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著者 | 長門洋平 |
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出版社 | みすず書房 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784622078098 |
登録日 | 2023/10/12 |
リクエストNo. | 75117 |
リクエスト内容
小津、黒澤と並び「日本映画の三大巨匠」の一人に数えられる溝口健二。彼はトーキー黎明期の先駆的試み、新派や同時代の前衛芸術との関わりなど、ジャンル、スタイル、テクノロジーの広い範囲で創造性を発揮した。その作品を分析することは、トーキー初期から1950年代黄金期に至る日本映画の音響創作の達成を考えることである。
本書は、溝口映画における音響の効用を、映像および物語との関連から考察する。また、作曲家本人による楽譜・手稿により、音響創造が製作過程から分析される。さらには、映画の音響に関する質の高い文献を紹介しつつ、議論の整理・検討がなされている。
映画を聴覚面から分析する理論枠組みを提示し、視聴覚文化、メディア研究ほか多方面の専門家が活用できる方法論として提供する。付録:大谷巌(録音技師、1950年代大映京都で製作された全ての溝口映画を担当)ロング・インタヴューは、資料としてたいへん貴重なものである。
『東京行進曲』『ふるさと』『浪華悲歌』『残菊物語』『近松物語』『赤線地帯』といった作品を緻密に分析し、最新の地平を示す先駆的研究。映画学、音楽学のみならず、テクノロジー、ジェンダー、ポストコロニアル理論の視座をも含めた映画音響論が展開される。
2014年、第36回サントリー学芸賞〈芸術・文学部門〉受賞。
みすず書房公式HPより(https://www.msz.co.jp/book/detail/07809/)
投票コメント
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たまたま図書館で借りて読んだら、とても面白かったです。GOOD!1
溝口健二の映画6作品を主に採り上げ、各作品の制作背景、関係者の経歴や過去の批評などをとおして興味深い論考が展開されています。論考は映画音響だけにとどまらず、溝口健二という映画監督を現代的に捉え直す視点までカバーしています。
また、溝口後期の代表的作品を立て続けに担当した録音技師、大谷巌氏のインタビューが本当に貴重です。途中、話の流れで参加するご夫人ともども、人となりが伝わってくるいいインタビューです。
古本で入手できなくもないですが、高騰しているためリクエストします。 (2023/10/12)
読後レビュー
NEWS
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2023/10/12
『映画音響論 溝口健二映画を聴く』(長門洋平)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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