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著者 | 西岡秀雄 |
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出版社 | 国鉄厚生事業協会 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784906046119 |
登録日 | 2004/09/03 |
リクエストNo. | 25767 |
リクエスト内容
著者は慶応大学名誉教授、退官後は大田区立郷土博物館の館長などを歴任されてい
ます。
日本の花といえば桜。桜といえば花見。花見といえば酒。
いったいなぜ、私たちはサクラの木の下でサケを飲むのでしょうか?
そもそもサケ、サクラというヤマトコトバはいったいどんな意味だったのでしょう
か。
こうした単語は日本語としてひじょうに古く、発生と語義の確定は最低に見積もっても弥生時代以前にさかのぼります。もちろん文献学的な手法で語源を解明することはできません。しかし、単語を列記していくと不思議な符合があらわれます。
サケ、サクラ、サヲトメ、サナエ、サナブリ、サミダレ…。
春の、とくに稲作に関係するコトバには不思議と「サ」がふくまれるのです。
そして春を代表するコトバが「サツキ」。
これは偶然でしょうか?
それとも何かつながりがあるのでしょうか?
資料不足のため日本語学が投げてしまったテーマに、古代史学と考古学、そして民俗学の専門家が挑みます。
大胆な仮説とスリリングな展開から見えてくるものはたんなる古代語彙のウンチクではありません。モンスーンの吹き抜ける東アジア穀倉地帯、トヨアシハラミズホノクニの原初のすがたです。
投票コメント
全9件
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日本人のアイデンティティと深い関係を持つ日本酒と桜・・・。GOOD!1
このふたつが、お花見だけではなく、意外な所でつながっていたとは!
しかも、さらに奥深い世界への旅が待っているのではないか?
日常のなにげない暮らしの中、当たり前に見たり聞いたり、行動している事にも、実は深い意味や因縁があるのかもしれない。
これほど郷愁と好奇心を刺激される書物はなかなかあるものではないと思える。
今は絶版ということで、どんなに古書店を探しても見つからない幻の書。
どうしても読みたい!との思いで投票させて頂きます。 (2008/02/09) -
昔「花見」について調べることがあり、調べていく中でこの本の存在を知りました。タイトルに惹かれてとても読みたいと思ったのですが、絶版で、しかも近くのどの図書館にも置いていないという状況でした。今でも読みたいと思っています。 (2006/11/22)GOOD!1
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知人にお花見の時に話しを聞いてから、ますます読みたくなってきました。GOOD!1
日本に生まれたからには、桜を美しく感じられる理由を知っておきたいのです。
是非、後世に伝える意味でも復刊を希望します。宜しくお願いします。 (2006/04/11) -
以前 ラジオで さの神のお話をお聞きし興味を持ちました。その時は仕事で車を運転中ということもあり聞き流してしまっていたので 西岡英雄先生の名前もわからず本のタイトルもわからず 暫く探し続けました。ようやくわかった時には絶版になってしまっているとのことで 非常に残念です。神奈川に住んでいる事もあり さの神には非常に興味があります。GOOD!1
ぜひ復刊していただきたく考えております。 (2006/02/25) -
サケ、サクラといった言葉はあまりにも日常的で興味の対象にすらならない。しかGOOD!1
しこれらの単語は発生以来その語彙やニュアンスをほとんど変えることなく数千年
にわたって伝承されてきた最古の日本語彙であり、記紀神話や皇国史観によって
ベールをかけられてしまったわれわれのルーツとふかくつながっている。
日本語学が資料不足を理由に投棄してしまった古代語彙と語源の解明に新たな光を
あてたはじめての論考。実証困難なテーマのため刊行時は賛否両論がおこったが、
国学由来の伝統的歴史学や国文学が解明できないテーマにたいして、民俗学と考古
学がその成果をはじめて示した貴重な原典資料。日本の春の一大イベント「花見」
をとおして我々のくらす稲作文化圏の原像を明らかにしようとするアプローチは学
問的価値もさることながら、日本のルーツにかかわる読み物としてもすばらしい。
当時中学生だった私はこの本を読んで「言語考古学」という進路を決めたのでし
た。 (2004/09/03)
読後レビュー
全1件
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じつは復刊されてます。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4569706282
『なぜ、日本人は桜の下で酒を飲みたくなるのか? 』
PHP新書。
原書をもとに最新の知見を反映させ加筆、修正をほどこしたものです。
現在品切れのようですが、中古は出回っていますし、再販の可能性もあります。
みなさま、こちらをどうぞ。 (2011/07/06)
NEWS
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2011/06/05
『酒と桜の民族(国鉄厚生事業協会弥生叢書11)』が10票に到達しました。 -
2004/09/03
『酒と桜の民族(国鉄厚生事業協会弥生叢書11)』(西岡秀雄)の復刊リクエスト受付を開始しました。
復刊実現の投票はあなたの投票から。
復刊リクエスト投票であなたの思いを形にしましょう!
げんごろう