復刊ドットコム

新規会員登録

新規会員登録

V-POINT 貯まる!使える!

そうる べろうさんのページ

復刊リクエスト投票

  • エゴイスト上下

    【著者】ジョージ・メレディス

    発端は、河竹・柳田の『坪内逍遥』(昭和十四年・冨山房)だった。その399pに「シェークスピアの諸作が逍遥の初期の史劇に著しく影響しており、メレディスの諸作が夏目漱石の諸作に影響しているということは、敢て逍遥や漱石の価値を低くする所以ではない。」とあった。この一文が頭から離れず、バーンズ・アンド・ノーブルのホームページにいき、そこで、メレディスの項が161を数え、『エゴイスト』が五ドル足らずで手に入ること、現在、彼の著作がリプリント・サービシィズ・コーポレーションから新たに発行されつつあることを知った。すると、アメリカでは今も彼の作品、彼の『エゴイスト』は生きていることになる。文学は時代と国境を超える。我が国の小説を愛する若い世代に、是非、読んでもらいたい。
    なお本書は昭和53年度日本翻訳文化賞を受賞している。(2003/04/30)
  • 軍隊なき占領 (副題)ウォール街が「戦後」を演出した

    【著者】G.デイビス/J.ロバーツ

    故あって母校の先輩石橋湛山について調べていたら、いわゆる
    55年体制成立前後の政治に興味を持った。筒井清忠などの本に
    よれば、湛山は51年の追放解除後、一貫して吉田茂の独善主
    義、秘密外交を非難して、鳩山政権樹立に努力していく。同時に
    「吉田政権にまつわる占領政治の悪弊を清め、独立日本に民主主
    義的な政党政治を打ち建てたい」と鳩山自由党の政策委員長とし
    て述べている。吉田茂については、戸川猪佐武や大森実で読んで
    いたが、吉田の大宰相ぶりの印象しかなかったのは、こちらの知
    恵が不足していたせいだろう。検索エンジンで、鳩山、河野、三
    木、緒方などを調べたら、副島隆彦が引っかかって、「日本の秘
    密」に辿り着いた。江藤淳が自殺してから三年経つが、占領時代
    の今に至る影響は、まだまだ、解明できていないのではないか。(2002/12/12)

V-POINT 貯まる!使える!