5 票
著者 | 宗像隆幸 |
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出版社 | 文藝春秋 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784163513904 |
登録日 | 2006/04/10 |
リクエストNo. | 33417 |
リクエスト内容
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成18年(2006年)4月11日(火曜日)通巻第1435号より下記転載
台湾独立建国聯盟の「台湾青年」の編集長だった宗像隆幸氏が書かれた1996年に書かれた。日本での台湾独立運動を知り、感動した人は多いことでしょう。私もその一人でして、この本を読んで台湾の実情を深く理解したものでした。
台湾が戒厳令時代だったころ、黄昭堂氏、金美齢氏、許世楷氏たちとともに、日本で命がけの独立運動を行ったのが宗像氏で、この本は当時の知られざる、若き運動家たちの凄まじいまでの活動が事細かに書かれています。もちろんそこには国民党がどんなに台湾人を虐げてきたか、そしてそれに日本政府がどんなに「加担」してきたか、等々も書き連ねられています。
しかし決して暗い内容のものではありません。
むしろ血湧き、肉躍るような冒険談といってもいいかもしれません。世界をあっといわせた彭明敏氏の台湾脱出作戦(それを実行したのは宗像氏ご本人でした)など、驚くようなエピソードがたくさんあり、読んでいてものすごく楽しいのです。それもそのはず、宗像氏自身、「台湾人の仲間に恵まれて運動は楽しい」と書かれているくらいですから、読むほうもそのような気持ちになるのでしょう。
また史料としても、この本は第一級です。とにかく当時の情勢については本当に細かく書かれていますし、こうした宗像氏たちの運動があったからこそ、台湾で民主化が達成されたことを考えれば、やはりこの本は台湾の戦後史を知る上では必読でしょう。
この本が出された1996年のときとは比べものにならないほど、今では大勢の日本人が台湾独立に関心を持っています。(宮崎正弘のコメント)小生も、この本が出たときすぐに読みました。感激しましたし、初めて知ることも多かった。当時の担当はS氏で、小生もよく存じ上げている編集者です。世論で盛り上げて、なんとか文庫本入りする日が近いことに期待したいと思います。
転載終わり
投票コメント
全5件
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私人としての李登輝台湾前総統がやっとのことで3度目の訪日である。なぜ、そうした不自然な事態が生じるのか、その複雑な背景を知るには、この記録がもっとも妥当と思う。なぜ、北京政府が異常なまでに李前総統の動静に神経を尖らせているのか?それは李登輝が1990年代に総統に就任するまでの長年にわたる中国国民党による台湾独立運動への弾圧を知れば見えてくるはずである。この本はその由来を運動の当事者として明らかにしている。GOOD!1
せめて、文春文庫で復刻すれば、台湾独立の文脈が読者に明らかになるだろう。 (2007/06/04) -
中国の台頭という状況の下、台湾海峡有事は決して絵空事ではない。にもかかわらず、わが国のマスコミは台湾という国を無視し続けてきた。本書が復刊されることで、一人でも多くの日本人がわが国の外交及び安全保障問題に開眼するきっかけになるとおもう。 (2006/05/11)GOOD!1
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早く読みたいです。GOOD!0
でも、たくさん読みたいから、ぜひ文庫本でお願いします。 (2006/06/15) -
台湾独立運動に興味あり。 (2006/04/13)GOOD!0
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時宜に適った好著と思います。 (2006/04/10)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2006/04/10
『台湾独立運動私記-三十五年の夢』(宗像隆幸)の復刊リクエスト受付を開始しました。
復刊実現の投票はあなたの投票から。
復刊リクエスト投票であなたの思いを形にしましょう!
龍爪