本巻は、「変形」「注意と解釈」の二部からなり、今日の精神分析の臨床とメタ心理学研究に明確な指針とパースペクティブを提供する。巻末にI・II巻の索引を付す。

「翻訳日本語」を照射して日本文化論に新たな視角を導入した著者が、日常語から文学作品に至ることばの現場から、翻訳がもたらした特殊日本的な文化の構造を抉る。

収集-分類-整理という人間の社会-心理的素描を試みる考現学的考察を通じて、現代社会と人間の恐るべき変貌を描き出す。

フーコーの＜まなざし＞の概念を手がかりに、ツーリストの視線とその対象を歴史的・経済的・文化的・視覚的レベルにおいて分析。観光をテクストに文化を読み解く。

スペクタクルの支配する今日の社会で、主体としての「観客」はいかにして可能か？ 『無知な教師』の主題をさらに深化させた、芸術と政治をめぐる最も先鋭な思考。

生涯と活動、ヤーコプ等との学的交流、日本語研究等フンボルト言語論の核心に迫るテーマを未刊の書簡や草稿を発掘・駆使して解明する研究の集大成。

分析哲学の分野に多大な影響を与え、現世紀最大の天才と称される著者の傑作『トラクタートゥス』完訳とあわせ、『哲学探究』抄訳を収む。

経済学の学問的確立をめざし、『資本論』研究一筋に歩んできた著者の自伝。上巻は、はじめて『資本論』を読んだ学生時代から労農派教授グループ事件までを語る。 ▼こちらもチェック！ ◎『資本論五十年 下...

経済学の学問的確立をめざし、『資本論』研究一筋に歩んできた著者の自伝。下巻では、東大社研時代から法政大学を去るまでの学問と思索を語り、著者の『資本論』研究の成果をなす『経済原論』をめぐって、その問題点を...

意識の根本に＜身体＞を据えたメーヌ・ド・ビランとの対話を通して生の哲学を基礎づける。主観性が身体と不可分のものであることを示してビラン哲学を蘇らせる。

石高、租税制度、位階制度、行政機構等にわたる多面的・実証的な分析を通して、史書の虚実を探り、幕藩体制下の一地域として琉球の実像を浮彫りにする。

昭和56年度住田海事奨励賞受賞。伊勢湾・三河湾海運の実態を、廻船業の経営、浦廻船と商品流通、河川水運、沿海農村の変容、海難及び海上犯罪等の問題から追求。

わが国において読書が普及し始める1900年代から大衆化する1960年代までを対象とし、読書行為の普及を近代日本教育史の視点から跡づける。