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著者 | 萩沼好夫 |
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出版社 | 文芸社 |
ジャンル | 文芸書 |
ISBNコード | 9784286139081 |
登録日 | 2022/08/05 |
リクエストNo. | 73266 |
リクエスト内容
明治中期から大正期にかけて茨城県那珂郡平磯町(現ひたちなか市)の船主磯崎与茂七が、漁師の安全とより多くの漁獲量を担保するために漁船の動力化に奔走した半生を描く長編小説。
機械の音にびっくりして鮪や鰹が逃げてしまう、という他の漁協組合員の迷信に翻弄されながらも協力してくれる仲間たちと地道に建造に辿り着き、進水するも進水式後1ヶ月半後に襲った明治43年3月12日の爆弾低気圧。
そんな中操業を取り止めて他の手漕ぎ船で難破した漁師を助けつつも、当時はまだ岸壁が造成されておらず、限定的な活動しかできない。
再び沖に出て救助、難破船を曳航する際、荒れ狂う波によりその船と衝突を繰り返してしまい沈没。船長はじめ乗組員は帰らぬ人に。
しかし動力船が高速で帰港できること、大型化、西洋船化することで安定すること、実際に他船の乗組員を救命できたこと等が評価されて、大正期の動力船へのシフトを促したものとなった。
投票コメント
全1件
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内容としても時代考証に富み、文章も小刻み良くあっという間に中身に入り込んでいける心地よさ。GOOD!1
主人公以外にも数名のキーパーソンが登場するが、場面展開を意識した書き方となっているため、頭の中で錯綜することもなく気持ち良い。
なによりも今の漁業が多くの犠牲の結果、改善されていったという事実を知ることが大きかった作品です。 (2022/08/05)
読後レビュー
NEWS
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2022/08/05
『磯崎与茂七: 鮪流し網の開発者』(萩沼好夫)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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こうじ