ソクラテスの「魂の気遣い」としての哲学を中心に、古代ギリシア人の思想と実践を主題とし、西欧思想の源流を政治的・道義的側面から考察して現代の諸課題に応える。戦時下、明日を担う若者を念頭に著した論考集。

1975年に新潮社から邦訳が出版され長らく入手が困難となっていた名著を新訳で復刊。 模様のある石の魅力を、神話や夢などとからめたシュールレアリスティックな感性で読み解く、石の写真とテキストの組み合わせ...

人の生の本質をつかむ「臨床哲学」を提言。いのち論・時間論を噛み砕いた公開講義をもとに、思索のエッセンスを抽出するガイダンス。

ユングが行った深層心理学的錬金術研究の一つ。自身の臨床事例から特徴的な多くの描画を紹介しつつ解説を加え、樹木のもつ象徴的な意味を考察。

ヘーゲル哲学の主要な用語を94項目選び、七つの主題別に配置し、平明な解説を加えた「読む事典」。年譜文献解説等を収録したヘーゲル哲学案内。

時間性をめぐるヘーゲルとハイデガーの生産的対話をつむぎだしながら、あえていま主体性を再考する。瑞々しい思考のプラスティック爆弾！

現象学的哲学の基本諸概念をはじめて解き明かし、30年代以降のフランスにおける現象学運動の方向を決定づけ、現代思想に多大な刺激と影響をあたえた歴史的な書。

ハイデガーやアーレントの発する＜誰が＞の問いに答えるべく＜自己の解釈学＞を構築するリクールの＜倫理への回帰＞を示す思索。独自の主体の哲学の再建を目指す。

現代文明に無惨にも蚕食された個人生活の隠微な局面、あるいは個人との関わりにおいて捉えられた人生百般や文化の諸領域に深く立入り省察される著者の哲学の真髄。

全ての社会秩序は根源的な暴力に基づくとして新しい人類学の基礎を構築した著者が、聖書を人類学のテクストとして読み直し、供犠と犠牲と暴力のメカニズムを解明。

ダイレクトにテクストを引用し、読解し、解説する。この3段階のプロセスで読者は思想の妙味へといざなわれる。思想とは「堪能すること」である。

ついに明らかになったメルロ＝ポンティの全貌。現象学・言語学・心理学・芸術… それらとの＜接触＞から生まれ出る＜驚き＞の哲学。

古今東西の議論を検討することで、他者という概念を再定義し、共同性の脱構築を試みる。中国哲学と西洋哲学から紡ぎだす思考の挑戦。