jadeさんのページ レビュー BANANA FISH マックス・ロボの手記 全4巻 吉田秋生 原作 / 遠藤晶 著 原作をなぞっただけ… 最初から最後までアッシュと共にBANANA FISHを追ったマックス。 アッシュを息子のように心配し、アッシュが唯一信頼する大人だった。 アッシュが世間から見れば犯罪者でも、実は辛い生い立ちで苦労の末、巨悪と戦った真実を見て来た。 そんなジャーナリストのマックスの視点から見たアッシュの戦いという企画自体は素晴らしいと思い、惹かれたが、内容は期待ハズレ…。 ただ原作をなぞっただけだった。 原作漫画の小説版という感じ。 小説化するにあたって、アッシュと英二を外から見ている人の目線から二人を描くために、ただマックス目線にしただけ。 原作者によるANOTHER STORYではないから、新事実や斬新な解釈は出て来ない。 あくまで原作の範囲内での文章化。 仮にこの作品が外伝として名作であったなら、ファンの間でもっと話題になっているだろうし、廃刊にもなっていないはず。 刊行当時から、『原作をなぞっただけ』『期待ハズレ』と言われていた。(2019/07/30) 地球小町 VOL.8 バナナフィッシュ特集 復刊は不可能 吉田先生との20ページ以上にわたるロケ地巡りは、貴重な製作秘話が読めて、大大大満足。 大きく特集された「公共図書館」や「自然史博物館」への吉田先生の想いは、ファン垂涎モノ。 有名な所はもちろん、59丁目やキリマンジャロのヒョウの話をした場所、ウィンターシアター界隈まで、物語の舞台を完全に網羅し、街で暮らす人々や施設など紹介している。 一般的なガイドブックのように綺麗な面だけ切り取るのではなく、登場人物達の目線でリアルな街の雰囲気がそのまま伝わる。 華やかな観光地もあれば、当時の物騒な地下鉄、チャイナタウン、ハーレムなども。 まさに吉田先生(と英二)が好きだと言うこの街の『光と影』が感じられる。 『作者と巡るバナナフィッシュ版ニューヨーク街歩き本』と言える。吉田先生のニューヨーク観が大変興味深い。 原作をより深く理解する事が出来た。 吉田先生とのロケ地巡りの中に散りばめられている写真や、施設、店など、全て20年前『当時の』リアルなニューヨーク。 『ロケ地巡り本』である以上にニューヨークの『旅情報誌』である。 吉田先生とのページの中にも、他のページでも、沢山の施設や店、レストランが紹介されている。買い物情報や土産品も。 20年前のニューヨーク情報を紹介した『旅情報誌』であるこの本を、現代に復刊させる事は不可能。 20年経てば、街は様変わりする。ましてや変化の激しいニューヨーク。この本で紹介された店やレストランの中には閉店した店もあるだろうし、紹介された土産物ももう無いだろう。 買い物スポットや施設、交通事情も全て古い情報であり、現代では変わってしまっている。 読んだ事がない人にはわからないだろうが、読めば復刊が絶望的な内容だとわかる。 オークションで2万円で取引されても全て買い手が付くのは、復刊が絶望的だからこそ。 アニメ化に乗じた出品は出尽くし、全て落札者に渡った。 今後の出品は殆ど無く、あっても更に高騰するだろう。(2019/07/30)
レビュー
BANANA FISH マックス・ロボの手記 全4巻
吉田秋生 原作 / 遠藤晶 著
原作をなぞっただけ…
最初から最後までアッシュと共にBANANA FISHを追ったマックス。
アッシュを息子のように心配し、アッシュが唯一信頼する大人だった。
アッシュが世間から見れば犯罪者でも、実は辛い生い立ちで苦労の末、巨悪と戦った真実を見て来た。
そんなジャーナリストのマックスの視点から見たアッシュの戦いという企画自体は素晴らしいと思い、惹かれたが、内容は期待ハズレ…。
ただ原作をなぞっただけだった。
原作漫画の小説版という感じ。
小説化するにあたって、アッシュと英二を外から見ている人の目線から二人を描くために、ただマックス目線にしただけ。
原作者によるANOTHER STORYではないから、新事実や斬新な解釈は出て来ない。
あくまで原作の範囲内での文章化。
仮にこの作品が外伝として名作であったなら、ファンの間でもっと話題になっているだろうし、廃刊にもなっていないはず。
刊行当時から、『原作をなぞっただけ』『期待ハズレ』と言われていた。(2019/07/30)
地球小町 VOL.8 バナナフィッシュ特集
復刊は不可能
吉田先生との20ページ以上にわたるロケ地巡りは、貴重な製作秘話が読めて、大大大満足。
大きく特集された「公共図書館」や「自然史博物館」への吉田先生の想いは、ファン垂涎モノ。
有名な所はもちろん、59丁目やキリマンジャロのヒョウの話をした場所、ウィンターシアター界隈まで、物語の舞台を完全に網羅し、街で暮らす人々や施設など紹介している。
一般的なガイドブックのように綺麗な面だけ切り取るのではなく、登場人物達の目線でリアルな街の雰囲気がそのまま伝わる。
華やかな観光地もあれば、当時の物騒な地下鉄、チャイナタウン、ハーレムなども。
まさに吉田先生(と英二)が好きだと言うこの街の『光と影』が感じられる。
『作者と巡るバナナフィッシュ版ニューヨーク街歩き本』と言える。吉田先生のニューヨーク観が大変興味深い。
原作をより深く理解する事が出来た。
吉田先生とのロケ地巡りの中に散りばめられている写真や、施設、店など、全て20年前『当時の』リアルなニューヨーク。
『ロケ地巡り本』である以上にニューヨークの『旅情報誌』である。
吉田先生とのページの中にも、他のページでも、沢山の施設や店、レストランが紹介されている。買い物情報や土産品も。
20年前のニューヨーク情報を紹介した『旅情報誌』であるこの本を、現代に復刊させる事は不可能。
20年経てば、街は様変わりする。ましてや変化の激しいニューヨーク。この本で紹介された店やレストランの中には閉店した店もあるだろうし、紹介された土産物ももう無いだろう。
買い物スポットや施設、交通事情も全て古い情報であり、現代では変わってしまっている。
読んだ事がない人にはわからないだろうが、読めば復刊が絶望的な内容だとわかる。
オークションで2万円で取引されても全て買い手が付くのは、復刊が絶望的だからこそ。
アニメ化に乗じた出品は出尽くし、全て落札者に渡った。
今後の出品は殆ど無く、あっても更に高騰するだろう。(2019/07/30)