| 著者 | G.H.リュケ |
|---|---|
| 出版社 | 金子書房 |
| ジャンル | 専門書 |
| ISBNコード | 9784760822386 |
| 登録日 | 2018/01/17 |
| リクエストNo. | 66305 |
フランスの研究者ジョルジュ・アンリ・リュケ(Georges Henri Luquet、1876-1965)は、自分の娘が描いた絵を中心に子どもの絵を継続的に収集・分析し、体系的な発達段階理論を導きだしました。本書は子どもの絵の発達に関する研究としては最も初期に完成されたものの一つとして、必ず言及される文献です。その理論の特色は、子どもの絵が本質的に写実性を求めているものとして、発達とともにいわゆる「偶然の写実性」から「出来損ないの写実性」そして「知的写実性」へと向かい、やがて大人の絵の特質である「視覚的写実性」へと至ると主張したところにあります。また、子どもは目の前の実際の対象を写し取るのではなく、いわゆる「内的モデル」(あるいは「心理的実在」「心的表象」)と絵との一致を求めるとも指摘しました。この点は、子どもの絵に限らず「写実」の意味を考える上で興味深い視点です。当時のピアジェなどの発達心理学に影響を与えたことや、子どもの描画研究に実証的な方法を広めたことも重要です。リュケ以降、この研究への批判も含めて様々な理論が発展しました。したがって、私たちが子どもの絵の発展を見る際には、リュケによる成果を含めて複数の代表的な理論を重ね合わせて考えるとともに、それらの成果を批判的に乗り越えるか、現代の状況から再評価する姿勢が求められます。
芸術教育文献アーカイビング研究会「日本美術教育主要文献解題」から引用(解題者:直江俊雄)
芸術教育文献アーカイビング研究会「日本美術教育主要文献解題」から引用(解題者:直江俊雄)
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2018/01/17
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2018/01/18
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