天文学者とめぐる宮沢賢治の宇宙
谷口義明 渡部潤一 畑英利
著者 | 谷口義明 渡部潤一 畑英利 |
---|---|
出版社 | 丸善出版 |
判型 | 四六判 |
頁数 | 256 頁 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784621307342 |
商品内容
宮沢賢治(1896-1933)は日本を代表する詩人・童話作家の一人で、岩手県花巻市に生まれ、わずか37年の生涯の中で膨大な短歌と詩、童話を書き残した。幼い頃から鉱物や植物の採集に興味を持ち、地質の調査に取り組み、教師や農業指導者としての一面を持っていたため、彼の作品には科学知識が随所に盛り込まれている。代表作『銀河鉄道の夜』はいまから100年前に書かれたものながら、18世紀末頃に確率された「現代天文学」で理解できる部分も多いという。
アインシュタインが一般相対性理論を発表してからおよそ10年後、岩手で教師として過ごした賢治は、天文学の専門知識をいつどこで得たのか。すべてが創造だとしたら、いったい賢治は宇宙をどのように見ていたのだろうか。天文学会きっての賢治マニアとして知られる天文学者の著者が、賢治作品の中から天文学に関連する記述を取り上げ、天体写真などとともにその謎や信憑性について考察する。
▼目次
◆第1章 理科少年から銀河鉄道へ
理科少年としての賢治
天文少年としての賢治
天文知識の源泉
星に“視線”を感じた賢治
『銀河鉄道の夜』への基礎となる作品群
高次元の幻想世界への飛躍という構造
『銀河鉄道の夜』へとつながる詩
『銀河鉄道の夜』の元になった鉄道
◆第2章 銀河の発電所
不思議な賢治
発電所は好きですか
銀河の発電所
賢治は天の川に何をみていたのか
時空の旅人
◆第3章 宮沢賢治はなぜカシオペヤ座に三目星を見たのか
ことの発端
星群(アステリズム)としての「カシオペヤ座」
賢治における「カシオペヤ座」
「三目星」の読み方
「カシオペヤ座」の5個の星
三つの目
「カシオペヤ座」の三つ星
三目星と三つ星
「カシオペヤ座」の新たな三つ星
「さそり座」の可能性はあるのか
なぜ「五」ではなく「三」なのか
三角への執着
結語
◆第4章 玲瓏レンズと水素のりんご
青森挽歌
賢治のりんご
苹果と林檎
玲瓏レンズと水素のりんご
銀河系の玲瓏レンズ
天の川の地図
銀河の世界
謎のレンズ銀河
巨きな水素のりんご
◆第5章 ジョバンニが銀河鉄道の中から見た、がらんとした桔梗色の空の謎
『銀河鉄道の夜』に出てくる謎の空
桔梗色の空
がらんとした空
ジョバンニの先生は偉かった
桔梗色の空、再び
桔梗色の位置づけ
空の“二藍”
結語
◆第6章 宮沢賢治は宇宙塵を見ていた -『銀河鉄道の夜』に出てくる「天気輪の柱」は対日照なのか
謎の天気輪の柱
賢治と宇宙塵
『銀河鉄道の夜』における「天気輪の柱」
もう一つの天気輪:文語詩「病技師〔二〕」に見る天気輪
「天気輪の柱」の位置づけ
実在するのか、しないのか
「天気輪の柱」の候補
自然現象としての「天気輪の柱」
黄道光と対日照
結語
◆第7章 プレシオスの鎖の解き方
『銀河鉄道の夜』から消えたブルカニロ博士
プレシオスの鎖は解けるのか
プレシオスの鎖の意味
星団の世界
プレシオスの鎖は解ける
流れる北斗
短気なジョバンニのために
付記
◆第8章 受け継がれる「見者」の系譜 -天文学者→画家→作家→ミュージシャン
「見者」の世界
見者は受け継ぐ者たちである
天文学者、ロス卿
画家、ファン・ゴッホ
作家、宮沢賢治
ロス卿から岡山天体物理観測所へ
追記 四十五分の謎
初出一覧
あとがき
著者紹介
アインシュタインが一般相対性理論を発表してからおよそ10年後、岩手で教師として過ごした賢治は、天文学の専門知識をいつどこで得たのか。すべてが創造だとしたら、いったい賢治は宇宙をどのように見ていたのだろうか。天文学会きっての賢治マニアとして知られる天文学者の著者が、賢治作品の中から天文学に関連する記述を取り上げ、天体写真などとともにその謎や信憑性について考察する。
▼目次
◆第1章 理科少年から銀河鉄道へ
理科少年としての賢治
天文少年としての賢治
天文知識の源泉
星に“視線”を感じた賢治
『銀河鉄道の夜』への基礎となる作品群
高次元の幻想世界への飛躍という構造
『銀河鉄道の夜』へとつながる詩
『銀河鉄道の夜』の元になった鉄道
◆第2章 銀河の発電所
不思議な賢治
発電所は好きですか
銀河の発電所
賢治は天の川に何をみていたのか
時空の旅人
◆第3章 宮沢賢治はなぜカシオペヤ座に三目星を見たのか
ことの発端
星群(アステリズム)としての「カシオペヤ座」
賢治における「カシオペヤ座」
「三目星」の読み方
「カシオペヤ座」の5個の星
三つの目
「カシオペヤ座」の三つ星
三目星と三つ星
「カシオペヤ座」の新たな三つ星
「さそり座」の可能性はあるのか
なぜ「五」ではなく「三」なのか
三角への執着
結語
◆第4章 玲瓏レンズと水素のりんご
青森挽歌
賢治のりんご
苹果と林檎
玲瓏レンズと水素のりんご
銀河系の玲瓏レンズ
天の川の地図
銀河の世界
謎のレンズ銀河
巨きな水素のりんご
◆第5章 ジョバンニが銀河鉄道の中から見た、がらんとした桔梗色の空の謎
『銀河鉄道の夜』に出てくる謎の空
桔梗色の空
がらんとした空
ジョバンニの先生は偉かった
桔梗色の空、再び
桔梗色の位置づけ
空の“二藍”
結語
◆第6章 宮沢賢治は宇宙塵を見ていた -『銀河鉄道の夜』に出てくる「天気輪の柱」は対日照なのか
謎の天気輪の柱
賢治と宇宙塵
『銀河鉄道の夜』における「天気輪の柱」
もう一つの天気輪:文語詩「病技師〔二〕」に見る天気輪
「天気輪の柱」の位置づけ
実在するのか、しないのか
「天気輪の柱」の候補
自然現象としての「天気輪の柱」
黄道光と対日照
結語
◆第7章 プレシオスの鎖の解き方
『銀河鉄道の夜』から消えたブルカニロ博士
プレシオスの鎖は解けるのか
プレシオスの鎖の意味
星団の世界
プレシオスの鎖は解ける
流れる北斗
短気なジョバンニのために
付記
◆第8章 受け継がれる「見者」の系譜 -天文学者→画家→作家→ミュージシャン
「見者」の世界
見者は受け継ぐ者たちである
天文学者、ロス卿
画家、ファン・ゴッホ
作家、宮沢賢治
ロス卿から岡山天体物理観測所へ
追記 四十五分の謎
初出一覧
あとがき
著者紹介
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