近未来アメリカ、＜翔ぶ＞ことを夢見る少年はあらゆる試練を乗り越えて歌手を目指す…08年に急逝した鬼才ディッシュの最高傑作として名高い長篇がついに復刊！（サンリオＳＦ文庫版を全面改訳）　解説：若島正

19世紀ドイツの市民的写実主義の作家・詩人テーオドール・シュトルム——ドイツ文学の真珠といわれる、美しくもはかない青春の悲恋を描く、初期の代表作『みずうみ』、そして本邦初訳作品『荒地の村』を含む初期から...

サドから、バタイユ、ジュネ、マンディアルグの系譜に連なるフランス・エロティシズム文学の秘められた傑作、２０世紀最後の禁断の書物。衝撃の“黒い文学”。

英国領香港の青い館〈ヴィラ・ブルー〉で催されるパーティ。麻薬取引や人身売買の話が飛び交い、ストリップやSMショーが行われる夢と幻覚の世界。独自の意識小説を確立した、ロブ＝グリエの代表作。

「パタゴニア」：幼い頃目にした一片の毛皮の磁気に捕らえられ、彼はパタゴニアに旅立つ。ヨーロッパの宿業を背負った漂泊者たちの運命を克明に綴った、見果てぬ夢の物語。／「老いぼれグリンゴ」：革命のさなかに行方...

デミアンは，夢想的でありながら現実的な意志を持ち，輝く星のような霊気と生気を秘める謎めいた青年像である．「人間の使命はおのれにもどることだ」という命題を展開したこの小説は，第一次大戦直後の精神の危機を脱...

お待たせしました！この度、国内外の絵本２０作品が、福音音書店より、まとめて復刊されます。世界各地の民話あり、痛快な創作物語あり。刊行時に高い評価を受けた、いずれおとらぬ力作ぞろいです。限定出版ですので、...

ワイマルにあって，大公の敬愛のもとに栄光に包まれ，殆ど神聖視すらされている老ゲーテと，「若きウェルテル」のロッテの四十四年ぶりの再会．永遠の女性としてゲーテの作品に刻みこまれたロッテと現身の老婦人ロッテ...

ワイマルにあって，大公の敬愛のもとに栄光に包まれ，殆ど神聖視すらされている老ゲーテと，「若きウェルテル」のロッテの四十四年ぶりの再会．永遠の女性としてゲーテの作品に刻みこまれたロッテと現身の老婦人ロッテ...

エロティックでグロテスクな、美少女たちとの戯れ??閉ざされた城の中でくり広げられし饗宴は、読者を性の歓喜の夢幻境に誘う。文学的ポルノグラフィの傑作にして名翻訳、待望の新装版。

正式な魔法使いになったニータとキットは、〈孤高なる者〉を海底に封印し、海に平和を取りもどす儀式に参加することに……。若き魔法使いの試練と成長を描くシリーズ第２弾。

ヒトラーの信任厚いドイツの情報将校が英国で活動中、連合軍の欧州進攻に関する極秘情報を入手した。祖国への凱旋を懸けた脱出行の行方は。アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作の傑作、ついに復活！

地球が緑色の大流星群の中を通過し、翌朝、流星を見た者は一人残らず視力を失ってしまう。狂乱と混沌が全世界を覆った。今や流星を見なかったわずかな人々だけが文明の担い手だった。しかも折も折、植物油採取のために...

常夏の南カリフォルニア、ロサンジェルス郊外、太平洋の青い波に洗われるマリブ海浜に、背中から心臓を射ちぬかれた若い女の死体が発見された。続いて二年後に、二つの殺人事件が発生する。暗黒街の人物が錯綜するこの...

短編を書かせては随一の名手の代表的短編集。奇抜な着想、軽妙なプロット、論より証拠、まず読んでいただきましょう。どこからでも結構。ただし最後の作品「うしろを見るな」だけは、最後にお読みください。というのは...

ヒロイック・ファンタジーの源流となった傑作シリーズの第５集は、待望の完全新訳集。これまでの創元版でも未収録だった、表題作ほか「黒い異邦人」「不死鳥の剣」など中編３編を収録。草稿などの資料編も充実。

本格推理小説草創期の旗手にして、イギリスきっての知性が語る、不朽の文明論。人間と社会の心理を洞察。著者は推理小説シリーズ「ブラウン神父」で知られます。また、傑作長編「木曜日の男」（創元推理文庫の訳名。光...

クウェイトへの密出国をはかる３人のパレスチナ難民。空のタンクに３人を隠した給水車は炎熱の砂漠を突っ走る——悲惨な死を通して、国家とは何か､民族とは何かを問う「太陽の男たち」他。巻末論文＝大江健三郎