3 票
著者 | R.B.シューウォル |
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出版社 | 南雲堂 |
ジャンル | 文芸書 |
登録日 | 2007/07/14 |
リクエストNo. | 39188 |
リクエスト内容
西洋文学における悲劇の基本的形式について詳述した重厚な教養書。悲劇の基本的な条件を主人公の性格、外界との関係などを中心に考察している。取り上げる作品はヘブライ文学の『ヨブ記』からギリシャ文学の『エディプス王』に始まり、主に英米文学(『フォースタス博士』、『緋文字』、『白鯨』、『アブサロム・アブサロム!』)を中心に、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』にまで及ぶ。著者はエール大学の英米文学の教授だそうだが、単に英米文学のみならず広く世界文学的な観点に立って論じている。話題は近代社会における悲劇のあり方やキリスト教との関係にまで及ぶ。ジョージ・スタイナーの『悲劇の死』と併読されるべき重要な論考である。
投票コメント
全3件
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例えばガタリの『アンティ・オイディプス』などを読んでいても、西洋人の『エディプス王』に対する基本的なイメージが先入主となって議論が展開されているふしがあり、どうもその辺りを把握していないと議論がしっくりしない事があるが、これは何もガタリばかりではないだろう。本書はそうした西洋人が持っている悲劇の一般的なイメージを提供してくれるという意味では貴重な教養書である。『ヨブ記』の論考も面白い。是非、復刊を。 (2007/07/14)GOOD!1
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面白そう。 (2009/01/06)GOOD!0
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ニーチェ『悲劇の誕生』、スタイナー『悲劇の死』、ベンヤミン『ドイツ悲劇の根源』等々と併せて読みたい。そして欲しい。 (2008/08/21)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2007/07/14
『悲劇の探求』(R.B.シューウォル)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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牡猫ムル