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著者 | アラン・ロブ=グリエ |
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出版社 | 新潮社 |
ジャンル | 文芸書 |
登録日 | 2015/05/31 |
リクエストNo. | 61940 |
リクエスト内容
アラン・ロブ=グリエのPour un Nouveau Roman『新しい小説のために』(新潮社 平岡篤頼訳 1967年)が簡単に手に入るようにして頂きたいと思うのはわたしだけでしょうか?
2015年現在、ヌーヴォー・ロマンの諸作品は忘れさられるのではなく、むしろいきいきと再登場してきた感じさえあります。
例をあげます。
2003年『路面電車』クロード・シモン 平岡篤頼による初訳
2004年『反復』アラン・ロブ=グリエ 平岡篤頼による初訳
2005年『心変わり』ミシェル・ビュトール 清水徹による初訳
2006年『時間割』ミシェル・ビュトール 清水徹による初訳
2012年『農耕詩』クロード・シモン 芳川泰久による初訳
2013年『ゴドーを待ちながら』サミュエル・ベケット 安堂信也、高橋康也による新訳
2014年『消しゴム』アラン・ロブ=グリエ 中条省平による新訳
2000年以降だけをとってみてもこれだけありますし、アラン・ロブ=グリエの『覗くひと』と『迷路のなかで』は、2015年現在でも入手しやすい状況になっています。
ヌーヴォー・ロマンというレッテルを引きうけたロブ=グリエが、「新しい小説」を理論化した本書の復刊を望みます。
もちろんロブ=グリエが書いた『新しい小説のために』は、絶対視されるべきではなく、1963年の段階での理論であることを忘れてはいけないと思います。
「新しい小説」はつねに「既存の小説」に飲みこまれて、「小説」という概念の縁辺をかたちづくり拡大していくからですし、ヌーヴォー・ロマンという概念もまた、さらなる「新しい小説」によって更新されていくからです。
しかし当時の「小説概念」を破壊したのちあらたにそれを拡大した本書は、上記にみるように新しく市場にあらわれているヌーヴォー・ロマンの諸作品にふれた読者にとって、新鮮な興味をもって迎えられるのではないでしょうか。
また本書以降、どのように小説が変化していったか測量する基準点のような存在にもなりうると思います。
わたしにとっていま最も読みたい本のひとつです。
遠くにすかしみて憧れる幻のようになってしまった本書を、ぜひ復活させてください。
新潮社さん、よろしくお願い致します!
投票コメント
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読後レビュー
NEWS
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2015/05/31
『新しい小説のために』(アラン・ロブ=グリエ)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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なむさん