舞台は十六世紀イタリア、山賊の青年隊長と美貌の尼僧の恋という題材のなかに、スタンダールは時代をこえた恋愛心理の典型を見事に描き出した、随所に織りこまれた鋭利な心理描写は、この作をスタンダールの中篇小説中...

ロングフェローが天才の筆であると激賞した「トワイス・トウルド・テイルズ」。明治以来愛読され、英語を学んだ人なら誰でも知っている「トワイス・トウルド・テイルズ」。――この人生のスケッチや断片からなる有名な...

ルネッサンスから現代にいたるまでの欧米諸国において、もっとも大なる愛好と共感とをもって読まれた古代の作家といえば、いうまでもなくルキアーノスそのひとであろう。その機知豊かな諷刺、円転滑脱たる弁舌、聡明狡...

学殖ゆたかな著者が、その円熟期に達して随処に得た広汎な学術的資料を蒐録した書であるとともに、人間として深い自覚に到達した際の、学者的真摯さを示した得難い手記である。その表現は要をえて簡潔、近世随筆の白眉...

ラヴクラフトが手がけた添削・補作を執筆年代順に集成した別巻２冊をもって、本全集は完結する。下巻には、奇怪なミイラに秘められた太古の恐怖が甦る「永劫より」、金星にそびえる不可視の巨大迷路をさまよう男の焦燥...

カエサル（シーザー）からドミティアヌス帝まで，帝政ローマに君臨した元首十二人の伝記集．著者（七〇頃―一三〇頃）は皇帝付きの秘書官．公文書のみならず，同時代の世評・諷刺・落書の類まで細大もらさず渉猟し，ふ...

カエサル（シーザー）からドミティアヌス帝まで，帝政ローマに君臨した元首十二人の伝記集．著者（七〇頃―一三〇頃）は皇帝付きの秘書官．公文書のみならず，同時代の世評・諷刺・落書の類まで細大もらさず渉猟し，ふ...

シリーズ最終巻は、優雅で趣き深い名編『松風の記憶』と、安楽椅子探偵の妙味が味わえる『第三の演出者』の長編2本を掲載。豊富な資料も併録した《中村雅楽探偵全集》ついに完結。

傑作“こねこ絵本”の復刊です！ 世界的ベストセラー絵本『こねこのミトン』のニューベリーが贈る、女の子とこねこの心あたたまる物語。 （あらすじ） クリスマスも近づくある日、留守番する女の子チ...

〈〈指輪物語〉の系譜を継ぐ人気シリーズが甦る！第一部（全七巻）毎月刊行リフトウォー・サーガ第一部１〉幼なじみのパグとトマス。少年たちがみつけた難破船から、世界が変わる冒険の幕が開く。

グリム童話によって世界中の子どもにも大人にもその名を知られているグリム兄弟が どのような人であったかは意外に知られていない。本書に収められた二つの自伝と一 つの追悼講演、往復書簡は、兄弟の生涯と、人とな...

ラヴクラフトが多大な影響を受けた鬼才Ｗ・Ｈ・ホジスンは、異界への憧憬と恐怖を大海原に求めた。本書は、闇の海に聞こえる奇妙な声が、とある島の怪異を語る傑作「夜の声」をはじめ、死の海サルガッソーや海に浮かぶ...

「世界はぼくたちのものさ！」大志を抱き、五年後の再会と築いた富の分有を約して、世界に旅立った六人の青年たち。月日は流れ、彼らが再び集う日がやってきた。だが、そのうちの一人が客船から落ちて行方不明になった...

自宅を訪ねてくる後輩役者や竹野記者の持ち込む謎に対峙する雅楽翁。能楽師の息子が巻き込まれた表題作や、著者最晩年の作品「演劇異聞」など全26篇。シリーズ第４巻。

百合の形に咲いた星空。あなたの手をとって歩いているように思う夜。幻の初期詩集。書下ろしエッセイも収録。 ポケットの中で　星が騒ぐので　どうしても　それが騒ぐので　この恋は　あきらめようと　思った―...

浮世絵研究の先覚者として知られる著者が直接北斎を知る人からの聞き書きや北斎自身の書簡などを素材に、極貧のうちに生きた画狂人の生涯を浮き彫りにした伝記。北斎に関する基本文献の書。