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冬川 亘さんのページ

野口勇、千葉県四街道市在住。ペンネーム冬川亘。翻訳家作家。日本文芸家協会会員。 新潮新人賞を短編『紅栗』で受賞。1948年熊本県鹿本郡大字来民で生まれる。都立大泉高校卒、東大西洋史修士中退。あの学校の騒ぎのときは、全学集会のはしっこで七人ほどの仲間と『あの素晴らしい愛をもう一度』を悲しく歌っておりました。 その後、生き延びるためにTaoistとなり、SFを訳し、ぼくの訳したJ・バーリイ『残像』、O・S・カード『無伴奏ソナタ』はその筋では結構有名です。でも、パーレビのイランからの追放直後にそれをモチーフに、法律は暴力から生まれ、われらはダルマカーヤと言う名の宇宙船で暗黒の宇宙をさまようしかないという傑作『炎の眼』はなぜか絶版ですね。 いま明かせば、あの『紅栗』(1987年だったかな?)は、高度成長期にアメリカの援助で築いた日本人の財富が、何者かに盗まれるというのが主要なそして唯一のメッセージでした。それが、あの時点での、ぼくの強烈な直観でした。そして、つい最近まで、あの短編のreunionのテーマが意味不明でありました。

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復刊リクエスト投票

  • 中世・ルネサンスの楽器

    【著者】デイヴィッド・マンロウ

    古楽器によるバッハを教会堂で聴いて、とても良かったから。
    この本は知りませんでしたが。(2012/06/12)
  • 存在の大いなる連鎖

    【著者】アーサー・O・ラヴジョイ

    ヨーロッパ思想に繰り返し出現して、哲学者たちを悩ませ、必死に考えさせてきた「完全さ」のイメージが何処に発し、どのように展開してきたかを、ヨーロッパ史上初めて探求した書物。ヨーロッパ人にとっては、根源的な脱構築を果たした書物というべき。山本義隆がこれを訳した頃、ぼくも原書を眺めてなんとかしたいと思ったが訳す機会に恵まれなかった。(2012/06/01)
  • 名作歌舞伎全集

    【著者】河竹黙阿弥他

    東京歩きをするのに、深川浅草辺りを舞台にした歌舞伎を読んで、行き先を決めたい。恐れ入谷の鬼子母神とか、花川戸の助六とか。この前、落語の薬研堀へは出かけてみましたが。
    「お富与三郎」で木更津へ出かけたりね。(2012/03/11)
  • 大乗仏典

    【著者】長尾雅人 ほか

    大学紛争中のテレビで、サルトル『存在と無』を翻訳した東大仏文の教師たちと、十七八の少年の対決を見た。少年はサルトルの思想と仏教の唯識の関連を質問したが、翻訳者たちはあるいはぎょっとし、あるいは顔をしかめ、まともに答えられなかった。その後、その少年がどうしたか知りたくもあるが、ともかくその反省は京大系の仏教学者から出てきたように思う。かれらがサンスクリット語から『大乗仏典』の翻訳を出し始め、その水準の高さは目を見晴るものがあった。あれをきっかけに勉強を始めた若い僧職の人たちがあったと思う。ぼくの父の葬式を取り仕切ってくれた僧もそういう人で、かれはブッダは葬式を祝われたのであるから、自身も葬儀は行わないと、ぼくらに墨書の丁寧な詫び状を死後送って来られた。後に、かれの寺へ行ってみた。荒れ放題、無縁仏だらけの貧しいお寺であった。
    サルトルについて言えば、無と訳されているフランス語はサルトルの造語で、neant 「無化する」の進行形、これはほぼそのまま中国で空(くう)と訳したサンスクリット語にあたる。(2012/03/11)
  • ラッフルズ伝

    【著者】信夫清三郎

    ジャワがオランダ東インド会社領だった当時の副総督、シンガポールの建設者ラッフルズの伝記。
    シンガポールには、いまもラッフルズ・ホテルというのがあると思うが、だれかに爆破されたというニュースを聞いたような気もする。東南アジア理解には欠かせない一冊。あのあたりに進出予定の企業には、ぜひ一読ねがいたい。
    そのあとフランスが入ってきてからのことは、アラン・レネの映画『ヒロシマ、わが愛』(邦訳題名『二十四時間の情事』)
    の脚本を書いたフランスの女流作家を参照のこと。フランスのアジア植民が、いまどの程度フランス人の視野に入っているかは知りません。
    また、ベトナム戦争とフランス文化については、ベトナムの作家の『戦争の悲しみ』といったと思うが、ぼくの書斎はリフォームしたので、その本は見つけ出せない。ともかく、あれも必読書と思います。ベトナムで取引をするつもりなら。(2012/02/28)

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