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  • 中森明菜 心の履歴書 不器用だから いつもひとりぼっち

    【著者】ポポロ編集部 編

    20代後半の中森明菜の肉声に近いコトバに触れることができるのは、この本のほかにない。“スキャンダルなタレント”という色眼鏡をおいて、この本を読んでみると、読者がいかにイメージ操作されていたかがわかってくると思う。もちろん、インタビュアーや編集の手が入っているため、文の100%そのままが明菜のコトバではないだろう。しかし、思春期の子どものように頑なに欺瞞を嫌う(そのために“わがまま”のレッテルをはられた)中森明菜がとりつくろうためのコトバを一切弄してないことは行間からビシビシ伝わってくる。中森明菜がどのような痛みを抱えて生きてきたのか、生い立ちも含めてあまりに赤裸々に語られているため衝撃を受ける。しかし、やるときは命がけなのが中森明菜というひとなのだと合点がいく。それぐらいに明菜のコトバは深いところに届くのだ。この本が出版されたあとも、さらに長い年月、中森明菜が芸能界において受け続けた「人物破壊」の苛烈さを思うと、同時代人としてとても無関心ではいられない。80年代を彼女といっしょに過ごしたことのある世代には特に、ひとりでも多くの人に読んでほしい一冊。(2012/11/08)

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