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復刊リクエスト投票

  • 夜よゆるやかに歩め

    【著者】大江健三郎

    現在、講談社から刊行されている『大江健三郎全小説』にも収録されなかった幻の恋愛小説。新潮文庫のナボコフ『ロリータ』の解説で、大江は自分がロマンチックな小説を書かなかったというが、実際は『夜よゆるやかに歩め』を書いている。本の形態は二種類、中央公論社のハードカバーと講談社ロマン・ブックス(新書サイズ)である。どちらも古本は高騰化している。大江の小説を愛読する人はできれば読んだ方がいい。(2021/09/11)
  • 我らが共通の友 全三巻

    【著者】チャールズ ディケンズ

    『我らが共通の友』はディケンズの長編では完結した最後の作品である。例によって分厚い文庫本3巻にもなる長大な小説であるが、間二郎の翻訳はちくま文庫のために訳し下ろされた新しいもので、読みやすい。ディケンズ作品のなかでは何故か知名度は高くないが、読んでみるとその面白さは有数である。皮肉とユーモアを駆使しつつ、人間に対する深い洞察と慈愛に満ちた物語の展開に唸ってしまう。あえて言うなら、ディケンズの最高傑作だと思う。わたしは出版直後に購入したから困っていないが、最近この小説を知った人にとって入手困難なのは残念である。日本でもっと読まれてディケンズファンが増えることを希望する。(2020/07/10)
  • カフカ全集 全12巻

    【著者】カフカ

    リアリズムでもファンタジーでもマジック・リアリズムでもない、現実のなかに夢を導入したカフカの特異な作風は、ひとたび読んだら忘れられない強烈な印象をもたらす。新潮社が1980年に刊行した決定版カフカ全集全12巻は、長短編の小説に加え、ノートや日記、さらに膨大な手紙を余すところなく収録している。各巻を収める函のデザイン(カフカの肖像とプラハの街並みの多重露光)や本体のライトグレーのクロス装が素敵だし、川村二郎、圓子修平、前田敬作、中野孝次、吉田仙太郎、城山良彦など翻訳陣も申し分がない。カフカは好きになると一生の友になるので、全集を手に入れた人が手放さず、古書店で目にすることは滅多にない。ブロート版の底本で問題はないので、復刊により多くの日本人に読まれてほしいと思う。(2020/04/07)
  • モンテ=クリスト伯

    【著者】アレクサンドル・デュマ

    この長大な傑作大衆小説は、コンパクトな文庫本でどこにでも持ち歩いて読み進めるのが望ましい。最近、大矢タカヤスの新訳が1巻本で出版されたが、あまりに分厚くて書斎で読むほかはない。それではこの本の魅力が損なわれるおそれがある。集英社文庫での復刊を希望する理由である。(2018/02/15)
  • 収容所群島

    【著者】ソルジェニーツィン

    ソビエト共産主義体制が崩壊してすでに四半世紀が過ぎた。単なる体制告発の書にとどまるのであれば、この時の流れのなかで本書はすでに忘れ去られていたはずである。しかし、いまだ復刊要望の声が衰えようとはしていない。文学作品が時代の荒波に揉まれつつも古典としてその命脈を保ち続けているのは、いつの時代においても変わることのない人間の真実を捉えているという証左である。自らに振りかかった苦難をユーモアで笑い飛ばすこの作家の強靭な精神のありようをこそ見るべきであろう。『収容所群島』はアレクサンドル・ソルジェニーツィンがロシアの再生を、そして人間の再生を願ってやまなかった希望の書である。日本語版の再生を願わずにはいられない。(2016/03/15)

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