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著者 | イアン・フレミング(著)、福井謙一(監修)、竹内敬人/友田修司(訳) |
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出版社 | 講談社 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784061392502 |
登録日 | 2025/04/29 |
リクエストNo. | 77631 |
リクエスト内容
アジア人史上初のノーベル化学賞を受賞した、元京都大学教授・福井謙一先生による「フロンティア軌道論」の解説本。福井先生が量子化学、有機化学の分野で構築したフロンティア軌道論は、これらの分野の常識を完全に覆し、化学反応の本質理解に革新的な視点をもたらした。
著者はケンブリッジ大学名誉教授のフレミング先生、監修には福井先生も携わっておられる。
本著は、反応物側から生成物を、主に反応に関与する最高被占軌道(HOMO)と最低空軌道(LUMO)のエネルギーや形状に基づいて予測するフロンティア軌道法を詳細に解説している。ペリ環状反応の選択性を説明するために生まれたウッドワード・ホフマン則(W-H則)を超える、より半定量的かつ普遍性の高い理論枠組みを提示しており、反応の選択性や速度を合理的に説明できる強力な手法となっている。
さらに本書では、求電子置換反応、求核置換反応、付加反応、開環反応など、さまざまな有機反応を題材に、フロンティア軌道の役割を丁寧に説き明かしている。有機化学の学生・研究者のために、複雑な理論を直感的に理解できるよう豊富な反応例を交え、平易な語り口でまとめられた入門書でもある。
1978年に初版が刊行された後、惜しくも絶版となってしまったが、今なお「有機軌道論」のバイブルとして語り継がれ、世界中の化学者たちに多大な影響を与え続けている。福井理論の原点に直接触れることができる貴重な一冊であり、現代有機化学における不可欠な基盤の理解には欠かせない名著である。
投票コメント
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現在東京大学で有機化学を学んでいる学生です。有機化学をもっと勉強したい!と思い、有機軌道論や有機電子論の本を色々調べていたところ、この「フロンティア軌道法入門」を見つけました。図書館で借りて読んでみましたが、やっぱり読み応えがあるし、内容も高尚。この分野のバイブルとも言われる理由がわかりました。こんな本、絶版のままではもったいないと思います! (2025/04/29)GOOD!1
読後レビュー
NEWS
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2025/04/29
『フロンティア軌道法入門 有機化学への応用』(イアン・フレミング(著)、福井謙一(監修)、竹内敬人/友田修司(訳))の復刊リクエスト受付を開始しました。
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