最近古井さんを知ったのですが、
いかんせん世に出ている本が少ないので。

古井さんの小説に興味があって、特に、この作品は古井さんの作品の中でも、日本文学史上においても素晴らしい作品だと聞いて、一度読んでみたいな、と思っていたので。

是非購入して読もうと思っているうちに見かけなくなってしまい、非常に悔いが残っている。
とても豪華で美しいオリジナルの装丁のままでの復刻を切に希望する。

是非とも復刊を希望します

「それでは、埒が明きはしないぞ。数えたところから、忘れることが肝要だ。踏まえるだけで、後へ棄てるんだ。その時その時の持続の情、それだけが現実だ。前も後ろもその中にふくまれる。前方の聖堂へ向かって歩く時、持続に揺るぎがなければ、背後の法院はなくなるものか。かりに、歩く跡から地面が陥没して、踵が深淵を踏むとしても、知らなければ、知ったことか。そうして広場をおおよそひとめぐりすれば、いや端から端までしっかりと渡っただけでも、数えあげたことになる。少々数え落そうが、重ねて数えようが、全体として大した狂いもない。あらためてつくづく見渡したら、広場がなくなっていた、荒涼とひらいた穴と化していた、とそんなことも、そう見れば、ないでななかろうが。それでも、今日は無事だったと、あてにもならぬ目はつぶって寝床にひきあげればよろしい。朝起きて見れば、たいてい何もかもが良くなっている。偏執に着けば、虫の這いこんだ隙間ひとつ、無限になるぞ。好んで噪いでいるのなら、口をはさむまでもないが。だいたい、すべてが数えあげられた日には…。」（本文より）

読みたいです・・・。

明らかに近代日本文学史の中でも最高傑作の一つであるし、その臨界点を示すほどの作品が、絶版であるような状況はおかしいと思う。もちろん私自身も読みたいので。

福田和也著『作家の値打ち』でこの作品を知り
読んでみたい

以前から読みたいと思っていますが、文庫になっておらず、また、たまに出る古書目録ではかなり高価な値がついています。

福田和也さんの著者で紹介されたのを契機に古井由吉さんの仮往生伝試文を知ることになりました。インターネットや古本屋でも探したが見つからず、読みたいという思いが募り、ここに投票した次第であります。よろしくお願いします．

『作家の値打ち』で知って。

河出文庫に入れましょう。変なＪ文学とか入れてないで。

というか、いっそ澁澤みたいに選集だして
まとめて復刻してほしいです。もう古本を探索しなきゃ
読めないような作品が多すぎ！

古井由吉の昔の本、是非復刊を。