この本はタイトルに『石ノ森章太郎クロニクル魂』となっているように、石ノ森の過去の作品を懐かしむだけでなく、石ノ森の産み出したヒーロー達やその表現のされ方がいかに現在(生誕80周年であると同時に没後20年にもなるのだ)の表現者たちに受け継がれているのかについても触れられており、何人かのインタビューも載せられている。
    確かに、ここに収められているイラスト等はすでにどこかで見たようなものも多く、没後20年にもなれば目新しいものはないかもしれないが、これだけのものが残されており、さらにそれを受け継いで新しい表現のもとヒーロー達が活躍するということこそがこの本が伝えたかったことなのかもしれない。
    まあ、そんなことを抜きにしても、やっぱり懐かしく、そして何時までも古びることのない石ノ森ヒーロー達を堪能できる本であることに違いないのだ。(2019/03/03)

  • 【バーゲンブック】百物語 上・下巻

    杉浦日向子

    杉浦日向子らしい百物語

    カバーに「古より百物語と言う事の侍る 不思議なる物語の百話集う処 必ずばけもの現れ出ずると・・・」とあるように、さまざまな怪異譚が収められている。一話は数ページなのであっさりと読めてしまうが、そのあっさり感がむしろ不気味さと言うか不思議感が増すように思える。
    あっさり感は話の中身だけでなく、杉浦日向子の絵柄もそんな雰囲気だ。久しぶりに杉浦日向子のマンガを読んでみたら、改めてその不可思議さを味わってしまった。
    わずか数ページの話ばかりなのだが、一つ一つ趣が異なり、どれもが不思議さを醸し出している。よくよく見れば、少しずつ絵柄が違うというか、話によって描き方を変えているのがわかる。それがまた雰囲気が出ていて良い。
    一応マンガと呼べるのだろうが、描かれ方をみているとある種絵物語のようであり、誰かの話すのを聴きながらいろいろと想像しているようにも思えてくる。まあ、百物語というもの自体がそんなようなものと言えるのだから、当然と言えば当然なのだが。(2016/11/07)

  • 岡崎二郎SF短編集 ビフォー60

    岡崎二郎

    やっぱり岡崎SF短編は面白い

    始まりは『ビッグコミック・オリジナル』だったか、その増刊号だったか。ともかくかなり初期から、岡崎二郎のマンガを読んでいたはずだ。そのSFテイストと、数ページだけで完結するストーリーは、まるでマンガで読む星新一のようだったのが、当時のストーリー・マンガで溢れかえっていた雑誌の中で異彩を放っていたように思う。それは、星新一をリアル・タイムで読んでいた私たち世代にきっとフィットしていたのだと思う。
    きっとある程度(こんな言い方は作者に失礼だ!)人気があったのだろう。1話は数ページであっても連載となって毎号雑誌に載っていると、メインのマンガとは別に密かに楽しみにして読んでいたという覚えがある。ただ、この1話数ページがくせもので、単行本になかなかならなかったのだ。だから、単行本化されても知らずにいたりして、後になって買いそろえたという覚えもある。
    そんな岡崎二郎のマンガを見かけなくなったのはいつ頃だったのか。見かけなくなれば、段々忘れていってしまうのも人の常というか、まあそんなものだ。
    そこへこの短編集の刊行を知った。懐かしい気持ちと、これまで単行本に収録されなかった話からなるというので、改めて新作を読むような楽しい気持ちで買ってみた。
    いやあ、やっぱり岡崎SF短編はいい。長々と話を続けるのも面白いかもしれないが、限られた中に簡潔にまとめあげられているのを読むのはとても気持ちいいものだ。
    しかも、この短編集には収録作品にまつわる著者自身の解説となるマンガまで収められている。これが、リアル・タイムで読んでいた時の打ち明け話みたいになっていて面白かった。というか、なんだやっぱり雑誌連載は打ち切りになっていたりしてたんだ。
    何にせよ、岡崎SF短編がいいのは、今巷に溢れているSFまがいのものとは違って、著者自身が解説でも言っているように「正確な科学知識、それに矛盾のないストーリー展開なくしてSFと呼ぶべからず」(p.197)という気概をもって描かれているからなのだろう。
    いろいろなことがあったのだろう。今は「リタイア状態」という著者らしいが、そろそろ新作も手掛けてほしいものだ。そんなことを強く思わせられた、そんな短編集だった。(2016/11/07)

  • 鈴木敏夫のジブリ汗まみれ 5

    鈴木敏夫

    今回も多士済々

    『汗まみれ』の書籍化5冊目に登場するゲスト人は、いつものごとく多士済々です。
    2016年夏の話題映画『シン・ゴジラ』を製作した2人、庵野秀明と樋口真嗣に始まり、EXILE ATSUSHIから斎藤環ら総勢13人に、鈴木敏夫が菅原文太のことを語ったものまで収録されています。
    しかも、庵野秀明・樋口真嗣の回はポッドキャストでは未配信のものであったり、いくつか加筆されているものもあります。
    まあ、概ね映画関係の話が多いわけですが、後半はなんだかヤンキーについて人を替えながら話を進めているような感じにも思われます。
    個人的には庵野・樋口の回(これはゴジラネタではなく、2012年の特撮博物館公開時のもの)と斎藤環・川上量生のヤンキーvsオタクの話が興味深くありましたが、坂本美雨との坂本・矢野一家の話とか、三浦しをん原作の映画にまつわる宣伝の話やら、いろいろと興味はつきません。
    きっと、鈴木敏夫氏の興味の向いている先がとても面白いことばかりなんでしょう。(2016/08/11)

  • マスカーワールド 仮面ノ世界

    石ノ森章太郎

    角川ホラー文庫とは別物ですか?

    角川ホラー文庫で、平成13年9月10日初版発行の『マスカーワールド~石ノ森章太郎恐怖アンソロジー~』というタイトルがありますが、これとは別物のことでしょうか。
    「ホラー」となっていますが、収録されているのは『変身忍者嵐』『イナズマン』『ロボット刑事』『奇妙な友人たち』『サイボーグ009』というものです。(2014/10/19)

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