ショーペンハウアーとヴァーグナーに反時代的精神の典型をみる青年ニーチェ。厳しい自己追求のうちに展開される近代文明批判。

ボードレール、ドストエフスキーに継承され、フォークナーらによって再発見されたドイツ文壇の巨匠ジャン・パウルによる卓抜な文学論。

人間は何を原因として崇高と美を感じるのだろうか。現代へとつながる新しい美学のカテゴリーの提示。 『フランス革命の省察』を著わしたイギリスの政治家、バークの実質的な処女作であり、唯一の美学論考である...

生誕300年に贈る畢生の大作！ 主著であり評伝文学の嚆矢として盛名を馳せながら、これまで読む機会に恵まれなかった本書。ジョンソン博士という強烈な個性が捉えた17―18世紀イギリス詩人群像。

新編集で蘇る、詩人・丸山薫の魅力！ 詩人・丸山薫の没後35年を記念して、1976年刊行の『丸山薫全集（全５巻）』を再編集。補遺篇１巻を加えて未収録作品を網羅するととともに、年譜を新編集。教科書にお...

ドストエフスキーの世界の中心は自由の理念である。自由のなかにおかれた人間の運命を追究した、炎の如きデュオニソス的世界の秘密を解明した書。

『古事記』『雨月物語』といった古典から、京極夏彦や宮部みゆき等々の現代作家まで、わが国の怪奇幻想文学、ホラー、ファンタジー、伝奇小説、ＳＦの分野に関わる古今の作家作品をことごとく網羅した、空前絶後の大事...

20世紀後半、常に時代の先端思潮を照射し、日本の文化をリードしつづけてきた、小海永二の業績を復刊、集成。世界の現代詩史に多大な影響を与えたフランスの詩人アンリ・ミショーや、スペインの詩人ガルシーア・ロル...

著者は、彷徨の果てに幻影としての日本を見た倭建命、出発も到着も奪われた「くらい」小説を書き続けた徳田秋声、覗き穴の向こうに彼方を見出した永井荷風らの彷徨に家郷を見る。「みやび」を「離宮」に囲った後水尾院...

文学・思想をはじめ、芸術から政治・社会まで加藤周一の多岐にわたる思索と評論の宇宙?。その中心をなす日本文学論の粋を編む。古代から現代まで、各時代の文学者の作品に日本文学史を貫く変化と持続を読む。 目次 ...

科学と技術が高度に発達した現代社会にあって文学はどのような意味をもちうるだろうか。小説・詩歌という狭いジャンルに限定することなく、すぐれた文体と世界の全体に対する態度であると文学を広く定義するとき、文学...

1975年に創刊された伝説の探偵小説専門誌「幻影城」。埋もれていた名作の発掘と、新人の育成に尽力したが、残念なことに1979年に休刊した。しかし2006年、『幻影城』の軌跡を詳細に記録した同人誌『幻影城...