雛人形、侏儒、一寸法師といった「小さきもの」への憧憬とおそれを神話、伝説、風習のなかから探り、日本文化の特質を語る、絢爛たる郡司民俗学。

『賢者の石』は15枚の銅版画と韻文で、魂と精神と肉体の結合の秘儀を説く。地球内部に小宇宙を想定した『生ける潮』は、太陽と地心の火とを対応させてヘルメス学的宇宙論の核心に迫る。精霊の息吹きに貫かれた潮汐論...

錬金容器中における物質の変成が天地創成の過程を比喩的に再演する。これが古来の錬金術の基本思想である。17世紀デスパニエはこの「火の霊」の世界創造説を明晰な言葉で語る。暁闇から誕生して完成へ向かう宇宙的原...

大指揮者の遺稿集。音楽、芸術、人間についての鋭い警句にあふれた論説は、哲人でもあった巨匠の内面をあますところなく示している。

白水社創立百周年 記念復刊！ メキシコ出身の鬼才による鮮烈な処女小説がよみがえる!! 上空から見下ろす作者＝“土星”の存在に気づき、自由意思を求めて立ち上がった登場人物たち。 ページの上で繰り...

19世紀の小説に登場するパリの風俗・世相を膨大な資料を駆使して描いた傑作。図版・レイアウトを一新し、新原稿を加えた新版。

陥落前後、不詳の女性が周囲の惨状を赤裸々につづった稀有な記録。空襲と飢餓、略奪と陵辱、身を護るため赤軍の「愛人」となった女性に安穏は訪れるのか？

17世紀初め、日常生活と絵画の出会いから生まれたオランダ絵画の傑作の数々。画題とスタイルに革新的な変化をもたらしたその豊かな意味を探る。

黄金とは病癒えた肉体であり、贖罪成った霊魂である。物質の暗黒に幽閉された光の解放、その一閃には新生の歌がある。全三部の詩と注釈からなる本書は宇宙論的讃歌の一成果である。 【全巻内容】 『象形寓意図の...

錬金術の理論と実際を15枚の精巧な銅版画で暗示した言葉なき奇書。マゴフォンの解説を付す（『沈黙の書』）。導師と弟子の対話を通じて、錬金術と農耕術の対応関係その他、基本原理を取り上げたヘルメス思想の入門書...

天空にきらめく星辰と大地の胎内に輝く金属との間には、大宇宙と小宇宙とが照応するという神秘思想がある。ローマ時代に成立した本書は伝統的占星術の古典であり、今は失われた蒼古たる天地創成論の痕跡をとどめ、古代...

『睡眠と夢』により精神分析学やシュルレアリスムの先駆者とみなされるモーリーの主著。近東および西洋における魔術と占星術の歴史、その魔神学的構造、習俗との関係を説き明かす。 【全巻内容】 『象形寓意図の...