戦後の科学的歴史学を理論的にリードし、学問の民衆的地盤と思想的骨格を問い続けた著者の、古代史と現代史、文学と歴史、歴史学の課題と方法等をめぐる59篇。

一般史学および哲学との関連から音楽史を問い直し、音楽史学の、さらに広く音楽学の根本的な諸問題をきわめて鋭く剔出した「音楽史の理論」書。

バークやカントら諸理論を思想史的にたどりつつ、近代的な芸術観の特質を明らかにし、美やアートに対するわれわれの思考そのものに変容を迫る。

無限小解析、幾何学、方程式論など彼の数学全般の発展と、同時並行的に構想された「普遍数学」の両面を視野に、その知的格闘の軌跡を解明する。

数学の真理は一種の規約によって生み出されるとする規約主義の立場が破産し、60年代後半に数学の哲学は復興した。ゲーデルの論文2本ほかを収録。

アナキズム研究の第一人者が綿密な実証と豊かな想像力によって描きあげた本格的評伝。反逆の炎に照り映える大杉栄39年の生涯と思想が今よみがえる。

重商主義、重農主義、古典学派の成立を経てマルクス経済学の完成にいたるまでの経済学史を、平易な講義口調で専門家の手から万人にもたらした名著。

ローマ最大の弁論家・政治家・哲学者キケロ。カエサルやアントニウスとの不和、歴史的な名言、演説、手紙を織り込みながらその激動の生涯を生き生きと描く。

ハプスブルク帝国が諸「大国」との協調路線から軍事力依存の外交政策に転じ、第一次世界大戦の勃発にいたる過程を外交文書・未公刊一次資料にもとづき詳細に描く。

尾崎を語っては第一人者である著者が、永年の調査を経て書き下した決定版。ゾルゲ、スメドレーらと共に、死を賭して反戦・平和のために奔走した思想と行動の軌跡。

法の解釈とは何か、を一貫して追求してきた著者の「法の解釈における制定法の意義」以降の八編のフィクション論をまとめる。

紛争と戦争は絶えることがない。紛争や戦争によって平和が脅かされる現代においてもっとも要請されるものは、われわれを戦争の論理から解放する平和の論理である。

白樺派、英米文学・宗教哲学、日本文化の個性の追求と朝鮮・沖縄・アイヌ・台湾先住民の文化への注目-- 柳の生きた時代と思想を浮き彫りにする。

ハイデガーの存在思惟で、我々が学ばざるをえないのは、本書における現存在の本来的かつ非本来的両性格の分析・哲学の過程である。 ▼こちらもチェック！ ◎『 存在と時間 下』

ハイデガーの存在思惟で、我々が学ばざるをえないのは、本書における現存在の本来的かつ非本来的両性格の分析・哲学の過程である。 ▼こちらもチェック！ ◎『 存在と時間 上』

日中戦争史研究上「和平工作」問題は重要課題である。日本の対華工作に中国側は如何なる意図で対応したのか、双方の史料を駆使して明らかにする。