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著者 | 白土三平 |
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出版社 | 小学館 |
ジャンル | コミック・漫画 |
登録日 | 2004/08/12 |
リクエストNo. | 25420 |
リクエスト内容
雑誌 「小学6年生」(小学館)'62年4月号~'62年6月号本誌連載(打切り)。
単行本化・復刻など一切していない為、この雑誌でしか読むことが出来ない。
内容: 宮本村の上部落と下部落の話。あらすじ第1話は「水あらそいに破れた下部落の者は、領主にさからう悪人として追われ、とらえられた者は次々に殺されていった。ひとり逃げのびた武蔵は猪の罠にかかり、うえた野犬のオリに入れられた。」、第2話は「復讐の鬼と化した武蔵は、次々に上部落の者を殺していった。だが、張本人の平助を追いつめた時、武蔵の前に立ちはだかったのは、武蔵を野犬から救った少女だった。」。そして第3話で宮本村全体が武士達の戦闘に挟まれ、武蔵以外の全員が死んでしまう、つまり下部落の敗戦、上部落のものへの復讐、全村人の死亡という内容である。主人公の武蔵(たけぞう)は外見は「カムイ外伝(第一部)」の主人公カムイ、行動は「カムイ伝(第一部)」の弟カムイ。つまり、この作品で描こうとしたことを「カムイ伝(第一部)」で描いたのだ、と推測できる。連載がたったの3回で中断してしまった理由は、白土氏が'94年のインタビューで語っているのだが「子供の教育に良くないと編集部に言われ、ケンカして辞めてしまった」のだという。30年経ってなおその様なことを言っているのでは、よほど続けたかった作品なのだろう。故に「カムイ伝(第一部)」冒頭で同じストーリーを使ったのだとも考えられる。第3話掲載の雑誌に連載中断理由として「白土先生の都合により」と書いてあるのが面白い。第3話ラストは「狼小僧」の「地走り」編のラスト(1961年の「少年マガジン」連載時のものではなく、1967年に剛夕氏によって描き直され、女の子が死んでいる様子が描かれたほうである。現在単行本化されているもの。)と酷似している。連載中断と言うことで一年前の「少年マガジン」連載最終話「地走り」編と同じラストにしたのだと考えられる。のちに「狼小僧」を全面的に描き直す際、この「宮本武蔵」のラストに近付けようと死んだ女の子を描いたのだと思われる。ちなみに「地走り」編のラストは「風の石丸」のラストのリメイクでもある。以上、復刻されない理由ととれるものを並べてみた。
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読後レビュー
NEWS
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2004/08/12
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