としぼうさんのページ
レビュー
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ファイアフォックス
ロシア語で考えろ
で有名な、イーストウッドの映画の原作。
とはいえ邦訳が出たのは5年か10年か、かなり後だったと記憶している。
トーマスのシリーズはこのミッチェル・ガントは本流ではないのだけれど、映画がヒットしたせいもあって直後から始まる続編「ファイアフォックス・ダウン」と、湾岸戦争を経て事故調査官になった「ディファレント・ウォー」の三作があるけれど、まあマニアではなくライトな一般向けとしてはこれだけ、これがよほど気に入ったなら「ダウン」まで読めばいいんじゃないかな。
テクノロジー偏重でストーリーをパクる作家、トム・クランシーへの影響とかもあるので、そっち方面の読者にもおすすめ。(2015/04/20) -
007/孫大佐
colonel "SUN"
4代目ボンド、ブロスナンの最後に登板した「ダイ・アナザー・デイ」。
当時はただのネタ寄せ集めのお祭り映画、として低評価だったんですが、この間の「スカイフォール」と比べたらはるかにマシだな、と気が付いたのです。ネタの使い方とかがね。うわべの寄せ集めでなくて、結構深いところまで考えてる。ジョーズとか、原作ムーンレイカーとか。
んで、はたと気が付いたのが、悪役である北朝鮮の「ムーン大佐」。
これ、たぶん、この作品の原題、「サン大佐」から取ってるんだろうね。
話の内容は全く関係ないですけど。
というわけで閑話休題して、小説の方のお話。
これ、フレミングを全部読んで、ガードナーを読む前に、読んでください。時系列はきちんと続いています
当たり前のことのようですが、ベンソンの薄っぺらい話は時間がたちすぎて時系列なんかどうでもよくなるし。「白紙委任状」は映画同様リブートしてしまったし。最新作はまだ翻訳されそうにないし。
「猿の手を持った悪魔/デビルメイケア」は、ちょうどこの作品とバッティングする時期になるはずなので、読み比べてみる、っていうのも、ありだとは思いますが。小説シリーズの流れの中で読むと、浮ついてますからね。(2014/09/23) -
ミノタウロスの皿 藤子・F・不二雄[異色短編集] 1
劇画おばQ
この本のタイトルロールである「ミノタウロスの皿」や、「カンビュセスの籤」など、FのSF作品に中学~高校ぐらいの時に触れて、少年期の明るい「藤子不二雄」とのギャップに衝撃を受けたものです。
が、あえて今回のレビューは、これ。
何十年ぶりかに人間界に出てきたQ太郎と、昔の友達たちとの再会。そして彼らが生活に追われる様をみて、自分も彼らももう違う時間を生きているのだと、帰国していく。
懐かしい相手と再会したけれど、昔となにかが違っていてがっかりする、というのは誰しもが経験することで、普遍的なテーマなのだけれど、それをQ太郎で描いた、というのは、もしかしたら漫画から離れて行ってしまったかつて読者だった少年たちへの、今も変わらず漫画を描いている作者の思いなのかな、と、思ってみたりもしたものだ。
ドラえもんやサザエさんの都市伝説的な最終回話の、ルーツのような、きっかけのようなものにもなっているのではないかと思う。(2014/04/14)
復刊リクエスト投票
ヤング・ボンド
【著者】ヒグソン,チャーリー
シャーロック・ホームズ大全
【著者】コナン・ドイル、鮎川 信夫訳
007 オクトパシー
【著者】イアン・フレミング
007は三度死ぬ
【著者】アンドレイ・グリャシキ
上記のとおり、出版されてた時には手には取るものの買わずにひっこめる、というのを繰り返しているうちに手に入らなくなって後悔、というお決まりのコース。
久々に思い出したのでリクエストしてみました。(2015/07/03)
007 サンダーボール作戦
【著者】イアン・フレミング
その権利のごたごたの大元でもあるこの作品、復刊するならタイミングは最適だと思いますよ早川さん。(2015/03/25)
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