20 票
著者 | 金子千佳 |
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出版社 | 思潮社 |
ジャンル | 文芸書 |
登録日 | 2011/12/04 |
リクエストNo. | 54272 |
リクエスト内容
詩人・金子千佳さんの処女詩集。
タイトル 遅刻者 チコク シャ
著者事項 金子千佳/著
出版事項 思潮社 東京 1987.11
形態事項 118p 23cm
分類事項 911.56か
その他 遅刻者,睡徒,幼年区
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あなた。
どこまでたどりつけた、どこまで。
語られることばをひとつずつ封じ込めていったこの場所には、いるはずもないことを知っている。
だが、深まる
深まってゆくふたつの息
その合間に
垣間見た
あなたが現れた場所
わたしが現れた場所
へと向かう
会いはじめるまでの孕むような日々。
あのねじれた亀裂の風景のなかで、わたしたちはなにを見るのか。
(金子千佳「遅刻届」『遅刻者』思潮社 1987.11)
投票コメント
全20件
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詩集『遅刻者』1986年12月。刊行時の帯文より。GOOD!1
「詩界注目の新鋭、待望の第一詩集!」
「一冊の季節 思潮社」
「こくなっていく/このわたしたちの時間/カノンが聞こえる/パッフェルベル/もう、帰れない/帰れなかった/だれも/だれひとり/ここで。」/は改行。
とある人が送ってくれた金子千佳の雑誌掲載分の切り抜き集成を持っているのですが(『遅刻者』『婚約』とこの切り抜きで全集に近いものができそう)、肝心の主要詩集をまだ読んでいない。読もうにも、すべて入手困難。なんという事でしょう。 (2022/04/24) -
出版されて何十年もたつのに、各所で紹介、引用される言葉が、色褪せず、むしろ真に迫るものと思えます。GOOD!1
普遍的な価値をもつ詞なのでしょう。今響くこと、今だから響くことも沢山あるんじゃないでしょうか。目に触れることすら難しい本書を、ぜひ、読んでみたいです。 (2021/08/29) -
「八本足の蝶」で、この本を知りました。金子千佳について、私は何も知りません。ごく短い(けれども、非常にうつくしい)引用を通りすがりのように目にしただけですが、この方が綴った言葉を、この方に形づくられた世界をもっと知りたいと思いました。 (2020/05/17)GOOD!1
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本屋大賞の発掘本部門を前回受賞した「八本脚の蝶」二階堂奥歯(ポプラ社)での引用でこの詩、詩集、著者の存在を知りました。GOOD!1
図書館で借りて読むことができましたが、所蔵館も限られており、手に取ることができる人も限られる状況です。
印字された本として手元に置き、ひらいては一節を読みたいような不思議なイメージを喚起する作品たちだと思います。 (2017/05/24) -
先日、別の詩集『婚約』を読みましたが、非常によい内容だったため、こちらもぜひ。 (2017/01/16)GOOD!1
読後レビュー
NEWS
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2018/11/26
『遅刻者』が10票に到達しました。 -
2011/12/04
『遅刻者』(金子千佳)の復刊リクエスト受付を開始しました。
復刊実現の投票はあなたの投票から。
復刊リクエスト投票であなたの思いを形にしましょう!
はらぴょん