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著者 | バーナード・マラマッド |
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出版社 | 早川書房 |
ジャンル | 文芸書 |
登録日 | 2009/09/15 |
リクエストNo. | 48050 |
リクエスト内容
橋本福夫訳。マラマッドの最高傑作。ロシア帝政末期、迫害されたあるユダヤ人の悲劇を描く。数千年の人間の歴史を展望しつつ、人間の内なる悪や弱さをまじろぐことなく見据え、なおかつ志を失わない、格調高く、機知にあふれた文体の勝利がここにある。テロリズムが頻発する現代世界に生きる我々にとって、きわめて示唆に富んだ書物といえよう。
投票コメント
全6件
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学生時代(20年前)に、この小説の元になっている帝政ロシアの有名な反ユダヤ事件「ベイリス事件」について調査しました。当時も既に、この小説の日本語訳は入手できず、洋書で読んでいる時間的余裕はなく、結局読まずじまいでした。GOOD!1
「ベイリス事件」とは、アンドレイ・ユシチンスキーというロシア人少年がある日殺害され、犯人としてユダヤ人のベイリスが起訴された事件です。裁判では検察によってユダヤ教の儀式殺人が公然と主張されました。中世ヨーロッパ、特にドイツで、ユダヤ教の儀式のためにユダヤ人がキリスト教徒を殺害して血を採っていると主張され、これを理由に中世ではユダヤ人迫害が頻発しましたが、当然、迷信で誤解でした。中世ならともかく、事件は1913年のことで、あまりに無茶苦茶な起訴理由であり、国外はもちろんロシア国内でも抗議の声が上がりました。事件の経過や裁判結果はネタバレになるので書きませんが、非常に興味深い経過を辿るのです。今年は、この事件の百周年に当たるので、海外でもベイリス事件に関する書物、研究書が出る予定です。是非とも今年、復刊して欲しいです。 (2013/02/10) -
ドゥルーズの著作『スピノザ―実践の哲学』冒頭に引用されており、最初はユダヤ人との関連で触れたのだろうと軽く考えていたのですが、のちに反ユダヤ社会を考察する上で大変重要な作品であると知り、是非とも読みたくなりました。一刻も早い復刊を期待します。 (2011/02/24)GOOD!1
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古本高杉!GOOD!0
ユダヤ人問題を今考える。 (2024/01/13) -
今のウクライナを考える上で重要な著作。 (2023/09/09)GOOD!0
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ぜひ読みたいです。マラマッドの「最高傑作」なんて・・。よろしくお願いします。 (2010/05/02)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2009/09/15
『修理屋』(バーナード・マラマッド)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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眠り猫