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  • スピンはめぐる 成熟期の量子力学

    【著者】朝永振一郎

    量子力学が建設されていく様をあれだけ見事に記述した本は非常に少ないと思います。特に最近では何でも”入門書”が幅を利かせているような気がします。一般に天才物理学者と言われる人たちでも未知の世界の物理法則を発見していく過程は非常に泥臭い作業であり、今日私たちが学ぶ”きれいな”物理学の表面には表れてこないものがあります。特に量子力学の登場はそれ以前の古典物理学が記述する世界観を大きく覆すようなパラダイム転換を人類が迫られた出来事です。「スピンはめぐる」は量子力学が発展していく様を描きつつ、パラダイム転換を迫られた天才たちがそのときどのように考えたのかを明確に記述しています。この本は量子力学の建設期の貴重な資料となるばかりではなく、”知”の拡大現場(大げさですが、つまりは研究現場です)の雰囲気がダイレクトに感じられる本です。このような価値のある本が絶版状態になっていることはこの国の文化にとって非常にマイナスであると感じ、ここに復刊を強く望みます。(2007/08/27)

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